壁式構造のメリット・デメリット
家は大きく分けて、柱と梁で支える骨組み構造と、壁や床で支える壁式構造の二種類があります。この壁式構造について詳しく説明します。壁式構造とは、その名の通り、壁そのものが家の重さを支える構造です。柱や梁といった線材ではなく、壁や床といった面材全体で重さを分散させて支えるため、地震や強風といった外からの力に強いのが特徴です。まるで箱のように、全体で力を支え合う様子を想像してみてください。
特に、横揺れのような水平方向の力に強いため、地震の揺れにもよく耐えます。また、骨組み構造と比べて、壁に囲まれた空間になるため、気密性や断熱性が高くなります。家の隙間が少ないため、外の空気の影響を受けにくく、冷暖房の効率が良くなり、省エネルギーにもつながります。冬は暖かく、夏は涼しく過ごせる快適な住まいを実現できるでしょう。
さらに、壁自体が構造体となるため、柱や梁といったものが不要になります。その結果、空間が広々と感じられ、すっきりとした印象になります。ただし、壁で支える構造のため、大きな窓や開口部を設けるのが難しく、間取りの自由度は低いという点も理解しておく必要があります。
壁式構造は、耐震性や省エネルギー性に優れ、空間を有効に使えるというメリットがある一方、間取りの自由度が低いというデメリットも持ち合わせています。家づくりを検討する際は、それぞれの構造の特徴を理解し、家族の暮らし方に合った構造を選ぶことが大切です。