お風呂の浴槽:埋込み型と据え置き型の違い
リフォームを知りたい
『埋込み型』の浴槽って、どういうものですか?
リフォーム研究家
浴槽が壁に埋め込まれているように見える取り付け方法のことだよ。タイルで囲まれているものや、エプロンが付いているものなど、いくつか種類があるんだ。
リフォームを知りたい
エプロンってなんですか?
リフォーム研究家
浴槽の側面を覆う板のことだよ。浴槽の周りをすっきり見せる効果があるんだ。二方平エプロンや一方平エプロンなど、種類もいくつかあるよ。
埋込み型とは。
お風呂の浴槽の取り付け方の一つに『埋め込み型』というものがあります。浴槽が壁と一体化しているので、まるで埋め込まれているように見えます。埋め込み型の浴槽には、タイルなどで周りを覆い、浴槽の側面を覆う板(エプロン)がない種類と、二方向にエプロンが付いている二方平エプロン型、そして浴槽の出入り口側だけにエプロンが付いている一方平エプロン型があります。浴槽の設置方法は埋め込み型の他に、据え置き型もあります。据え置き型の場合は、浴槽の立ち上がり面の数が一面、二面、三面とあります。また、最近はあらかじめ工場で壁や床、天井などを一体化させたユニットバスや、床以外を一体化させたハーフユニットバスといったシステム工法を取り入れたお風呂も多く、様々な種類があります。
埋込み型浴槽の種類
壁に埋め込むように設置する埋込み型浴槽は、浴室全体との一体感が魅力です。まるで浴室と浴槽が最初から一つであったかのような、美しい仕上がりを実現できます。この埋込み型浴槽には、大きく分けて三つの種類があります。それぞれのタイプの特徴を理解することで、ご自身の浴室に最適な浴槽選びができます。
一つ目は、タイルなどを使って浴槽の周囲を覆うタイプです。このタイプには、浴槽の側面を覆う板状の部品、いわゆるエプロンがありません。エプロンがないことで、浴槽と浴室の壁が直接つながり、より一体感のある仕上がりになります。タイルの模様や色を選ぶことで、浴室全体の雰囲気を自由に演出できるのも魅力です。高級感あふれる浴室にしたい方におすすめです。
二つ目は、二方向にエプロンがついた二方平エプロンタイプです。エプロンは浴槽の下部に設置される配管などを隠す役割を果たします。二方向にエプロンがあることで、浴槽周りがすっきりとした印象になります。また、エプロン部分に収納棚を設けることも可能です。浴室に収納スペースが欲しい方、掃除の手間を省きたい方に向いています。
三つ目は、一方向だけにエプロンがついた一方平エプロンタイプです。エプロンは浴槽に出入りする面に設置されます。この配置により、浴槽への出入りがスムーズになります。また、二方平エプロンタイプと同様に、浴槽下部の配管などを隠すことも可能です。機能性とデザイン性を両立させたい方、特にご高齢の方や小さなお子様がいるご家庭におすすめです。
このように、埋込み型浴槽にはそれぞれ異なる特徴があります。設置する浴室の広さや、求める機能、デザインに合わせて最適なタイプを選びましょう。
種類 | 特徴 | メリット | おすすめ |
---|---|---|---|
タイル張り | エプロンなし、タイルで浴槽周囲を覆う | 一体感、デザインの自由度が高い | 高級感を求める人 |
二方平エプロン | 二方向にエプロン | すっきりとした印象、収納可能 | 収納スペースが必要な人、掃除の手間を省きたい人 |
一方平エプロン | 一方向にエプロン | 出入りがスムーズ | 機能性とデザイン性を求める人、高齢者、子供がいる家庭 |
据え置き型浴槽の種類
据え置き型浴槽は、床に直接設置するタイプの浴槽です。壁に埋め込まれていないため、移動や交換が比較的容易です。また、浴槽の下を掃除しやすいという利点もあります。据え置き型浴槽を選ぶ際には、設置場所や浴室の広さ、そして家族構成などを考慮することが大切です。
据え置き型浴槽は、浴槽の立ち上がり部分、つまり壁に接する面の数によって分類されます。大きく分けて一面タイプ、二面タイプ、三面タイプがあります。それぞれの特徴を詳しく見ていきましょう。
一面タイプは、壁に接する面が一面だけの浴槽です。浴室の角に設置されることが一般的です。比較的小さなスペースにも設置できるため、限られた広さの浴室にも適しています。シャワーカーテンなどを利用することで、洗い場としても使用できます。
二面タイプは、壁に接する面が二面の浴槽です。浴室の壁際に設置されます。一面タイプよりもゆったりとしたサイズのものも多く、快適な入浴を楽しむことができます。また、壁面に手すりなどを設置しやすいのも特徴です。
三面タイプは、壁に接する面が三面の浴槽です。浴室の壁に囲まれたような形で設置されます。高級感のあるデザインが多く、広々とした浴室に最適です。まるで旅館のような雰囲気を味わうことができます。ただし、設置に必要なスペースが大きいため、浴室の広さを確認することが重要です。
どのタイプを選ぶかは、浴室の広さや家族構成、そして求める入浴スタイルによって異なります。それぞれのメリット・デメリットを理解した上で、最適なタイプを選びましょう。
タイプ | 設置場所 | 特徴 | メリット | デメリット |
---|---|---|---|---|
一面タイプ | 浴室の角 | 壁に接する面が一面 | 省スペース、シャワーカーテンで洗い場利用可 | サイズが小さい |
二面タイプ | 浴室の壁際 | 壁に接する面が二面 | ゆったりサイズ、手すり設置しやすい | – |
三面タイプ | 浴室の壁に囲まれる | 壁に接する面が三面、高級感 | 旅館のような雰囲気 | 設置スペース大 |
埋込み型と据え置き型の比較
お風呂のリフォームや新築で悩むのが、浴槽の種類選びです。大きく分けて「埋込み型」と「据え置き型」の二種類があり、それぞれに特徴があります。どちらが良いかは、浴室の広さや雰囲気、そして個人の好みによって変わってきますので、それぞれのメリット・デメリットをよく理解してから選びましょう。
まず、埋込み型は、浴槽の縁が床や壁と一体になるため、すっきりとした印象を与えます。まるで高級ホテルのような、洗練された浴室を演出したい方にぴったりです。また、浴槽の周りに隙間がないので、カビや水垢が溜まりにくく、掃除が楽なのも嬉しい点です。ただし、設置工事は大掛かりになりやすく、据え置き型に比べて費用が高くなる傾向があります。さらに、一度設置すると移動が難しいため、将来的なリフォームの自由度は下がります。
一方、据え置き型は、床に直接置くタイプで、設置場所の自由度が高いのが魅力です。和風、洋風、様々なデザインの浴槽から、自分の好みに合わせて選ぶことができます。猫足のバスタブのような個性的なデザインを選べば、浴室がより魅力的な空間になります。また、浴槽の下に空間があるので、掃除がしやすい点もメリットです。ただし、浴槽の周りに隙間ができるため、水はねや埃が溜まりやすく、こまめな掃除が必要です。また、埋込み型に比べると、一体感がなく、空間が狭く感じられることもあります。
このように、埋込み型と据え置き型には、それぞれメリット・デメリットがあります。浴室の広さ、掃除のしやすさ、デザイン性、費用などを考慮し、ご自身のライフスタイルや好みに合った浴槽を選び、快適なバスタイムを過ごしましょう。
項目 | 埋込み型 | 据え置き型 |
---|---|---|
印象 | すっきり、高級感 | 様々なデザイン、個性を出せる |
掃除 | カビ・水垢が溜まりにくい | 浴槽下は掃除しやすいが、周囲に水はねや埃が溜まりやすい |
設置工事 | 大掛かり、費用高め | 設置場所の自由度が高い |
将来のリフォーム | 自由度が低い | – |
その他 | – | 猫足バスタブなど個性的なデザインも |
空間 | 一体感 | 狭く感じられることも |
浴室の多様化
お風呂は一日の疲れを癒す大切な空間です。最近では、様々な工法でお風呂のバリエーションが増えています。
まず、工期が短く水漏れ対策にも優れたのが「ユニットバス」です。床、壁、天井、浴槽などを工場であらかじめ一体型にして、現場で組み立てるため、施工期間が短縮できます。また、工場で精密に作られるため、高い防水性能を誇ります。デザインや大きさも豊富なので、好みに合わせて選ぶことができます。
次に、ユニットバスと昔ながらの工法で作られたお風呂の中間的な存在として「ハーフユニットバス」があります。床と壁の一部が工場で一体成型されているため、ユニットバスほどではありませんが工期は短く、ある程度の防水性能も確保されています。壁の残りの部分はタイル張りなど、自由な仕上げが可能なので、ユニットバスでは物足りないという方におすすめです。
昔からある工法で作られたお風呂は、自由度の高さが魅力です。床の素材や壁のタイル、浴槽の形や大きさなど、細部までこだわりを反映できます。しかし、工期は長くなりがちで、施工費用も高額になる傾向があります。また、職人の腕によって仕上がりに差が出ることがあります。
このように、お風呂の構造には様々な種類があり、それぞれにメリットとデメリットがあります。家族構成や生活スタイル、予算などを考慮し、自分に合ったお風呂を選ぶことで、快適な入浴時間を過ごせるでしょう。
種類 | メリット | デメリット |
---|---|---|
ユニットバス | 工期が短い、高い防水性能、デザインや大きさのバリエーション豊富 | 自由度が低い |
ハーフユニットバス | ユニットバスほどではないが工期は短い、ある程度の防水性能、壁の仕上げに自由度あり | ユニットバスや在来工法に比べてバリエーションが少ない |
在来工法 | 自由度の高さ、細部までこだわりを反映できる | 工期が長い、施工費用が高額、職人の腕によって仕上がりに差が出る |
浴槽選びのポイント
お風呂は一日の疲れを癒す大切な場所です。快適なバスタイムを楽しむためには、家族みんなの生活スタイルに合った浴槽を選ぶことが重要です。
まず浴室の広さを確認しましょう。窮屈な思いをせずにゆったりと入浴できるか、ドアの開閉や移動に十分な空間があるかなど、実際の寸法を測って浴槽のサイズを選びましょう。
次に家族構成を考えましょう。小さな子供がいる家庭では、親子で一緒に入浴できる広めの浴槽がおすすめです。滑りにくい素材や、つかまりやすい取っ手などが付いているとより安心です。高齢者のいる家庭では、またぎやすい高さで、出入りが楽な形状の浴槽を選びましょう。手すりや浴槽内での立ち座りを補助する設備も検討すると良いでしょう。
さらに、求める機能を具体的にイメージしてみましょう。肩までしっかりとお湯に浸かりたい方は、深めの浴槽を選びましょう。半身浴をしたい方は、傾斜のある浴槽や専用の椅子などを用意すると快適です。疲れを癒したい方は、マッサージ効果のある噴流が出る浴槽もおすすめです。
浴槽の素材にも注目しましょう。保温性に優れた素材を選べば、光熱費の節約にもつながります。掃除のしやすさも重要なポイントです。汚れが付きにくく、お手入れが簡単な素材を選びましょう。
最後に、浴室全体の雰囲気との調和も大切です。浴槽のデザインや色合いが浴室の雰囲気に合っているか、全体的なバランスを考えて選びましょう。ショールームなどで実物を見て、色や質感、サイズ感を確かめることをおすすめします。
これらのポイントを踏まえることで、家族みんなが満足できる快適なバスタイムを実現できます。
検討項目 | ポイント |
---|---|
浴室の広さ | 実際の寸法を測り、ゆったり入浴できるか、ドアの開閉や移動に十分な空間があるか確認する。 |
家族構成 |
|
求める機能 |
|
浴槽の素材 | 保温性に優れ、汚れが付きにくく、お手入れが簡単な素材を選ぶ。 |
浴室全体の雰囲気 | ショールームなどで実物を見て、浴室全体の雰囲気との調和、色、質感、サイズ感を確かめる。 |
まとめ
今回は、埋め込み式のお風呂と据え置き式のお風呂のそれぞれの長所と短所、そしてお風呂周りの多様な選択肢についてご説明しました。
埋め込み式のお風呂は、壁と一体になるため、見た目もすっきりとしており、掃除もしやすいという利点があります。また、段差がないため、小さなお子さんやお年寄りのいるご家庭でも安全です。しかし、設置費用が高額になりやすく、設置工事も大掛かりになるため、工事期間も長くなる傾向があります。
一方、据え置き式のお風呂は、設置費用が比較的安く、工期も短いというメリットがあります。また、移動や交換が容易なため、将来的にリフォームを検討している方にもおすすめです。デザインも豊富で、和風から洋風まで様々なスタイルのお風呂を選ぶことができます。ただし、お風呂と壁の間に隙間が生じるため、掃除がしにくい場合があり、注意が必要です。また、段差があるため、小さなお子さんやお年寄りのいるご家庭では、転倒などに注意する必要があります。
お風呂を選ぶ際には、これらの長所と短所を踏まえ、ご家族の人数や生活スタイル、そしてお風呂場全体の雰囲気との調和も考えながら、最適なお風呂を選びましょう。快適な入浴時間を実現するために、今回の情報が少しでもお役に立てれば幸いです。
より具体的なイメージを掴みたい場合や、どのタイプのお風呂がご自宅に適しているのか判断に迷う場合は、専門家への相談もおすすめです。専門家は、お客様のご要望や状況に合わせて、最適なアドバイスをさせていただきます。理想のお風呂場を実現するためにも、お気軽にご相談ください。
項目 | 埋め込み式 | 据え置き式 |
---|---|---|
見た目 | すっきり | 隙間あり |
掃除 | しやすい | しにくい場合あり |
安全性 | 段差なし、安全 | 段差あり、注意必要 |
費用 | 高額 | 比較的安い |
工期 | 長い | 短い |
移動・交換 | – | 容易 |
デザイン | – | 豊富 |