材工共:家づくりとリフォーム費用を理解する
家や建物を新しく建てたり、古くなった部分を直したりする際に、どれくらいお金がかかるのかをきちんと把握することはとても大切です。工事の見積もりをよく見ると「材工共」という項目があることに気付くでしょう。この「材工共」とは一体何なのでしょうか。
材工共とは、簡単に言うと、材料の値段と工事をする人の手間賃を合わせた金額のことです。「材」は材料費、「工」は工事費、つまり職人さんの人件費を指し、「共」は一緒にという意味です。例えば、床を新しく張り替える工事の場合、新しい床板の費用と、それを取り付ける大工さんの作業費用を合わせたものが材工共の価格になります。
この材工共という考え方を使うと、工事全体の費用をすぐに計算することができます。床を1平方メートル張り替えるのに材工共で1万円と分かっていれば、10平方メートル張り替える場合は10万円かかる、とすぐに分かります。
もちろん、材料費と人件費を分けて見積もりを出してもらうことも可能です。例えば、どんな種類の材料が使われているのか、職人さんの作業時間はどれくらいなのかなどを詳しく知りたい場合は、分けてもらうと良いでしょう。しかし、多くの場合、材工共の価格で提示されることが一般的です。なぜなら、材料と工事は切り離せない関係にあるからです。床板だけあっても、それを取り付ける人がいなければ意味がありませんし、逆に職人さんがいても材料がなければ仕事になりません。そのため、材料費と工事費を合わせて提示する方が、全体像を把握しやすく、分かりやすいと言えるでしょう。
家を建てたりリフォームしたりする際には、材工共の意味を理解しておくと、見積書の内容がより理解しやすくなり、安心して工事を進めることができるでしょう。