完了届

記事数:(1)

手続き

工事完了検査と検査済証の重要性

家は一生に一度の高い買い物とも言われます。だからこそ、安全で快適な住まいであることはとても大切です。新築や大規模な増改築をした際には、「工事完了検査」という手続きが必要です。これは、工事が終わった建物が、建築基準法という法律で定められた基準に合っているかを確かめるための検査です。建物の安全性を保証し、安心して暮らせるようにするための重要な確認作業です。 この検査は、都道府県などの建築主事と呼ばれる役人、もしくは国から認められた民間の確認検査機関が行います。家の持ち主である建築主は、工事が全て終わったら「工事完了届」を提出しなければなりません。この届け出によって検査の日程が調整され、実際に検査が行われます。 検査では、図面通りに工事が行われているか、建物の構造や設備が基準を満たしているかなどを細かくチェックします。例えば、建物の強度や耐火性、排水設備の適切さなどが検査対象となります。もし基準に満たない部分が見つかれば、是正を求められます。是正が完了するまで、建物を使用することはできません。 工事完了検査は、設計図の確認を行う「建築確認申請」とは別のものです。建築確認申請は、工事を始める前に設計図が基準に適合しているかを確認する手続きですが、工事完了検査は、実際に完成した建物が基準通りに建てられているかを確認する手続きです。つまり、どちらも建物の安全性を確保するために必要な手続きですが、実施されるタイミングが異なります。 もし、許可なく家を建てたり、検査を受けずに工事を終わらせたりすると、法律で罰せられることがあります。場合によっては、建物の取り壊しを命じられる可能性もあります。安心して新しい生活を始めるためにも、必ず正しい手順で建築確認申請と工事完了検査を受けましょう。