有効幅員

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バリアフリー

暮らしやすさのカギ!有効幅員のススメ

家の中を楽に移動できることは、快適な生活を送る上でとても大切です。特に、歳を重ねた方や車いすを利用する方にとっては、廊下や戸口の幅が十分に確保されているかが重要になってきます。この実際に通ることができる幅のことを「有効幅員」といいます。家づくりやリフォームを計画する際には、この有効幅員についてしっかりと考えておく必要があります。 有効幅員を考える際にまず確認すべきなのは、一緒に住む家族構成です。高齢の方や、小さなお子さん、車いすを使う方がいる場合は、より広い幅員が必要になります。例えば、車いすを使う方がいる場合、廊下は最低でも90センチメートル、できれば120センチメートル以上の有効幅員を確保することが望ましいです。また、将来、家族構成が変わる可能性も考慮に入れておくことが大切です。 次に、家具の配置も有効幅員に大きく影響します。大きな家具を置く場合は、その周辺の通路幅が狭くならないように注意が必要です。家具の扉や引き出しを開けた際に、通路を塞いでしまうような配置も避けるべきです。さらに、扉の種類も考慮する必要があります。開き戸は開閉に大きなスペースが必要となるため、有効幅員を狭くする原因となります。引き戸や折れ戸であれば、省スペースで開閉できるので、有効幅員を広く確保することができます。 十分な有効幅員を確保することで、日常生活での動きがスムーズになります。例えば、高齢の方は、狭い通路でつまずいたり、家具にぶつかったりする危険が少なくなります。車いすを使う方にとっても、家の中を自由に移動できることは、自立した生活を送る上でとても大切です。また、万が一、介護が必要になった場合でも、介護者が動きやすいため、介護の負担を軽減することにも繋がります。 このように、有効幅員は住まいの快適性と安全性を大きく左右する要素です。家づくりやリフォームを検討する際には、家族構成や将来の生活の変化を見据え、適切な有効幅員を確保することで、より暮らしやすい住まいを実現できるでしょう。