欠陥住宅

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法律・規制

安心の住まい:瑕疵保証の重要性

家は人生で最も大きな買い物の一つと言われます。念願のマイホームを手に入れ、新しい生活への期待に胸を膨らませている中で、住み始めてから欠陥が見つかったらどうでしょう。新築の家であっても、人の手によって建てられた以上、完璧な状態であるとは限りません。目に見える部分だけでなく、隠れた欠陥が存在する可能性もあるのです。そこで重要となるのが瑕疵保証です。瑕疵保証とは、家の引き渡し後に発見された、建物の構造上重要な部分や雨水の侵入を防ぐ部分の欠陥について、建てた会社が修理などの責任を負うことを定めたものです。これは、家を買う人にとって大きな安心材料となります。 瑕疵保証の対象となるのは、主に構造耐力上主要な部分と雨水の浸入を防止する部分です。構造耐力上主要な部分とは、家の骨組みとなる柱や梁、基礎などを指します。これらの部分が損傷していると、地震や台風などの災害時に家が倒壊する危険性があります。また、雨水の浸入を防止する部分とは、屋根や外壁、窓枠などを指します。これらの部分が損傷していると、雨漏りが発生し、家の内部が腐食したり、カビが生えたりする原因となります。瑕疵保証があれば、万が一、これらの欠陥が見つかった場合でも、建てた会社が無償で修理などの対応をしてくれます。そのため、余計な費用負担や面倒な手続きをせずに済みます。 瑕疵保証には、大きく分けて事業者独自の保証と法律で義務付けられた保証の2種類があります。事業者独自の保証は、各会社が独自に設定している保証で、保証期間や保証内容が会社によって異なります。一方、法律で義務付けられた保証は、住宅の品質確保等に関する法律(品確法)に基づく保証で、新築住宅の場合、構造耐力上主要な部分と雨水の浸入を防止する部分について10年間の保証が義務付けられています。中古住宅については、売主が宅地建物取引業者である場合、1年間の保証が義務付けられています。瑕疵保証は、家を買う人にとって非常に重要な制度です。家を購入する際は、瑕疵保証の内容をよく確認し、安心して住める家を選びましょう。
手続き

住宅購入の安心材料!インスペクションとは?

家は人生で最も大きな買い物の一つです。だからこそ、購入前に家の状態をしっかりと調べておくことが大切です。家の構造や設備に問題がないか、専門家による公平な調査を行うことで、安心して家を選ぶことができます。この調査は「住宅診断」と呼ばれ、近年注目を集めています。 住宅診断は、建物の構造部分(基礎、柱、壁、梁、屋根など)の劣化や不具合がないかを調べます。ひび割れ、腐食、傾きなど、目視できる範囲はもちろん、専門的な機器を使って隠れた欠陥がないかまで詳しく調べます。また、雨漏りの有無も重要なチェックポイントです。雨漏りは建物の寿命を縮める大きな原因となるため、屋根や外壁の状態、防水工事の状況を念入りに確認します。 設備の点検も住宅診断の重要な項目です。キッチン、お風呂、トイレ、給湯器などの設備が正常に機能するか、老朽化していないかを調べます。配管や配線の状態も確認し、将来的な修理や交換が必要かどうかを判断します。 住宅診断を受けることで、隠れた不具合や将来的な修繕の必要性を事前に知ることができます。これにより、購入後に予期せぬ出費が発生するリスクを減らすことができます。また、売主との価格交渉の材料にもなります。もしも住宅診断で重大な欠陥が見つかった場合は、購入を見送るという選択肢も出てきます。 住宅診断は、安心して家を購入するための第一歩です。専門家による客観的な調査結果をもとに、将来を見据えた上で家選びを行いましょう。快適な住まいを手に入れるために、住宅診断を積極的に活用しましょう。