妻側:家の顔?それとも側面?
{家を建て替えたり、古くなった家を新しくしたりする時、聞き慣れない言葉がたくさん出てきます。}その中で、「妻側」という言葉は、家の外見を決める大切な言葉です。「妻側」とは、建物の短い方の壁のことです。例えば、三角屋根の家を思い浮かべてみてください。屋根の傾斜で三角形になった壁の部分、これが妻側です。
昔から日本では、家の正面は長い方、妻側は短い方とされていました。家の正面が南向きになっていることが多いのも、この考え方がもとになっています。家の間取りを考える時、南に長い面を向けることで、日当たりを良くし、風通しを良くしていたのです。そのため、妻側は家の側面に当たるのが一般的でした。
しかし、近頃の住宅事情では、必ずしも家の正面が長い方とは限りません。土地の形や周りの環境に合わせて、妻側を正面にする家も増えてきました。妻側を正面にすることで、個性的な外観を演出したり、限られた土地を有効活用したりすることができるからです。
家を建て替えたり、リフォームしたりする時は、設計士とよく話し合うことが大切です。妻側の位置やデザインによって、家の印象は大きく変わります。日当たりや風通しだけでなく、周りの景色との調和も考えて、妻側をどのようにするかを決めましょう。家の外観だけでなく、生活のしやすさにも影響するので、じっくりと検討することが大切です。