快適なニースペースで暮らしを豊かに

快適なニースペースで暮らしを豊かに

リフォームを知りたい

『ニースペース』って、システムキッチンとかでよく聞く言葉だけど、実際どういう意味ですか?

リフォーム研究家

いい質問だね。『ニースペース』とは、家具の下の部分が空いている空間のことを指すんだよ。例えば、システムキッチンの下部に足が入る空間がある場合、そこがニースペースだね。

リフォームを知りたい

なるほど。でも、ただ空間が空いているだけじゃダメですよね?何か基準とかあるんですか?

リフォーム研究家

その通り。ただ空いているだけでなく、椅子に座ったり、車いすを使っている人が作業しやすいように、膝が楽に入るような形状になっている必要があるんだ。つまり、使いやすいように考えられた空間のことなんだよ。

ニースペースとは。

「家の改修」と「新しい家を作る」ことに関する言葉である「ニースペース」について説明します。ニースペースとは、人が椅子に座って使う時や、車椅子の人が車椅子に座ったまま作業しやすいように、家具や設備の下の部分を膝が楽に入るように広く空けたものを指します。システムキッチンや洗面台などでよく見られます。

ニースペースとは

ニースペースとは

「ニースペース」とは、椅子に座ったり、車いすを使ったりする時に、足元の空間を広く確保するための設計のことです。足元にある家具や設備の下部をひざが楽に入るよう、開放的な形にすることで、作業がしやすくなり、楽な姿勢を保てます

例えば、台所で料理をする場面を考えてみましょう。ニースペースが設けられたシステムキッチンでは、作業台に体を近づけやすくなります。長時間立っていても疲れにくく、快適に調理ができます。また、洗面台で身支度をする際にも、ニースペースがあると椅子に座って落ち着いて作業ができます。かがんだり、無理な姿勢をとる必要がなく、体に負担がかかりません。

車いすを使う人にとって、ニースペースは生活の質を高める上で特に重要です。洗面所や台所で車いすのまま作業ができるようになれば、介助を必要とする場面が減り、より自立した生活を送ることができます。日常生活の動作をスムーズに行えるようになり、精神的なゆとりにもつながります。

ニースペースのメリットは、快適さだけでなく、安全性も向上させる点にあります。足元が広く確保されていることで、つまづいたり、物を落としたりする危険性が減ります。特に、高齢者や体の不自由な人にとっては、安全な住環境を作る上で重要な要素となります。

このように、ニースペースは様々な場面で快適さや利便性を高め、安全な暮らしを支える工夫と言えるでしょう。家造りや模様替えの際には、ニースペースを意識することで、より暮らしやすい空間を実現できるはずです。

ニースペースとは 対象者 メリット 具体例
椅子や車いす使用時の足元空間確保の設計
  • 一般の人
  • 高齢者
  • 体の不自由な人
  • 車いす使用者
  • 快適な姿勢維持
  • 作業のしやすさ向上
  • 疲れ軽減
  • 自立した生活
  • 安全性向上
  • 精神的なゆとり
  • システムキッチンでの調理
  • 洗面所での身支度
  • 洗面所/台所での車いす作業

キッチンのニースペース

キッチンのニースペース

台所は、家族の食事を作る大切な場所です。その使い勝手は、調理のしやすさだけでなく、料理をする人の気持ちにも大きく関わります。以前の台所では、物をしまう場所を多く作ることを重視した結果、足元の空間が狭く、動きにくい構造になっていることがよくありました。作業中に窮屈さを感じ、動きが制限されることも少なくありませんでした。

しかし、足元の空間を広く確保することで、作業台に楽に近づくことができ、スムーズに動くことができるようになります。例えば、野菜を切ったり、炒め物をしたりする時、自然な姿勢で作業に集中できます。また、流しで洗い物をしたり、食器を出し入れしたりする際も、足元の空間が広いことで作業がしやすくなります。特に、毎日長い時間台所に立つ人にとって、足元の空間の広さは作業効率や疲れ具合に大きく影響します。

この足元の空間、すなわち「ニー スペース」は、作業中の体の負担を軽減するだけでなく、安全面でも重要な役割を果たします。狭い場所で作業すると、どうしても無理な姿勢をとったり、バランスを崩したりしやすくなります。足元の空間が十分に確保されていれば、安定した姿勢で作業ができ、転倒などの事故を防ぐことにもつながります。

家族のために毎日料理をする人にとって、ニー スペースは快適な台所環境を作る上で欠かせない要素と言えるでしょう。ゆとりのある空間で、楽しく料理をすることは、家族の健康と幸せにもつながるのではないでしょうか。

以前の台所 改善後の台所 効果
収納重視で足元が狭い ニー スペースを確保し足元が広い
  • 自然な姿勢で作業できる
  • 作業効率向上、疲労軽減
  • 安定した姿勢で作業できる
  • 転倒などの事故防止
  • 快適な台所環境

洗面所のニースペース

洗面所のニースペース

洗面所は、朝晩必ず使う場所だからこそ、快適で使いやすい空間であってほしいものです。特に高齢の方や車いすを使用する方にとっては、安全性と使い勝手がより重要になります。そこでおすすめしたいのが、洗面所への「ニースペース」の設置です。

ニースペースとは、洗面台の下部に足を入れられる空間を設けることです。この空間を作ることで、椅子に座って洗面台を使用できるようになります。高齢になると、立っているのがつらい腰や膝に負担がかかるといったことが増えてきます。ニースペースがあれば、座ったまま楽な姿勢で歯磨きや洗顔、化粧などができるため、身体への負担を大幅に軽減できます。朝の身支度や夜の洗顔など、毎日行う動作だからこそ、体に負担なく行えることが大切です。

車いすを使用している方にとっても、ニースペースは大きなメリットがあります。洗面台に車いすで近づきやすくなるため、介助を必要とせずに洗面所を使えるようになります。自分のペースで身支度を整え、プライバシーも守られるため、自立した生活を送る上で大きな助けとなります。

ニースペースを設置するには、洗面台下の収納部分を削るなどの工夫が必要です。リフォームの際には、寸法をきちんと確認し、使いやすい高さや奥行きを確保することが重要です。また、椅子を使用する際は、安定した姿勢で座れるよう、滑りにくい素材の椅子を選ぶと良いでしょう。ニースペースは、家族みんなが快適で安全に使える洗面所を作る上で、ぜひ検討したい設備です。

メリット 対象者 具体的な効果
身体への負担軽減 高齢者
  • 立っているのがつらい、腰や膝に負担がかかるといったことを軽減
  • 座ったまま楽な姿勢で歯磨きや洗顔、化粧などができる
  • 体に負担なく身支度動作を行える
車いす使用者
  • 車いすで洗面台に近づきやすくなる
  • 介助を必要とせずに洗面所を使える
  • 自分のペースで身支度を整え、プライバシーも守られる
  • 自立した生活を送る上で大きな助けとなる
設置時の注意点 その他
洗面台下の収納部分を削るなどの工夫が必要
寸法をきちんと確認し、使いやすい高さや奥行きを確保
椅子を使用する際は、安定した姿勢で座れるよう、滑りにくい素材の椅子を選ぶ
家族みんなが快適で安全に使える洗面所を作る上で、ぜひ検討したい設備

ニースペースの寸法

ニースペースの寸法

机やテーブルの下の空間、いわゆる足元の空間のことをニースペースと呼びます。このニースペースの広さは、使う人の体格や机の用途によって適切な寸法が違ってきます。一般的には、高さが65cm以上、奥行きが45cm以上、幅が60cm以上あれば、多くの人が快適に使えるニースペースと言えます。

高さは、車椅子を使う人の足置き台が収納できる高さを確保することが大切です。足置き台が収納できないと、机に近づけず、机を使うことが難しくなってしまいます。そのため、65cmを目安に、場合によってはそれ以上の高さを確保する必要があるでしょう。

奥行きは、足を組んだり、少し足を伸ばしたりしても、膝が机の下の物にぶつからないように、十分な空間を確保することが重要です。窮屈なニースペースでは、長時間作業をする際に体に負担がかかり、集中力を欠く原因にもなりかねません。45cmを目安に、机の用途や使う人の体格に合わせて調整しましょう。

幅は、車椅子を使う人がスムーズに机の下に入れるように、車椅子の幅に合わせて調整する必要があります。車椅子を使う人が使いやすいニースペースは、そうでない人にとっても使いやすいニースペースとなります。60cmを目安に、利用者の状況を考慮して、適切な幅を確保しましょう。

これらの寸法は、日本工業規格(JIS)にも定められており、段差のない、誰もが使いやすい建物設計を行う際の基準となっています。ニースペースを設計する際には、JIS規格を参考にしながら、使う人の状況をしっかりと考えて、適切な寸法を確保することが重要です。快適なニースペースを作るためには、机を購入する前、あるいは設計の段階でしっかりと寸法を確認し、設計に反映させるようにしましょう。使い勝手の良いニースペースは、日々の暮らしをより快適にします。

項目 寸法 詳細
高さ 65cm以上 車椅子の足置き台が収納できる高さ。
奥行き 45cm以上 足を組んだり、伸ばしたりしても膝がぶつからない空間。
60cm以上 車椅子がスムーズに入れる幅。

まとめ

まとめ

水場の作業を快適にする工夫として、足元の空間、つまりニースペースの確保はとても大切です。キッチンで調理をする、洗面所で身支度をする、といった日常の動作も、ニースペースがあるのとないのとでは、作業のしやすさが大きく変わってきます。

椅子に座って作業する場合を考えてみましょう。足元が窮屈だと、どうしても姿勢が悪くなってしまい、肩や腰に負担がかかります。長時間作業するキッチンでは特に、体に負担がかかりにくい姿勢で作業できることが重要です。ニースペースがあれば、足をゆったりと伸ばせるので、楽な姿勢で作業できます。また、車椅子を使う方にとっては、ニースペースは生活に欠かせない要素です。車椅子でシンクに近づいて作業するためには、足元の空間が十分に確保されている必要があります。

ニースペースの適切な広さは、使う人の体格や用途によって異なります。例えば、台所の流し台で作業をする場合は、奥行き70cm、高さ65cm程度が目安となります。車椅子を使う場合は、さらに広い空間が必要です。車椅子の種類や、使う人の体格に合わせて、事前にしっかりと寸法を確認し、最適な広さを確保することが大切です。また、ニースペースの下を収納スペースとして活用することも可能です。引き出し式の収納などを設置すれば、空間を無駄なく使うことができます。

高齢の方や、体に不自由がある方にとって、ニースペースは、自立した生活を送るための重要な要素です。家造りや模様替えの際には、ニースペースの重要性をしっかりと認識し、快適で暮らしやすい住まいを実現しましょう。

ニースペースのメリット 対象者 具体的な寸法 その他
姿勢がよくなり、肩や腰への負担軽減
楽な姿勢で作業できる
椅子に座って作業する人
長時間キッチンで作業する人
奥行き70cm、高さ65cm程度(台所の流し台の目安) ニースペース下を収納スペースとして活用可能
シンクに近づいて作業できる
生活に欠かせない要素
車椅子を使う人 車椅子の種類や体格に合わせた広さが必要 事前に寸法を確認することが大切
自立した生活を送るための重要な要素 高齢者
体に不自由がある人