踏み面

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構造

階段の寸法と快適な上がり降り

家は、家族が毎日生活を送り、思い出を積み重ねていく大切な場所です。その家で、階段は各階層をつなぎ、家族の移動を支える重要な役割を担っています。快適で安全な階段は、住まいの心地よさを大きく左右します。階段のリフォームや新築を検討する際には、階段の各部の名称を理解しておくことが、より良い選択をする上で非常に大切です。 まず、階段を上る際に足を上げる段差部分を「蹴上げ」と言います。この蹴上げの高さが高すぎると、昇り降りに負担がかかり、特に高齢者や小さなお子様にとっては危険な場合もあります。反対に、低すぎると足を運ぶ回数が多くなり、これもまた負担につながります。適切な蹴上げの高さは、一般的に18~20センチメートル程度と言われています。 次に、足を乗せる板の部分を「踏み板」と言います。踏み板の奥行きは「踏み面」と呼ばれ、この踏み面の広さが狭いと、足がしっかり乗らず、不安定な状態になりかねません。特に降りる際には、踏み面が狭いとつま先が引っかかりやすく、転倒の危険性が高まります。安全のためには、踏み面は25~30センチメートル程度が適切とされています。踏み板の先端部分、つま先が当たる部分を「段鼻」と言います。段鼻の形状や材質も、階段の安全性に影響する重要な要素です。 また、踏み板と踏み板の間にある垂直の板を「蹴込み板」と言い、その奥まった部分を「蹴込み」と呼びます。蹴込み板があることで、足が踏み板の下に潜り込むことを防ぎ、安全性を高める効果があります。また、階段下からの埃の侵入を防ぐ役割も果たしています。 これらの名称とそれぞれの役割を理解することで、階段の安全性や快適性を適切に評価し、自分たちの生活スタイルに合った階段を選ぶことができます。階段は毎日使うものだからこそ、細部までこだわり、快適で安全な空間を実現しましょう。