高層マンション

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工法

鉄骨鉄筋コンクリート造のすべて

鉄骨鉄筋コンクリート造、略してエスアールシー造は、建物を支えるための骨組みとなる柱や梁に鉄骨と鉄筋を組み合わせ、それをコンクリートで包み込む工法です。鉄骨、鉄筋、コンクリート、それぞれの得意な点を活かすことで、とても頑丈な構造を実現しています。 鉄骨は建物の重みを支える大黒柱のような役割を担います。高層建築物など、大きな建物を建てる際に必要な、高い強度と粘り強さを持ち合わせています。地震や強風などの大きな力を受けた際にも、しなやかに変形することで、建物全体の倒壊を防ぎます。 鉄筋はコンクリートのひび割れを防ぎ、より丈夫な構造にします。コンクリートは圧縮力に強い一方、引っ張る力には弱いため、ひび割れが生じやすい性質があります。そこで、引っ張る力に強い鉄筋をコンクリートの中に配置することで、この弱点を補っています。鉄筋はコンクリート内部で網目状に組まれており、地震などの揺れによって建物に力が加わっても、コンクリートのひび割れを抑え、建物の強度を保つ役割を果たします。 コンクリートは、鉄骨と鉄筋を火災や錆から守るという重要な役割を担っています。鉄骨は火災に弱く、鉄筋は錆びやすいという弱点があります。コンクリートで覆うことで、これらの部材を火や水から守り、建物の耐久性を高めています。 このように、鉄骨、鉄筋、コンクリートが互いの弱点を補い合い、それぞれの長所を活かすことで、エスアールシー造は非常に高い強度と耐久性を実現しています。まさに三位一体の構造と言えるでしょう。これは、住宅だけでなく、オフィスビルやマンション、学校など、様々な建物に採用されている、信頼性の高い工法です。
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SRC造のメリット・デメリット

鉄骨鉄筋コンクリート造、略してSRC造は、建物の主要な構造部分である柱や梁に鉄骨と鉄筋を組み合わせ、それをコンクリートで包み込む建築方法です。鉄骨と鉄筋、それぞれの長所を生かし、さらにコンクリートがそれらを保護することで、高い強度と耐久性を実現しています。 鉄骨は建物の骨組みとして強度を保つ役割を担います。地震や強風などの外力に耐える強さを持ち、建物をしっかりと支えます。鉄筋はコンクリートのひび割れを防ぐ役割を果たします。コンクリートは乾燥収縮や温度変化によってひび割れやすい性質がありますが、鉄筋を入れることでこれを抑え、構造物の耐久性を高めます。コンクリートは圧縮力に強く、火災にも耐えるという特性があります。建物の重さを支えるだけでなく、火災時の延焼を防ぎ、建物の安全性を確保します。 これら三つの材料を組み合わせることで、それぞれの材料だけでは出すことができない高い性能を発揮します。鉄骨の持つ高い引張強度、鉄筋によるコンクリートのひび割れ抑制効果、そしてコンクリートの高い圧縮強度と耐火性。これらの相乗効果により、SRC造は非常に頑丈で長持ちする建物を実現します。 SRC造は、高層マンションや大きな商業施設など、高い強度と耐久性が求められる建物に適しています。特に、地震の多い日本では、建物の安全性を確保するためにSRC造が選ばれることが多いです。また、耐久性が高いため、長期にわたって建物の価値を維持することができます。建物の寿命を長く保ち、維持管理の手間を減らすことができるため、ライフサイクルコストの削減にも繋がります。