結露しないタンクの秘密
水筒や水槽の外側に水滴が付いているのを見たことはありませんか?まるで汗をかいているように見えるこの現象は、結露と呼ばれます。結露は、空気中に含まれる水蒸気が冷えた物体の表面に触れることで、液体に変わる現象です。
空気は、目には見えませんが水蒸気を含んでいます。暖かい空気は多くの水蒸気を含むことができますが、冷たい空気は少ししか含むことができません。このため、暖かい空気が冷やされると、含みきれなくなった水蒸気が水の粒となって現れます。これが結露です。
梅雨時や冬場は、特に結露が発生しやすくなります。外気温が低いため、水槽や水筒の外側の表面温度も下がります。一方、タンクの中の水は水道水から供給されるため、外気温の影響を受けにくく、比較的高い温度に保たれます。この温度差が結露発生の大きな原因です。
冬の寒い日に、冷たい窓ガラスに息を吹きかけると、ガラスが曇ります。これは、温かい息に含まれていた水蒸気が、冷たいガラスに触れて冷やされ、小さな水の粒になったためです。水槽や水筒の表面で起こる結露も、これと同じ原理です。タンク内の水と外気の温度差が大きいほど、結露は発生しやすくなります。
結露は、単に見た目が悪いだけではありません。放置すると、タンクの劣化を早めたり、タンクの周囲にカビが生えたりする原因にもなります。また、床が濡れて滑りやすくなるなど、思わぬ事故につながる可能性もあります。そのため、結露対策は、タンクを清潔に保ち、長く使うために重要なポイントとなります。