段落ちコンロで快適な料理を
リフォームを知りたい
先生、「ローガス」って言葉を初めて聞きました。どんなものですか?リフォームでコンロを選ぶときに出てきました。
リフォーム研究家
ローガスは、調理台の高さよりもコンロの位置が一段低くなっているもののことだよ。段落ちコンロとも言われるね。中華鍋のような大きな調理器具を使う際も、楽な姿勢で調理できるのが特徴だ。
リフォームを知りたい
なるほど。普通のコンロよりも低い位置にあるんですね。それだと、どうして楽な姿勢で調理できるのですか?
リフォーム研究家
コンロの位置が低いと、腕を高く上げずに済むから、長時間調理していても疲れにくいんだよ。特に、中華鍋のように重くて大きい鍋を使うときは、その差がはっきりと分かるだろうね。また、鍋の中身が見やすくなるという利点もある。
ローガスとは。
調理台より一段低い位置にコンロを設置したものを『ローガス』または『段落ちコンロ』といいます。中華鍋のような大きな調理器具でも使いやすく、楽な姿勢で調理ができるのが特徴です。
ローガスの利点
段落ちコンロ、いわゆるローガスは、調理台より一段低い位置にコンロを設置することで、使い勝手に大きな違いを生み出します。
まず、中華鍋のような大型の調理器具を使う際に、腕や肩、腰への負担を軽減できます。通常のコンロでは、大きな鍋を持ち上げるため、どうしても腕を高く上げ続けなければなりません。特に、煮込み料理など長時間火を使う場合は、この姿勢を長時間保つのは大変な負担となります。ローガスであれば、コンロの位置が低いので、自然な姿勢で調理作業を行うことができ、体への負担を大幅に減らすことができます。
また、鍋の中身が見やすくなることも大きな利点です。深い鍋を使う時、通常のコンロでは鍋底の様子が見えにくく、火加減の調整や焦げ付きの確認が難しい場合があります。しかし、ローガスは目線が自然と鍋の底に近づくため、中身の状態をしっかりと確認しながら調理を進めることができます。火加減の微妙な調整もしやすく、焦げ付きを防ぐことにも繋がります。
さらに、掃除のしやすさもメリットとして挙げられます。吹きこぼれなどが発生した場合でも、低い位置にあるためすぐに拭き取ることができ、清潔な状態を保ちやすいのです。
このように、ローガスは体への負担を軽減し、調理のしやすさを向上させるだけでなく、掃除の手間も軽減してくれる、まさに快適な調理空間を実現するための工夫と言えるでしょう。
メリット | 詳細 |
---|---|
体への負担軽減 | 大型調理器具使用時の腕、肩、腰への負担を軽減。自然な姿勢での調理が可能。 |
鍋の中身が見やすい | 鍋底の様子が見やすく、火加減調整や焦げ付き確認が容易。 |
掃除のしやすさ | 吹きこぼれを低い位置で拭き取ることができ、清潔さを保ちやすい。 |
中華料理以外にも
ローガスというと中華料理に使う専用の調理器具という印象を持つ方が多いかもしれません。確かに、強い火力で一気に調理する中華料理には最適ですが、ローガスの便利なところは中華料理以外にも活かせる点にあります。
例えば、西洋料理の代表格であるシチューやカレー。これらの料理は、じっくりと時間をかけて多くの材料を煮込む必要があります。大きな鍋や大量の具材を扱うには、それなりの苦労が伴いますが、ローガスなら低い位置に設置された大きな中華鍋で楽に調理できます。重い鍋を持ち上げる必要がなく、材料をかき混ぜるのも容易です。火加減の調整もしやすく、煮込み料理も焦がす心配がありません。
また、麺料理にもローガスは役立ちます。うどんやパスタなど、麺を茹でる際は、たっぷりのお湯で茹でることが麺をおいしく仕上げるコツです。ローガスは深い中華鍋を使用するため、大量のお湯を沸かすことができ、麺がくっついたり、茹でムラができたりするのを防ぎます。吹きこぼれの心配も少なく、麺を茹でる作業がぐっと楽になります。
さらに、ローガスは低い位置にあるため、お子様と一緒に料理をする際にも安全です。通常のコンロに比べて火元が低い位置にあるため、お子様が誤って火に触れてしまう危険性を減らすことができます。そのため、親子で安心して調理を楽しめます。休日に、お子様と一緒にローガスを使って餃子を作ったり、パンケーキを焼いたりするのも良いでしょう。
このように、ローガスは中華料理だけでなく、シチューやカレー、麺料理など、様々な料理に活用できる汎用性の高い調理器具です。毎日の料理をより快適に、そして楽しくしてくれるでしょう。
料理の種類 | ローガスのメリット |
---|---|
中華料理 | 強い火力で一気に調理可能 |
シチュー、カレー | 低い位置に設置された大きな中華鍋で楽に調理可能 重い鍋を持ち上げる必要がなく、材料をかき混ぜるのも容易 火加減の調整もしやすく、焦がす心配なし |
麺料理(うどん、パスタなど) | 深い中華鍋で大量のお湯を沸かすことができ、麺がくっついたり、茹でムラができたりするのを防ぐ 吹きこぼれの心配も少なく、麺を茹でる作業が楽になる |
その他、お子様との料理 | 低い位置にあるため、お子様と一緒に料理をする際にも安全 |
設置上の注意点
焼き網が低い位置にあるローガスは、設置場所を選ぶ際にいくつか注意が必要です。特に、ローガスの下部に収納庫などを設ける場合は、熱対策が重要です。ローガスは熱源が低い位置にあるため、コンロの熱が収納庫内にこもってしまい、庫内の温度が上昇し、収納物を傷めてしまう可能性があります。これを防ぐため、収納庫内に換気扇を設置して熱気を外部へ逃がす、あるいは収納庫の壁に断熱材を施工して熱の侵入を防ぐなどの対策が必要です。
また、ローガスは通常のコンロよりも奥行きが必要となる場合が多いです。そのため、キッチンの広さやレイアウトをよく確認しておく必要があります。設置したい場所に十分な奥行きがない場合、調理スペースが狭くなり作業がしにくくなるだけでなく、背面の壁や他の設備との距離が近すぎて安全に使用できない可能性もあります。最悪の場合、火災の危険性も高まります。設置前に、キッチンの寸法を正確に測り、ローガスを設置できるか、設置した場合の使い勝手や安全性は確保されるかをしっかりと検討しましょう。
さらに、ローガスは重量があるため、設置場所の床の強度も確認する必要があります。床が弱いと、ローガスの重みで床がたわんだり、最悪の場合、床が抜けてしまう可能性もあります。特に、マンションなどの集合住宅では、床の耐荷重が決められている場合があるので、事前に確認が必要です。新築やリフォームの際にローガスを設置する場合は、設計段階から床の補強について検討しておきましょう。既存の住宅に設置する場合は、専門業者に床の強度を確認してもらい、必要に応じて補強工事を行うようにしましょう。
注意点 | 詳細 | 対策 |
---|---|---|
熱対策 | 熱源が低い位置にあるため、コンロの熱が収納庫内にこもってしまい、庫内の温度が上昇し収納物を傷めてしまう。 | ・収納庫内に換気扇を設置して熱気を外部へ逃がす ・収納庫の壁に断熱材を施工して熱の侵入を防ぐ |
奥行き | 通常のコンロよりも奥行きが必要となる場合が多い。設置したい場所に十分な奥行きがない場合、調理スペースが狭くなり作業がしにくくなるだけでなく、背面の壁や他の設備との距離が近すぎて安全に使用できない可能性もある。 | キッチンの寸法を正確に測り、ローガスを設置できるか、設置した場合の使い勝手や安全性は確保されるかをしっかりと検討する。 |
床強度 | 重量があるため、設置場所の床の強度も確認する必要がある。床が弱いと、ローガスの重みで床がたわんだり、最悪の場合、床が抜けてしまう可能性もある。 | ・新築やリフォームの際にローガスを設置する場合は、設計段階から床の補強について検討する。 ・既存の住宅に設置する場合は、専門業者に床の強度を確認してもらい、必要に応じて補強工事を行う。 |
清掃のしやすさも重要
調理場を選ぶ際には、片付けの手軽さも忘れずに考えましょう。毎日使う場所だからこそ、汚れにくく、掃除がしやすいことが大切です。特に、コンロの周りは油汚れなどが付きやすいので、日々のお手入れが欠かせません。
表面が平らで段差のない一体型のコンロを選ぶと、サッと拭き取るだけで簡単にきれいになります。デコボコが少ない構造だと、汚れが溜まりにくく、いつも清潔な状態を保てます。例えば、継ぎ目のない一体型のコンロなら、隙間に汚れが入り込む心配もなく、お手入れが格段に楽になります。毎日のお手入れが簡単であれば、常に気持ちよく調理場を使えます。
五徳の形や素材も、掃除のしやすさに大きく影響します。複雑な形でなく、シンプルな形で取り外しやすい五徳なら、洗うのも簡単です。五徳を外してシンクで洗えるものなら、隅々までしっかりと洗えて清潔です。素材も、汚れが落ちやすいものを選びましょう。焦げ付きにくく、油汚れも簡単に落とせる素材なら、お手入れの手間が省けます。例えば、ホーロー製の五徳などはおすすめです。
その他にも、コンロ周りの壁材も掃除のしやすい素材を選ぶと良いでしょう。油汚れが付きにくく、水拭きで簡単に汚れが落ちる素材なら、日々のお手入れが楽になります。キッチンパネルなど、汚れに強い素材を選ぶことで、長期間にわたってきれいな状態を保つことができます。快適な調理場を維持するためには、清掃性も重要なポイントです。使いやすさだけでなく、お手入れのしやすさも考えて、最適なコンロを選びましょう。
項目 | ポイント | 具体例 |
---|---|---|
コンロ | 汚れにくく、掃除しやすい。表面が平らで段差のない一体型のものを選ぶ。 | 継ぎ目のない一体型のコンロ |
五徳 | シンプルな形で取り外しやすいものを選ぶ。素材は汚れが落ちやすいものを選ぶ。 | ホーロー製の五徳 |
壁材 | 油汚れが付きにくく、水拭きで簡単に汚れが落ちる素材を選ぶ。 | キッチンパネル |
安全性にも配慮を
安全な調理場を作ることは、家族みんなが安心して暮らせる住まいづくりの第一歩です。特に、炎を使う調理台は、思わぬ事故につながる危険性もあるので、設置場所や使い方には十分な注意が必要です。床に近い位置に設置するタイプの調理台の場合、小さなお子さんがいるご家庭では、より一層の配慮が求められます。
お子さんがうっかり触って火傷を負ったり、意図せず火をつけてしまう危険を避けるためには、いくつかの対策が考えられます。まず、お子さんが簡単に操作できないような、安全装置のついた調理台を選びましょう。最近は、小さなお子さんでも簡単にロックを外せないような工夫が凝らされた製品も数多く販売されています。また、調理台の周りに柵を設けるのも有効な手段です。柵があれば、お子さんが調理台に近づきすぎるのを物理的に防ぐことができます。
さらに、火災を防ぐための対策も忘れてはいけません。こまめな掃除と点検は、安全な調理場を保つための基本です。調理台の内部、特に床に近いタイプの調理台の下には、収納庫が設けられている場合も多いですが、この収納庫は熱がこもりやすく、発火の危険性があります。そのため、定期的に収納庫の中を掃除し、風通しを良くしておくことが大切です。また、調理台の内部に物が詰まっていると、火災発生のリスクが高まるため、必要最低限のものだけを収納するようにしましょう。
このように、事前の備えと日頃からの心掛けで、安全な調理場を実現することは可能です。家族みんなが安心して使える調理場で、楽しい料理の時間、そして快適な暮らしを送りましょう。
対策 | 詳細 |
---|---|
安全装置付き調理台 | 小さなお子さんが簡単に操作できないような安全装置付きの調理台を選ぶ。 |
調理台柵の設置 | お子さんが調理台に近づきすぎるのを物理的に防ぐ。 |
こまめな掃除と点検 | 調理台の内部、特に床に近いタイプの調理台の下の収納庫は、熱がこもりやすく発火の危険性があるので、定期的に掃除し風通しを良くしておく。 |
収納庫内の整理整頓 | 調理台の内部に物が詰まっていると火災発生のリスクが高まるため、必要最低限のものだけを収納する。 |