採光と眺望を楽しむフィックス窓
開かない窓、つまりはめ殺し窓は、一見すると使い勝手が悪そうに思えますが、実は様々な利点を持っています。
まず第一に、採光性の良さが挙げられます。開閉するための部品がないため、窓枠を細く設計することができ、ガラス面を大きく取ることができます。そのため、部屋により多くの光が差し込み、明るく開放的な空間を演出できます。特に、マンションなどの集合住宅では、窓からの光が貴重なため、大きな窓は大きな魅力となります。
次に、断熱性と遮音性の高さです。開閉する窓は、どうしても隙間が生じてしまい、そこから外の空気や音が入り込みやすくなります。しかし、はめ殺し窓は気密性が高いため、外の冷気や熱気を遮断し、室内の温度を一定に保ちやすくなります。これは、冷暖房効率の向上に繋がり、省エネルギーにも貢献します。また、外の騒音も遮断するため、静かで快適な空間を作ることができます。幹線道路沿いにお住まいの方や、静かに過ごしたい部屋には特におすすめです。
さらに、防犯性の高さもメリットです。開閉部分がないため、外部からの侵入経路を一つ減らすことができます。泥棒は侵入に時間がかかることを嫌うため、はめ殺し窓は侵入を諦めさせる効果があります。
掃除のしやすさも見逃せない点です。開閉する窓は、窓枠の溝や可動部分に汚れが溜まりやすく、掃除が大変です。一方、はめ殺し窓はシンプルな構造なので、簡単に拭き掃除ができます。
このように、はめ殺し窓は、採光性、断熱性、遮音性、防犯性、掃除のしやすさなど、多くの利点を持っています。設置場所をよく考えて、これらの利点を最大限に活かすことで、より快適な住まい空間を実現できます。例えば、高所や手の届きにくい場所、換気の必要がない場所、景色を楽しみたい場所などに設置するのが効果的です。