伐採材:自然の恵みを活かす家づくり
{木を伐採して得られた木材}のことを、伐採材と言います。これは、森林を開墾する際や、木々が密集しすぎないように間引く間伐作業などで発生する木材です。伐採されたばかりの木材は、山や森から切り出された自然のままの姿をしています。建築資材としては、切り倒されたままの、荒挽きや乾燥といった下処理がされていない状態の木材を指します。
伐採材は、製材されて柱や梁といった構造材や、床板、壁材などの内装材、外壁材など、様々な用途に利用できます。しかし、伐採直後の木材は含水率が非常に高く、そのままでは腐ったり、虫がついたりするリスクが高いです。そのため、住宅建築に用いる場合は、木材としての強度や耐久性を確保するために、適切な乾燥や加工が必要不可欠です。
乾燥方法には、自然乾燥と人工乾燥があります。自然乾燥は、太陽光と風を利用してじっくりと時間をかけて乾燥させる方法で、木材への負担が少なく、自然な風合いを保つことができます。一方で、人工乾燥は、乾燥室で高温の熱風を当てて短時間で乾燥させる方法です。乾燥時間を大幅に短縮できるため、効率的な木材供給が可能になります。
伐採材は、適切な処理を施すことで、個性豊かな木目や色合いを持つ魅力的な建材となります。また、地産地消の観点からも注目されており、輸送にかかるエネルギーの削減や地域の林業活性化にも貢献します。木の温もりを活かした、健康的で環境に優しい住まいづくりに役立てられるでしょう。