家の中心、芯材の選び方
木の芯材とは、木の幹の中心部分にある、色の濃い木材のことです。木の成長に伴い、中心部から順に形成されていくため、樹木の最も古い部分と言えます。木の成長が止まった部分であるため、密度が高く、硬くてしっかりとした材質をしています。木の外側の部分である辺材と比べると、水分が少ないため乾燥による収縮や変形が少なく、耐久性に優れています。また、樹脂を多く含んでいるため、腐りにくく、シロアリなどの害虫にも強いという特徴があります。昔から「赤身」とも呼ばれ、その名の通り、赤みがかった色合いをしていることが多いです。この赤色は、樹脂に含まれる成分によるもので、樹種によって濃淡が異なります。
芯材は、その強度と耐久性から、古くから建築材料として重宝されてきました。特に、家の土台や柱など、建物の構造上重要な部分に使われることが多く、家の耐久性を左右する重要な材料と言えるでしょう。また、芯材は、木の成長過程でじっくりと時間をかけて形成されるため、木目が細かく、美しいのも魅力の一つです。この美しい木目は、家具や床材、楽器などにも利用され、高級感を演出します。テーブルや椅子の脚、箪笥の側板など、強度が求められる部分にも使われます。
芯材の品質は、木の樹齢や種類、生育環境などによって大きく変わります。例えば、樹齢の高い木ほど芯材の割合が多くなり、強度も高くなります。また、樹種によっても色味や硬さ、耐久性が異なり、例えば檜は、美しい淡い赤色と芳香、高い耐久性で知られています。生育環境も重要で、日当たりや土壌の栄養状態が良い場所で育った木は、良質な芯材を形成します。そのため、芯材を使用する際には、これらの特性を理解し、用途に合った材料を選ぶことが大切です。