新築やリフォーム後のベークアウトで快適な住まいを実現
リフォームを知りたい
先生、「ベークアウト」って、リフォームとか家造りの後にするんですよね? どんなことをするんですか?
リフォーム研究家
そうだね。新しい家やリフォーム後の部屋には、家具や建材から体に良くない化学物質が出ていることがあるんだ。ベークアウトは、その化学物質を減らす作業だよ。部屋を暖めて、化学物質を空気中に放出させて、換気で外に出すんだ。
リフォームを知りたい
へえー、部屋を暖めるんですね。サウナみたいですね!どのくらい暖めるんですか?
リフォーム研究家
だいたい30度以上に暖めることが多いね。でも、やりすぎると建材が傷むこともあるから、専門家の指示に従って行うのが大切だよ。
ベークアウトとは。
新しく家を建てたり、改築したりした後に、体に悪い物質の量を減らすための『焼き出し作業』について説明します。
家を作る材料には、体に良くない物質が含まれていることがあります。これらの物質を『焼き出し作業』によって外に出すことで、住みやすい環境を作ることができます。
『焼き出し作業』は、シックハウス症候群の原因となる、ホルムアルデヒドなどの化学物質を減らすために行われます。これらの物質は、温度や湿度の影響を受けやすいので、部屋の温度を30度以上に上げて、一気に外に出します。そして、換気扇を回して、部屋の中の物質の量を減らしていきます。
『焼き出し作業』は費用がかかります。また、何回行えば効果があるのか、何度も行うと家が傷むのかなど、まだよく分かっていないこともあります。
はじめに
新しい住まいへの期待とともに、忘れてはならないのが家族の健康です。近年、新築やリフォーム後の住宅で、シックハウス症候群という健康被害が問題になっています。これは、建材や家具などから出る、目には見えない化学物質が原因で、頭痛やめまい、吐き気などの症状を引き起こします。新居の喜びも、健康を害してしまっては台無しです。そこで、新築やリフォーム後に行うべき大切な作業として、「ベークアウト」という方法をおすすめします。
ベークアウトとは、建材に含まれる有害な化学物質を、あらかじめ揮発させて除去する作業のことです。方法は簡単で、まず窓を閉め切り、室温を高く保ちます。具体的には、夏場は3~4日、冬場は7~10日間ほど、暖房で室温を25~30度程度に保ちます。この時、家具なども設置した状態で、室内に化学物質を閉じ込めることが重要です。
高温にすることで、化学物質の揮発を促進させ、その後、窓を全開にして換気をします。新鮮な外気を取り込み、揮発した化学物質を屋外へ排出することで、より健康的な住環境を作ることができます。換気は2~3時間を目安に行い、この作業を2~3回繰り返すことで、より効果を高めることができます。
ベークアウトは、新築だけでなく、リフォーム後にも有効な手段です。新しい建材を使用した場合、リフォーム後にも化学物質が放出される可能性があるため、ベークアウトを行うことで、健康被害のリスクを軽減できます。快適な新生活を送るためにも、ベークアウトは入居前の大切な準備と言えるでしょう。家族みんなが安心して暮らせる、健康的な住まいを実現するために、ぜひベークアウトを実施してみてください。
作業 | 手順 | 期間 | 回数 | 目的 | 対象 |
---|---|---|---|---|---|
ベークアウト | 1. 窓を閉め切り、暖房で室温を25~30度に保つ 2. 窓を全開にして、2~3時間換気する |
夏場:3~4日 冬場:7~10日 |
2~3回 | 建材に含まれる有害な化学物質を揮発させて除去し、健康被害のリスクを軽減する | 新築・リフォーム |
ベークアウトとは
住まいを新しく建てた後や、大規模な改修工事の後には、目には見えないけれど、体に良くないものが空気中に漂っていることがあります。これは、塗料や接着剤、新しい家具などから揮発性有機化合物(VOC)と呼ばれるものが放出されているためです。VOCは、めまいや吐き気、頭痛などの、いわゆるシックハウス症候群の原因となることがあります。
そこで、新しい住まいや改修後の住まいでは、「ベークアウト」という作業を行うことが推奨されています。ベークアウトとは、部屋の温度を高く保つことで、建材や家具などに含まれるVOCを強制的に空気中に放出させ、その後、しっかりと換気をして、それらの物質を屋外に排出する作業のことです。
具体的な手順としては、まず窓や戸をしっかりと閉め切り、部屋全体を密閉状態にします。そして、エアコンや暖房器具を使用して、室温を35度程度まで上げます。この温度を数時間から数日間、状況に応じて保持します。高温にする時間は、新築の場合は長めに、リフォームの場合は短めでも構いません。
高温保持の後には、窓や戸を全開にして、十分な換気を数時間行います。新鮮な外気を取り入れることで、室内に放出されたVOCを外に排出します。この高温保持と換気の作業を、数回繰り返すことで、より効果的にVOCの濃度を下げることができます。
ベークアウトは、人体に有害なVOCを減らし、健康的な住まいを作るために有効な手段です。新築やリフォーム後には、ぜひベークアウトを行い、快適な住環境を整えましょう。ただし、高温にする際には、家具や家電製品への影響、また、熱中症への対策など、十分な注意が必要です。作業を行う際は、周囲の状況をよく確認し、無理のない範囲で行うことが大切です。また、小さなお子さんや高齢の方がいる場合は、特に注意が必要です。
作業 | 手順 | 時間 | 注意点 |
---|---|---|---|
ベークアウト | 窓や戸を閉め、部屋を密閉する | 家具や家電への影響、熱中症に注意 子供や高齢者のいる場合は特に注意 |
|
エアコン等で室温を35度程度まで上げる | 数時間〜数日間(新築は長め、リフォームは短め) | ||
換気 | 窓を全開にして換気する | 数時間 | |
繰り返し | ベークアウトと換気を数回繰り返す |
ベークアウトの効果
新築やリフォーム後の住まいには、建材や塗料などから揮発する様々な化学物質が含まれています。これらの物質は、新築特有の刺激臭の原因となるだけでなく、シックハウス症候群を引き起こす可能性があり、頭痛やめまい、吐き気などの症状が現れる場合があります。
このような状況を改善するために有効な手段の一つが「ベークアウト」です。ベークアウトとは、住まいを閉め切った状態で暖房を運転し、化学物質の揮発を促進させる方法です。この方法を用いることで、目に見える効果として、刺激臭の軽減が期待できます。また、シックハウス症候群の原因となる化学物質の揮発を促進することで、症状発生のリスクを低減する効果も期待できます。
ただし、ベークアウトは万能ではありません。すべての化学物質を除去できるわけではないため、過度な期待は禁物です。また、効果の持続期間も限られています。ベークアウト後も、継続的な換気を行うことが重要です。窓を開けて新鮮な空気を取り入れることで、室内に漂う化学物質の濃度を低く保つことができます。また、空気清浄機の使用も効果的です。空気清浄機は、空気中の塵や埃だけでなく、一部の化学物質も除去することができます。
ベークアウトは、新築やリフォーム後の住まいの空気環境を改善するための有効な手段の一つですが、他の対策と併用することで、より効果を発揮します。継続的な換気や空気清浄機の使用を心がけ、より快適で健康的な住まいづくりを目指しましょう。
ベークアウトの注意点
新築やリフォーム後の家の空気は、建材や塗料などから出る化学物質で満たされていることがあります。この化学物質による健康被害を防ぐために行うのが「ベークアウト」です。ベークアウトは、家全体をあたためて、化学物質の放出を促進し、その後、換気によってそれらを家の外に出す作業です。しかし、効果的に行うためには、いくつかの注意点が必要です。
まず、家の中の物への影響を考慮しなければなりません。高温に弱い材質の家具や家電製品は、変形したり故障したりする可能性があります。革張りのソファやプラスチック製品、精密機器などは、ベークアウト前に別の部屋に移動するか、覆いをかけて保護しましょう。また、火災報知器が高温を感知して誤作動することもあります。事前に火災報知器の種類を確認し、必要な対策を講じてください。
温度管理と換気も非常に大切です。適切な温度は、季節や建材によって異なりますが、一般的には35度から40度くらいが良いでしょう。温度計を設置し、こまめに温度を確認することが重要です。温度が上がりすぎると、建材の劣化や変形につながる恐れがあります。窓を開けて換気扇を回すなどして、十分な換気を心がけてください。換気が不十分だと、せっかく揮発した化学物質が室内に留まり、健康に悪影響を及ぼす可能性があります。ベークアウト中は数時間ごとに換気をし、新鮮な空気を取り込みましょう。
ベークアウトは、化学物質の放出を促進する効果的な方法ですが、正しく行わないと逆効果になることもあります。事前の準備と適切な温度管理、こまめな換気を忘れずに行い、安全で快適な住まいづくりに役立てましょう。
項目 | 注意点 |
---|---|
家の中の物への影響 |
|
温度管理と換気 |
|
まとめ
新築やリフォーム後の住まいには、建材や家具などから様々な化学物質が放出されることがあります。これらを総称して揮発性有機化合物(VOC)と呼びますが、VOCの中には、シックラーハウス症候群の原因となるホルムアルデヒドなどの有害物質も含まれています。新居の完成を心待ちにしていたのに、健康を害してしまっては元も子もありません。そこで、住まいを快適にするための対策として「ベークアウト」という方法が注目されています。
ベークアウトとは、建材や家具に含まれるVOCを、室温を上げることで揮発させ、換気によって排出する方法です。具体的には、新築やリフォーム後の住まいの窓を閉めて、暖房器具などを使い、室温を通常よりも高く保ちます。目安としては、室温を35度から40度程度に設定し、数時間から1日程度行います。この時、家具の扉や引き出しを開けておくことで、内部にこもったVOCも排出することができます。ベークアウト後には、窓を全開にして十分な換気を行い、残留したVOCを屋外に排出することが重要です。
ベークアウトは、VOCの濃度を下げる効果的な方法ですが、一度行っただけで全てのVOCがなくなるわけではありません。また、ベークアウトだけではシックハウス症候群などの健康問題を完全に防ぐことはできないので、日常的な換気や空気清浄機の使用などの対策と併用することが大切です。さらに、建築材料や家具を選ぶ段階から、VOCの放出量が少ない製品を選ぶことも有効な手段です。新築やリフォームの際には、設計者や施工業者に相談してみましょう。快適な住まいづくりに向けて、ベークアウトは有効な手段の一つです。ぜひ、ベークアウトを取り入れて、健康で安心できる住まいを実現してください。
項目 | 内容 |
---|---|
VOCとは | 建材や家具などから放出される揮発性有機化合物。ホルムアルデヒドなど有害物質も含む。 |
ベークアウトとは | 室温を上げてVOCを揮発させ、換気によって排出する方法。 |
ベークアウトの手順 | 1. 窓を閉めて、暖房器具などで室温を35~40度程度に上げる。 2. 数時間~1日程度、家具の扉や引き出しも開けておく。 3. 窓を全開にして十分に換気する。 |
ベークアウトの注意点 | 一度だけでは全てのVOCがなくなるわけではない。 シックハウス症候群を完全に防ぐことはできない。 日常的な換気や空気清浄機の使用などの対策と併用する。 VOCの放出量が少ない建築材料や家具を選ぶ。 |
その他 | 新築やリフォームの際は、設計者や施工業者に相談。 |