左右対称

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設計

空間を二分する技:振分けの妙

空間や物を同じ大きさ、同じ数に分ける技は、昔から建物や庭づくりに欠かせないものでした。この技をうまく使うと、見た目にも美しく、落ち着いた空間を作ることができます。 この技の大切な点は、中心を決めて、その両側を鏡のように同じ形にすることです。例えば、部屋の真ん中に壁を作って二つに分けると、左右対称の部屋ができます。壁の左右に同じ形の窓を付けたり、同じ大きさの家具を置いたりすることで、部屋全体に安定感と調和が生まれます。 左右対称に作られた空間は、見る人に安心感を与えます。左右のバランスが取れているため、落ち着いて過ごすことができ、また、実際よりも広く感じられることもあります。例えば、玄関を入って正面に窓があり、その左右に同じ観葉植物を置くと、奥行きが出て広く感じられます。 上下対称にも同じような効果があります。例えば、床に敷いた畳の模様や、天井につけた照明を上下対称に配置することで、空間にリズムが生まれ、奥行きを感じさせることができます。天井に模様がある場合、床にも似た模様を配置すると、上下のバランスが取れ、視覚的に面白みが増します。 このように、空間や物を均等に分ける技は、ただ単に分割するだけでなく、全体のバランスを整え、美しさを際立たせるために重要な役割を果たします。この技を意識することで、より心地よく、美しい空間を作ることができるでしょう。