蓄熱暖房で快適な冬を
蓄熱暖房とは、夜間の割安な電気料金を利用して熱を蓄え、日中に放熱させて部屋を暖める暖房システムです。夜間の電気料金が安い時間帯(多くの場合、夜11時から朝7時まで)に、特殊なレンガのような蓄熱体に熱をためておきます。この蓄熱体は、内部に電熱線を組み込んだレンガやコンクリートなどでできており、非常に高い断熱性能を持つ特別な箱に収められています。そのため、日中を通してゆっくりと熱を放出し続け、部屋全体をじんわりと暖めてくれます。まるで太陽の光を浴びているかのような、穏やかで快適な暖かさが特徴です。
この暖房方式の最大のメリットは、光熱費の節約です。深夜電力を利用するため、日中の電気料金が高い時間帯に電力を消費しません。日中は蓄えられた熱だけで暖房を行うため、日中の電気代を大幅に抑えることができます。また、火を使わないため、空気を汚す心配もなく、小さなお子さんや高齢の方がいる家庭でも安心して使用できます。さらに、燃焼による一酸化炭素中毒や火災の危険性がないことも大きな利点です。
蓄熱暖房は、設置場所も比較的自由です。部屋の隅や壁際に設置することができ、場所を取りません。また、運転音が静かであるため、寝室に設置しても睡眠を妨げることがありません。一度設置してしまえば、特別な操作は必要なく、自動的に熱を蓄え、放熱してくれます。快適な室温を維持しながら、光熱費も抑えられる、まさに一石二鳥の暖房システムと言えるでしょう。