浴室の浴槽:埋込み型と据え置き型の魅力
リフォームを知りたい
先生、お風呂の『埋込み型』って、どういう意味ですか?
リフォーム研究家
お風呂の浴槽の取り付け方のひとつで、浴槽が壁に埋め込まれているように見えるもののことだよ。タイルで覆われていたり、エプロンという板で一部が隠されているものもあるね。
リフォームを知りたい
エプロンって、どういうものですか?
リフォーム研究家
浴槽の側面を覆う板のことだよ。浴槽の周りを囲うようについているものや、出入りする面のみに付いているものなど、色々な種類があるんだ。
埋込み型とは。
お風呂の浴槽の取り付け方の一つに「埋め込み型」というものがあります。これは、浴槽が壁と一体化しているため、埋め込まれているように見えるのが特徴です。埋め込み型の浴槽には、タイルなどで周囲が覆われていて、浴槽の前面を覆う板(エプロン)がない種類と、二方向にエプロンが付いている種類、そして浴槽に出入りする面のみにエプロンが付いている種類があります。浴槽の設置方法は、埋め込み型の他に、床に直接置く「据え置き型」もあります。据え置き型の場合、浴槽の立ち上がり面の数が1面、2面、3面のものがあります。最近は、あらかじめ工場で壁や床、天井などを一体化させた浴室(ユニットバス)や、床以外を一体化させた浴室(ハーフユニットバス)など、システム化された工法で浴室が作られている家庭も増えており、様々な種類の浴室が見られるようになっています。
埋込み型浴槽の多様性
壁に埋め込まれた浴槽は、浴室全体を広く見せる効果があります。壁と一体になることで、無駄な空間がなくなり、すっきりとした印象を与えます。まるで高級旅館のような、落ち着いた雰囲気の浴室を作りたい方にもおすすめです。
埋込み型浴槽には様々な種類があり、浴室の雰囲気に合わせて選ぶことができます。例えば、タイルなどで装飾を施したタイプは、高級感を演出できます。光沢のあるタイルを使えば、浴室全体が華やかになり、まるでリゾートホテルのような雰囲気になるでしょう。また、落ち着いた色合いの石材調タイルを使えば、重厚感のある空間を演出できます。
浴槽の使い勝手も、種類によって様々です。二方向を覆う板状の部品、いわゆるエプロンが二方にあるタイプは、浴槽の保温性が高く、冬場でも温かい湯を長く楽しめます。また、エプロンがあることで、浴槽への出入りがしやすくなるという利点もあります。特に、お年寄りや小さなお子様がいるご家庭では、安全性を高めるためにも、二方平エプロンタイプがおすすめです。
一方、エプロンが一方向だけのタイプは、浴槽への出入りがしやすいだけでなく、エプロンがない面は掃除がしやすいというメリットがあります。エプロンがない部分は、水垢やカビが発生しやすい場所ですが、簡単に手が届くため、清潔に保つことが容易です。毎日のお手入れを簡単に済ませたい方、掃除の手間を省きたい方には、一方平エプロンタイプがおすすめです。
素材も、人工大理石やホーローなど、様々な種類から選ぶことができます。人工大理石は高級感があり、肌触りも滑らかです。また、耐久性にも優れているため、長く使い続けたい方におすすめです。ホーローは、汚れが落ちやすく、お手入れが簡単です。さらに、価格も比較的安価なため、費用を抑えたい方にもおすすめです。このように、埋込み型浴槽はデザイン性と機能性を兼ね備え、様々なタイプから選択できます。浴室の広さや好みに合わせて、最適なタイプを選ぶことで、より快適な入浴時間を楽しめるでしょう。
種類 | 特徴 | メリット | デメリット | おすすめ |
---|---|---|---|---|
タイル装飾 | タイルで装飾 | 高級感、華やかさ、リゾートホテルのような雰囲気、重厚感 | – | 高級感を求める人、華やかさを求める人 |
二方平エプロン | エプロン二方 | 保温性が高い、冬場でも温かい湯を楽しめる、出入りしやすい、安全性が高い | 掃除がしにくい | お年寄り、小さなお子様がいる家庭 |
一方平エプロン | エプロン一方 | 出入りしやすい、エプロンがない面は掃除しやすい | 保温性が低い | 毎日のお手入れを簡単に済ませたい人、掃除の手間を省きたい人 |
人工大理石 | 高級感、滑らかな肌触り、耐久性が高い | – | 価格が高い | 長く使い続けたい人 |
ホーロー | 汚れが落ちやすい、お手入れが簡単 | 価格が安い | – | 費用を抑えたい人 |
据え置き型浴槽の特徴
床に置いて設置する据え置き型浴槽は、壁に固定する必要がないため、浴室の広さや形に合わせて自由に設置場所を選べます。リフォームなどで浴室の模様替えをする際にも、簡単に移動できるため便利です。また、浴槽の立ち上がり部分が壁に接する面の数によって、1面、2面、3面と種類があり、浴室の広さや好みに合わせて選べます。1面タイプの据え置き型浴槽は壁際に設置することで場所を取らず、限られた空間でも広々と使えます。2面、3面タイプの据え置き型浴槽は、壁に囲まれないため開放感があり、ゆったりとくつろげます。
据え置き型浴槽は見た目にも美しく、様々な雰囲気の浴室に合わせられます。落ち着いた雰囲気の和風の浴室には、木を組み合わせた浴槽が調和します。明るく開放的な洋風の浴室には、曲線的なデザインの浴槽が似合います。都会的で洗練された現代的な浴室には、直線的なデザインの浴槽がおすすめです。
浴槽の素材も様々です。耐久性があり、光沢が美しいホーロー、軽くて扱いやすいアクリル、高級感があり、肌触りの良い人工大理石など、それぞれに特徴があります。最近では、猫の脚のような装飾がついた猫足付きの据え置き型浴槽も人気です。猫足付きの浴槽は、気品のある優美な雰囲気を演出してくれます。
据え置き型浴槽は、大きさや形、素材、デザインなど様々な種類があるため、自分の好みにぴったりの浴槽を見つけられます。設置場所の自由度も高く、浴室の模様替えにも柔軟に対応できるので、リフォームにも最適です。新しい浴槽を選ぶ際には、浴室の広さや雰囲気、そして家族みんなの希望を考慮して、快適な入浴空間を実現しましょう。
種類 | 特徴 | 設置場所 | 雰囲気 |
---|---|---|---|
1面タイプ | 場所を取らず、限られた空間でも広々と使える | 壁際 | – |
2面、3面タイプ | 壁に囲まれないため開放感があり、ゆったりとくつろげる | – | – |
和風 | 木を組み合わせた浴槽 | – | 落ち着いた雰囲気 |
洋風 | 曲線的なデザイン | – | 明るく開放的 |
現代的 | 直線的なデザイン | – | 都会的で洗練された |
猫足付き | – | – | 気品のある優美な雰囲気 |
浴室構造の多様化:ユニットバスとハーフユニットバス
近年の住宅事情は多様化しており、それに伴い浴室の構造も様々な選択肢が生まれています。中でも、工場で製造された部品を現場で組み立てるシステム工法を用いた浴室は、多くの家で採用されています。システム工法を用いた浴室には、主にユニットバスとハーフユニットバスの二種類があり、それぞれに特徴があります。
ユニットバスは、床、壁、天井、浴槽などを工場で一体成型したものです。まるで大きな箱のような構造をしているため、防水性が高いことが大きな利点です。また、工場で生産するため品質が安定しており、現場での施工期間も短縮できます。工期が短いということは、人件費の削減にも繋がり、費用を抑えることにも繋がります。さらに、近年ではデザインや機能も多様化しており、様々な好みに合わせた浴室作りが可能です。落ち着いた雰囲気の木目調や、清潔感のある明るい色調など、好みに合わせて選ぶことができます。浴室乾燥機やミストサウナ、ジェットバスなどの機能を追加することも可能ですので、快適な入浴時間を提供してくれます。
一方、ハーフユニットバスは、ユニットバスと在来工法の浴室の中間的な存在です。床と壁、あるいは壁と天井など、一部が工場で一体成型されています。ユニットバスに比べると設置場所の自由度が高く、柱の出っ張りや梁型など、複雑な形状の浴室にも設置できます。また、在来工法の浴室に比べて工期が短く、費用も抑えられます。特に、既存の浴室を改修する場合には、ハーフユニットバスが適しているケースが多いです。解体範囲を最小限に抑えることができ、工期短縮、費用削減に繋がります。
このように、ユニットバスとハーフユニットバスは、それぞれ異なる特徴を持っています。新築の場合でもリフォームの場合でも、デザイン性、機能性、施工性、費用などを比較検討し、ご自身の住宅事情や好みに合った浴室構造を選ぶことが大切です。快適な入浴時間を実現するために、専門業者とよく相談しながら最適な選択をしましょう。
項目 | ユニットバス | ハーフユニットバス |
---|---|---|
構造 | 床、壁、天井、浴槽などを工場で一体成型 | 床と壁、あるいは壁と天井など、一部が工場で一体成型 |
防水性 | 高い | ユニットバスほどではない |
品質 | 安定している | ユニットバスほどではない |
施工期間 | 短い | 在来工法より短い |
費用 | 低い | 在来工法より低い |
設置場所の自由度 | 低い | 高い |
デザイン・機能 | 多様 | ユニットバスほどではない |
適したケース | 新築 | リフォーム(特に既存浴室の改修) |
設置方法によるメリット・デメリット
お風呂の設置方法には、主に埋め込み型と据え置き型という二つの種類があります。それぞれに長所と短所があるので、ご自身の生活様式や希望に合った方を選ぶことが大切です。
まず、埋め込み型についてご説明します。埋め込み型は、浴槽が床や壁に埋め込まれているため、浴室全体と調和し、広々とした印象を与えます。まるで高級旅館のお風呂のような、洗練された雰囲気も魅力の一つです。また、浴槽の周りを覆うエプロンが付いているタイプは、お湯が冷めにくいという利点もあります。冬場でも温かいお風呂にゆっくりと浸かることができ、一日の疲れを癒すことができます。しかし、設置工事には手間と費用がかかること、そして浴槽の交換が容易ではないという点がデメリットとして挙げられます。将来リフォームを検討している方は、交換費用なども考慮に入れておく必要があります。
次に、据え置き型についてご説明します。据え置き型は、床に直接浴槽を設置するタイプです。そのため、設置場所の自由度が高く、様々な場所に設置することができます。また、デザインも豊富なので、和風、洋風、現代風など、自分の好みに合った浴槽を選ぶことができます。さらに、浴槽の交換も比較的簡単に行えるため、将来的なメンテナンスも容易です。一方で、埋め込み型に比べるとお湯が冷めやすいという欠点があります。また、浴槽と壁の間に隙間が生じやすいため、汚れが溜まりやすく掃除の手間がかかるという点もデメリットと言えるでしょう。こまめな掃除を心がける必要があります。
このように、埋め込み型と据え置き型にはそれぞれにメリットとデメリットがあります。設置費用、掃除の手間、保温性、浴室全体の雰囲気など、何を重視するかをしっかりと考えて、ご自身に最適な設置方法を選びましょう。
設置方法 | メリット | デメリット |
---|---|---|
埋め込み型 | – 浴室全体と調和し、広々とした印象 – 高級旅館のような洗練された雰囲気 – エプロン付きは保温性が高い |
– 設置工事の手間と費用がかかる – 浴槽の交換が容易ではない |
据え置き型 | – 設置場所の自由度が高い – デザインが豊富 – 浴槽の交換が比較的簡単 |
– 埋め込み型に比べてお湯が冷めやすい – 浴槽と壁の間に隙間が生じやすく、汚れが溜まりやすい |
快適なバスタイムを実現するために
一日の疲れを癒やす快適な入浴時間は、生活の質を高める大切な要素です。 心地よい入浴時間を過ごすためには、浴槽の形状や大きさ、素材だけでなく、浴室全体の空間設計が重要になります。
まず、浴室の広さについて考えてみましょう。ゆったりとくつろげる広さを確保することはもちろんですが、限られた空間を有効に活用することも大切です。家族構成や生活スタイルに合わせた適切な広さを選ぶことで、快適な入浴空間を実現できます。
次に、浴槽の形状や素材も重要なポイントです。体のラインにフィットする形状や、保温性に優れた素材を選ぶことで、よりリラックスした入浴体験ができます。肩までしっかりと浸かれる深さのある浴槽や、足を伸ばせる広めの浴槽など、自分の好みに合った浴槽を選びましょう。
浴室全体の雰囲気も大切です。落ち着いた色合いの壁や床材、間接照明などを取り入れることで、リラックスできる空間を演出できます。窓からの眺めや、観葉植物の配置なども、浴室の雰囲気を明るくしてくれます。
採光と換気にも配慮が必要です。自然光を取り入れることで、明るく開放的な浴室空間になります。また、湿気がこもらないように適切な換気設備を設置することで、カビやダニの発生を防ぎ、清潔な状態を保つことができます。
安全面にも気を配りましょう。高齢者やお子様がいる家庭では、手すりや滑り止めマットなどを設置することで、転倒などの事故を防ぐことができます。段差をなくす、または少なくするなどの工夫も大切です。
さらに、浴室に音楽を流したり、テレビを設置するなど、娯楽性を高める工夫もおすすめです。好きな音楽を聴きながら、またはテレビを見ながらゆったりと入浴することで、より充実した時間を過ごすことができます。
自分にとっての理想の入浴時間をイメージし、ライフスタイルや好みに合わせて浴室空間を作り上げることで、より快適で心地よい入浴時間を楽しむことができます。
項目 | 詳細 |
---|---|
浴室の広さ | ゆったりくつろげる広さを確保しつつ、家族構成や生活スタイルに合わせた適切な広さを選ぶ。 |
浴槽の形状や素材 | 体のラインにフィットする形状、保温性に優れた素材、好みの深さや広さを選ぶ。 |
浴室全体の雰囲気 | 落ち着いた色合いの壁や床材、間接照明、窓からの眺め、観葉植物などでリラックスできる空間を演出。 |
採光と換気 | 自然光を取り入れ、適切な換気設備を設置。 |
安全面 | 手すり、滑り止めマット、段差の解消など。 |
娯楽性 | 音楽、テレビなど。 |