基礎工事の要!グリ石の役割
ぐり石とは、岩石を砕いて小さくした石材のことです。正式には割りぐり石と呼ばれ、主に建物の基礎工事において地盤を固めるために使われます。建物を支える強固な土台を作る上で、ぐり石は欠かせない存在です。
ぐり石の大きさは、数センチメートルから数十センチメートル程度と様々です。用途に応じて大きさを選ぶ必要があり、小さいものは地盤の細かい隙間を埋め、大きいものは地盤全体の安定性を高める役割を果たします。また、ぐり石は自然石を砕いて作られるため、一つ一つ形が異なり、角張っているものから丸みを帯びたものまで様々です。この不規則な形状が、ぐり石同士の噛み合わせを良くし、地盤をしっかりと固めることに繋がります。
ぐり石は、コンクリートを打つ前の地盤に敷き詰められます。ぐり石を敷き詰めることで、地盤が均一に固まり、建物の不同沈下を防ぐことができます。不同沈下とは、建物の一部だけが沈んでしまう現象で、壁にひび割れが生じたり、ドアの開閉が困難になったりするなどの深刻な問題を引き起こす可能性があります。ぐり石は、このような不同沈下を防ぎ、建物の安全性を確保するために重要な役割を担っています。
また、ぐり石には排水性を良くする効果もあります。ぐり石とぐり石の間には隙間ができるため、雨水などが地中に浸透しやすく、地盤が水で飽和状態になるのを防ぎます。地盤が水で飽和すると、地盤が軟弱化し、建物の沈下につながる可能性があります。ぐり石は、このような問題を防ぎ、建物の耐久性を高めることにも貢献しています。
このように、ぐり石は建物の基礎工事において、地盤を固め、不同沈下を防ぎ、排水性を良くするなど、様々な役割を果たしています。建物の安全性を確保し、長く快適に暮らすためには、ぐり石を使った適切な地盤改良が不可欠です。