ラッチボルト:扉の開閉を支える小さな巨人
扉の開閉を滑らかにし、閉じた状態を保つために欠かせない部品、それが掛け金です。この掛け金は、扉枠に取り付けられた受け金という部品にしっかりと噛み合うことで、扉を閉じた状態に保ちます。ドアの取っ手やレバーを回すと、この掛け金が引っ込み、扉を開けることができる仕組みになっています。
私たちは普段、何気なく扉を開け閉めしていますが、この小さな掛け金が大きな役割を担っているのです。掛け金の先端は、斜めに削られた三角形の形をしています。この形のおかげで、扉を閉める際に受け金に滑り込むように入り込み、スムーズに閉じることができるのです。
この掛け金は、「仮掛け」「空掛け」「舌」など、様々な呼び名で呼ばれています。これらの呼び名はみな、掛け金が扉を完全に固定するのではなく、一時的に閉じた状態を保つという働きに由来しています。つまり、鍵をかけなくても、風などで扉が不意に開いてしまうのを防いでくれるのです。
例えば、家の中で、各部屋の扉を閉めておく時、いちいち鍵をかける人は少ないでしょう。しかし、風が吹いたり、何かの拍子に扉が開いてしまうと、中の様子が見えてしまったり、物が落ちてきたりするかもしれません。そんな時、この掛け金が扉を仮に閉めた状態に保ってくれるので、私たちは安心して扉を開け閉めできるのです。この小さな部品のおかげで、私たちの生活はより快適で安全なものになっていると言えるでしょう。