砕石

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建材

割栗石:家の土台を支える縁の下の力持ち

割栗石とは、建物などの構造物を支える上で欠かせない基礎工事において使用される砕石のことです。大きさはだいたい12センチメートルから15センチメートル程度で、人の握りこぶしほどの大きさのものから、それよりもやや大きいものまで様々です。名前の由来は、栗の実を割ったような見た目から来ています。 割栗石は、建物の土台となる基礎コンクリートの下に敷き詰められます。その役割は大きく分けて二つあります。一つ目は、地盤と基礎コンクリートをしっかりと繋ぎとめることです。ゴツゴツとした不揃いな形の石が、地盤と基礎の間にしっかりと噛み合い、一体化させることで、建物の安定性を高めます。二つ目は、水はけを良くすることです。石と石の間に隙間ができるため、雨水などが地中にスムーズに流れ込み、地盤への水の滞留を防ぎます。これにより、地盤の軟弱化や凍上を防ぎ、建物の耐久性を向上させる効果があります。 もし割栗石がなかったら、どうなるでしょうか。地盤が軟弱な場所では、建物が不均一に沈下してしまう不同沈下の危険性が高まります。また、水はけが悪くなると、地盤が緩んでしまい、建物の傾きやひび割れに繋がる可能性があります。このように、割栗石は建物の安全性を確保するために、なくてはならない重要な役割を担っています。一見地味な存在ですが、縁の下の力持ちとして、建物をしっかりと支えているのです。家の新築やリフォームの際には、割栗石が適切に使用されているかを確認することで、安心して長く住み続けられる家づくりに繋がります。