鏡板:壁面装飾の要
{鏡板とは、壁の下部や扉、天井などに設けられた枠組みの中にぴったりとはめ込まれた、表面が滑らかな板のことです。ちょうど額縁に絵画をはめ込むように、枠の中に収められています。この板は、一枚の大きな板から作られることもありますが、複数枚の板を繋ぎ合わせて作られる場合もあります。ただし、複数枚の板を使う場合は、繋ぎ目が目立たないように丁寧に加工されていることが重要です。まるで一枚の板のように滑らかに仕上げることで、美しい見た目を実現します。
鏡板は、その名の通り、鏡のように艶やかで滑らかな表面を持っていることが特徴です。そのため、壁や扉などの建具の一部として使われるだけでなく、装飾としての役割も担っています。例えば、部屋の壁の一部に鏡板を施すことで、空間に上品さや高級感を加えることができます。また、鏡板の素材や色、周囲の枠のデザインを変えることで、様々な雰囲気を演出することも可能です。
鏡板に使われる木材は、主に高級家具などにも用いられる堅く緻密な木材が選ばれます。滑らかな表面を作り出すために、木材は入念に研磨され、塗料やニスなどで丁寧に仕上げられます。そのため、鏡板は美しいだけでなく、耐久性にも優れています。
近年では、木材以外にも、樹脂などの素材で作られた鏡板も登場しています。これらの素材は、木材に比べて軽量で、加工もしやすいというメリットがあります。そのため、デザインの自由度も高く、様々な形状や模様の鏡板を作ることが可能です。このように、鏡板は伝統的な技術と新しい素材が融合し、進化を続けている建材と言えるでしょう。