犬走り

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エクステリア

犬走り:家の寿命を守る縁の下の力持ち

家屋の周囲をぐるりと帯状に取り囲む、幅およそ40センチメートルから60センチメートルほどの砂利やコンクリートで舗装された部分を「犬走り」と言います。一見すると地味な場所に思えますが、実は家屋の寿命を保つ上で重要な役割を果たしています。「犬走り」の「犬」は小さな生き物、「走り」は通路を意味し、犬や猫が通れる程度の狭い通路であることを表しています。 犬走りは、まず家の外壁を雨水の跳ね返りから守るという大きな役割を担っています。雨が地面に当たると、泥水が跳ね上がって外壁を汚してしまうことがあります。犬走りは、この跳ね返りを防ぎ、外壁の汚れを防ぎ、家の美観を保つ効果があります。外壁が常に清潔に保たれることで、建物の見た目を美しく保つだけでなく、外壁材の劣化も防ぐことができます。 次に、犬走りは雑草が生えるのを防ぐ効果も持っています。家の周囲に雑草が生い茂ると、景観を損ねるだけでなく、湿気を招き、建物の劣化を早める原因にもなります。犬走りを設けることで、雑草の繁殖を抑え、建物を乾燥した状態に保ち、シロアリなどの害虫の発生も抑制します。 さらに、犬走りは家の基礎部分を雨水から守る役割も担っています。雨水が直接基礎部分に当たるのを防ぎ、建物の劣化を防ぎます。基礎部分は、建物を支える重要な部分です。犬走りは、基礎部分を雨水の浸食から守り、建物の強度を維持する上で重要な役割を果たします。 このように、犬走りは家の美観を保つだけでなく、建物の寿命を延ばすという重要な役割を担っています。家の周りの一見地味な存在ですが、縁の下の力持ちとして、家を守り続けていると言えるでしょう。