木造3階建て住宅のメリットと注意点
人口が集中する都市部では、土地の値段が高く、広い家を建てることが難しいのが現状です。限られた敷地を有効に使うため、上方向に空間を広げる木造3階建て住宅が注目を集めています。3階建てにすることで、同じ面積の土地でもより多くの部屋を確保でき、都市部でのゆとりのある暮らしを実現できるからです。
木造3階建て住宅の普及を後押ししたのが、昭和62年の建築基準法の改正です。この改正により、一定の防火対策を施せば、準防火地域でも木造3階建て住宅の建設が可能になりました。都市部の多くは準防火地域に指定されているため、この改正は都市部における木造3階建て住宅の普及に大きく貢献しました。
3階建て住宅の魅力は、何といっても空間のゆとりです。1階を駐車場や仕事部屋、2階をリビングやダイニングキッチン、3階を寝室や子供部屋といったように、各階に異なる機能を持たせることで、生活空間を明確に分けられます。家族構成の変化にも柔軟に対応できるため、子供を持つ家族だけでなく、単身世帯や夫婦だけの世帯からも人気を集めています。
さらに、プライバシーの確保という点も大きなメリットです。道路からの視線を遮りやすい3階部分は、寝室として最適です。また、屋上を活用することで、ガーデニングや家庭菜園を楽しむこともできます。都市部で自然に触れ合う機会は限られていますので、屋上は貴重な空間となります。
このように、都市部での暮らしを豊かにする木造3階建て住宅は、今後ますます需要が高まっていくと考えられます。