
変動金利型住宅ローン:メリットとデメリット
変動金利型住宅ローンとは、借入期間中に金利が見直される住宅ローンです。金利の変動に合わせて、月々の返済額や総返済額も変わる可能性があります。この金利の変動は、一般的に長期プライムレートという指標を基準に、半年ごとに見直されます。長期プライムレートは、主要銀行が優良企業に融資する際の金利のことで、市場の金利動向を反映して変動します。具体的には、毎年4月1日と10月1日の長期プライムレートを基に、金融機関が金利を調整します。そして、その調整された新しい金利は、7月と翌年1月の返済分から適用されます。つまり、4月1日と10月1日に金利見直しが行われ、実際に返済額に反映されるのは3か月後の7月と1月ということになります。金利が上昇した場合、返済額が増える可能性がありますが、すぐに返済額が増えるわけではありません。多くの場合、金利上昇から5年間は返済額が据え置かれるようになっています。この5年間の据え置き期間は、急激な金利上昇による返済負担の増加から借り手を守るための仕組みです。5年が経過した後、返済額が見直されます。ただし、見直し後の返済額は、以前の返済額の1.25倍を超えることはありません。この上限も、借り手の返済負担を軽減するためのものです。変動金利型住宅ローンは、金利が下がれば返済額も減るというメリットがありますが、金利が上昇した場合には返済額が増加するリスクもあります。将来の金利動向を予測することは難しいため、住宅ローンを組む際には、将来の収入や支出を考慮し、返済計画をしっかりと立てることが大切です。また、金利変動のリスクを理解した上で、固定金利型住宅ローンと比較検討し、自分に合った住宅ローンを選ぶことが重要です。