タモ

記事数:(2)

建材

ヤチダモ:家具材の魅力

ヤチダモは、モクセイ科トネリコ属に属する落葉性の広葉樹です。湿った土地を好むことから、「谷地(やち)だも」と名付けられました。別名「タモ」とも呼ばれ、北海道から九州まで、日本の広い範囲に分布しています。さらに、日本だけでなく、朝鮮半島や中国東北部などにも自生しています。 ヤチダモは、環孔材と呼ばれる種類の木です。環孔材とは、年輪の始めに大きな導管が環状に並んでいる木材のことです。この特徴により、ヤチダモの断面には美しい模様が現れ、木材としての価値を高めています。木材は緻密で美しく、粘り強さと弾力性に富んでいるため、古くから様々な用途に利用されてきました。 野球のバットやテニスラケットなどのスポーツ用品、家具、建具、楽器、彫刻など、幅広い分野で活躍しています。特に、野球のバット材としては最高級品とされ、プロ野球選手にも愛用されています。粘り強さとしなりがあるため、ボールを遠くに飛ばすのに適しているのです。また、家具材としても人気があり、美しい木目と耐久性から、高級家具にも使われています。 ヤチダモは成長が早く、植林にも適しています。そのため、木材資源としても重要な役割を担っています。しかし、近年は需要の増加により、乱伐や環境の変化によって、ヤチダモの数が減少している地域もあると言われています。持続可能な利用を心がけ、この貴重な樹木を守っていくことが大切です。
建材

タモ材の魅力:強度と美しさ

タモ材は、日本の広葉樹で、北海道から九州まで広く分布しています。寒さに強く、山の谷間などの湿った場所を好むことから「谷地ダモ(ヤチダモ)」とも呼ばれます。木材として広く流通しているタモ材には、ヤチダモの他にアオダモなども含まれます。 タモ材の魅力は、まず明るい黄白色から淡い褐色まで、自然な色合いのバリエーションが豊かなことが挙げられます。はっきりとした年輪と美しい木目が特徴で、木材そのものが持つ自然な美しさは、空間を明るく温かみのある雰囲気にしてくれます。フローリングや家具、建具などに用いることで、落ち着いた雰囲気の和室にも、明るく開放的な洋室にも、どちらにも馴染むでしょう。 タモ材は強度と弾力性に優れていることも大きな特徴です。野球のバットやテニスラケット、スキー板などにも使われていることからも、その丈夫さが分かります。家具や床材、内装材として使用すれば、長く安心して使い続けることができます。また、加工のしやすさも、タモ材が木工職人から高い人気を誇る理由の一つです。 さらに、タモ材は使い込むほどに飴色に変化していきます。この経年変化は、タモ材だけが持つ独特の魅力です。時とともに深まる味わいは、愛着をより一層強くしてくれるでしょう。新築やリフォームで木材選びに迷った際は、ぜひタモ材を検討してみてください。 国産材であるタモ材を選ぶことは、地域の林業を支え、環境保護にも繋がります。木を育て、使い、そしてまた植えるという持続可能な循環の中で、私たちは自然と共存していくことができます。タモ材の温もりと美しさに囲まれた空間で、穏やかな時間と、自然と寄り添う暮らしを始めてみてはいかがでしょうか。