樋端

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和室

知っておきたい!家の部位『樋端』

家づくりやリフォームの計画を進める中で、専門用語に戸惑うことはよくあります。中でも「樋端(ひはし)」は、日常生活ではあまり耳にする機会がない言葉かもしれません。この「樋端」とは一体どのような部分を指すのでしょうか。 「樋端」を理解するには、まず「鴨居」と「敷居」について知る必要があります。鴨居とは、和室の出入り口上部に水平に渡された横木のことです。一方、敷居とは、鴨居に対応するように出入り口下部に水平に渡された横木です。どちらも襖や障子、戸といった建具を支える重要な役割を担っています。これらの建具がスムーズに開閉するためには、鴨居と敷居に溝が掘られています。この溝を掘る作業を「溝を突く」と言います。 この鴨居や敷居に「溝を突く」と、溝の両側に突起部分ができます。この突起部分こそが「樋端」です。溝に建具の端をはめ込むことで、建具の動きを安定させます。樋端は、建具の開閉を滑らかにし、かつ脱落を防ぐという重要な役割を果たしているのです。 樋端の形状や寸法は、建具の種類や大きさによって異なります。そのため、建具を新調する際には、樋端の寸法をしっかりと確認することが大切です。また、古くなった建具の動きが悪くなってきた場合は、樋端が摩耗している可能性があります。このような場合は、建具の調整や交換が必要になることもあります。家づくりやリフォームの際は、こうした細かな部分にも目を向けることで、より快適な住まいを実現できるでしょう。