展開図で理想の空間を
展開図とは、部屋全体を一つの箱のように見立てて、それを切り開いて平面に広げたような図のことです。部屋の内側をぐるりと一周した様子を一枚の紙の上に表現することで、壁面の様子をまるで内側から覗き込んでいるかのように把握できます。
この図面は、リフォームや家造りで重要な役割を果たします。まず、窓や出入り口の位置と寸法が正確に示されます。そのため、窓から入る光の方向や、家具の配置との兼ね合いなどを検討する際に役立ちます。さらに、備え付けの棚やカウンターといった造作物も書き込まれているため、部屋全体のレイアウトを具体的にイメージしやすくなります。また、エアコンや照明器具の設置場所も確認できるため、配線や配管の計画も立てやすくなります。
展開図は、平面図だけでは分かりにくい壁の具体的な様子を把握する上で大変役立ちます。平面図は部屋を上から見下ろした図なので、壁の高さやそこに設置される物までは把握できません。展開図を見ることで、各壁面に何がどの位置に配置されるのかが一目瞭然となります。例えば、ある壁面にテレビを設置する場合、展開図を見ればコンセントの位置や配線の経路などを事前に確認できます。また、壁紙の選定や模様の配置などを検討する際にも、展開図は非常に役立ちます。このように、展開図はリフォームや家造りの際に、より具体的なイメージを持ち、細部まで計画を練るために欠かせない図面と言えるでしょう。