化学物質

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建材

室内環境汚染を知ろう

住み心地の良い家は、家族の健康と幸せを支える大切な基盤です。しかし、快適な暮らしの裏側には、目に見えない危険が潜んでいることがあります。それが「室内環境汚染」です。近年、新しく家を建てたり、改修したりした後で、シックハウス症候群や化学物質過敏症といった健康被害の報告が増えています。建材や家具などから出る化学物質が原因の一つと考えられています。私たちは、より良い住環境を実現するために、室内環境汚染についてきちんと理解し、適切な対策を行う必要があります。 快適な住まいづくりは、まず室内環境汚染の原因物質を正しく知ることから始まります。代表的なものとしては、建材に含まれるホルムアルデヒドや、塗料や接着剤に使われる揮発性有機化合物(VOC)などが挙げられます。これらは、目には見えませんが、空気中に漂い、私たちの健康に悪影響を及ぼす可能性があります。頭痛やめまい、吐き気といった症状が現れることもあり、長期間にわたって曝露されると、より深刻な健康被害につながる恐れも懸念されています。 こうした事態を防ぐためには、効果的な対策を講じることが重要です。まず、家を建てる際や改修する際には、安全性の高い建材を選ぶことが大切です。ホルムアルデヒドの放散量が少ない建材や、VOCの含有量の少ない塗料などを選ぶことで、室内環境汚染のリスクを低減することができます。また、家具を選ぶ際にも注意が必要です。化学物質を多く含む家具は避けるべきです。 さらに、換気も非常に大切です。窓を開けて新鮮な空気を取り入れることで、室内に溜まった化学物質を排出することができます。特に、新築やリフォーム直後は、化学物質の濃度が高くなりがちなので、こまめな換気を心掛けましょう。 快適な住まいを実現するためには、室内環境汚染への正しい理解と適切な対策が不可欠です。家族みんなが安心して暮らせる健康的な住環境を築くために、できることから始めてみましょう。
建材

シックハウス症候群を防ぐ家づくり

シックハウス症候群とは、新しく家を建てたり、改修したりした後に、室内空気の汚れが原因で起こる様々な体の不調のことです。具体的には、だるさやめまい、頭が痛い、湿疹が出る、のどが痛い、息苦しいといった症状が現れます。これらの症状は、目には見えない空気中の化学物質によって引き起こされます。 新築やリフォームで使われる建材や家具、接着剤、塗料などからは、ホルムアルデヒドやトルエン、キシレンといった揮発性有機化合物(VOC)と呼ばれる化学物質が放出されます。これらの物質が室内に充満することで、そこに住む人の健康に様々な悪影響を及ぼすのです。症状の重さや種類は人によって異なり、アレルギー体質の方や、小さなお子さん、お年寄りの方は特に注意が必要です。 シックハウス症候群を予防するためには、家づくりやリフォームの段階から対策を講じることが重要です。使用する建材や塗料は、VOCの放出量が少ないものを選びましょう。また、施工中はもちろん、入居後もこまめな換気を心がけ、室内の空気をきれいに保つことが大切です。家具を選ぶ際も、VOCの放出量が少ないものを選ぶと良いでしょう。 さらに、空気清浄機や換気システムの導入も有効な手段です。高性能な空気清浄機は、空気中の化学物質や微粒子を除去するのに役立ちます。また、24時間換気システムは、常に新鮮な外気を取り込み、室内の空気を入れ替えてくれます。快適な住まいを実現するためにも、シックハウス症候群への対策は決して軽視できるものではありません。家族の健康を守るためにも、家づくりやリフォームの際には、シックハウス症候群についてよく調べて、適切な対策をしっかりと行いましょう。
建材

健康素材でつくる安心な家

健康素材とは、人の体に悪い影響を与える心配が少ない建築材料のことです。近年、シックハウス症候群など、住まいが原因で健康を害する問題が注目を集めるようになりました。人々は、健康的に暮らせる住まいへの関心をより一層高めています。健康素材は、こうした健康問題の解決策として大変有効です。 健康素材は、具体的には、ホルムアルデヒドなどの揮発性有機化合物(VOCと略されます)を放出しない材料のことです。揮発性有機化合物は、建材から空気中に放出され、人体に取り込まれると、頭痛やめまい、アレルギーなどを引き起こす可能性があります。健康素材として使用される材料は、自然界に存在する成分を原料としていたり、製造の過程で化学薬品による処理を極力抑えたりすることで、人体への影響を少なくしています。 健康素材は自然素材と呼ばれることもあります。木や土、紙、石といった自然素材は、古くから建築材料として使われてきました。これらの材料は、化学物質を含まないだけでなく、断熱性や調湿性にも優れているため、快適な住環境を作るのに役立ちます。例えば、木は呼吸をする素材とも言われ、室内の湿度を調整する機能があります。また、土壁は断熱性が高く、夏は涼しく、冬は暖かい室内環境を実現します。 健康素材を使った家は、そこに住む人の健康を守り、快適な暮らしを実現する上で重要な役割を果たします。健康素材を選ぶことは、家族の健康を守るための第一歩と言えるでしょう。新築やリフォームの際には、健康素材についてよく調べて、積極的に取り入れることをお勧めします。快適で健康的な住まいは、日々の暮らしを豊かにしてくれるはずです。
工法

健康住宅で快適な暮らしを

『健康住宅』とは、暮らす人々の健康に配慮して建てられた家のことを指します。しかし、残念ながら法律などで厳密に決められた定義はありません。一般的には、家の建材や塗料などに含まれる、体に悪い影響を与える化学物質の使用を抑えたり、全く使わないようにしたりすることで、健康被害を防ぐ工夫が凝らされた住宅のことを言います。 近年、新築やリフォームを終えた後に、頭痛やめまい、吐き気などの症状が現れる『シックハウス症候群』が社会問題となっています。これは、建材や家具などに含まれる、揮発性有機化合物(VOCと略される)と呼ばれる化学物質が原因であると考えられています。代表的なものとしては、ホルムアルデヒド、トルエン、キシレンなどがありますが、これらは空気中に放出されやすく、人体に取り込まれると健康に悪影響を及ぼす可能性があります。このような化学物質による健康被害を少しでも減らし、家族みんなが安心して暮らせるようにと考えられたのが健康住宅です。 具体的には、揮発性有機化合物の発生が少ない建材や塗料を選ぶことが大切です。例えば、木材を使う場合でも、接着剤や塗料に含まれる化学物質に注意が必要です。また、家の空気を常にきれいに保つために、高性能な換気システムを設置することも重要です。窓を開けて自然換気をすることも有効ですが、花粉や粉じん、外からの騒音などが気になる場合は、機械換気によって計画的に換気を行うことで、快適な室内環境を保つことができます。 さらに、健康住宅では自然素材を積極的に使うこともあります。木のぬくもりや土の温かみなど、自然素材は私たちに安らぎを与えてくれます。無垢の木材を使った床や壁、珪藻土を使った壁など、自然素材を取り入れることで、見た目にも美しく、心地よい空間を作ることができます。また、断熱性や調湿性に優れた自然素材を使うことで、一年を通して快適な温熱環境を保つことができ、省エネルギーにもつながります。 健康住宅は、家族の健康を守り、快適な暮らしを実現するための大切な選択です。家づくりを始める際には、健康に配慮した設計や素材選びを心掛け、長く安心して暮らせる家を目指しましょう。
建材

住まいの安全:アセトアルデヒド対策

快適な家は、家族みんなが健康で幸せに暮らすための土台です。しかし、目には見えないけれど、私たちの健康を脅かす危険が潜んでいることもあります。その一つが、アセトアルデヒドという物質です。 アセトアルデヒドは、シックハウス症候群の原因物質の一つとして知られています。建材や家具などに含まれる接着剤や塗料などから放出され、目がチカチカしたり、鼻水やくしゃみ、頭痛やめまいなどの症状を引き起こすことがあります。また、長期間にわたって曝露されると、アレルギー疾患が悪化したり、喘息などの呼吸器疾患を引き起こす可能性も指摘されています。小さなお子さんや高齢者、持病のある方は、特に注意が必要です。 では、どのように対策すれば良いのでしょうか。まず、換気をこまめに行うことが大切です。窓を開けて新鮮な空気を取り込み、室内の空気を入れ替えましょう。家具を選ぶ際には、ホルムアルデヒドやアセトアルデヒドなどの放出量の少ない建材や塗料を使用したものを選ぶようにしましょう。また、空気清浄機を設置するのも有効な手段です。空気清浄機は、空気中の有害物質を除去するのに役立ちます。 新築やリフォームの際には、換気システムを導入することも検討してみましょう。24時間換気システムは、常に新鮮な空気を室内に取り込み、汚れた空気を排出することで、室内の空気環境を良好に保ちます。 快適な住まいを実現するためには、目に見えない危険にも気を配ることが大切です。アセトアルデヒドへの対策をしっかりと行い、家族みんなが安心して暮らせる家づくりを目指しましょう。日々の暮らしの中で少しの工夫をすることで、健康を守り、より快適な生活を送ることができるでしょう。
建材

家の中の隠れた危険?環境ホルモン対策

私たちの暮らしを取り巻く環境の中には、体に悪影響を与える様々な物質が存在します。その中でも特に注意が必要なのが、「環境ホルモン」と呼ばれるものです。これは、正式には「外因性内分泌かく乱化学物質」と言い、私たちの体の中に本来備わっているホルモンの働きを邪魔する物質のことを指します。 ホルモンは、体全体の機能を調整する重要な役割を担っており、成長や生殖、代謝など様々な生命活動に関わっています。このホルモンのバランスが環境ホルモンによって乱されることで、体に様々な不調が現れる可能性があります。具体的には、生殖機能の低下による不妊や、免疫力の低下による病気への感染リスクの増加などが挙げられます。また、子供の成長や発達への影響も懸念されており、将来的に深刻な健康問題を引き起こす可能性も否定できません。 環境ホルモンは、私たちの身の回りにあるプラスチック製品や建材、日用品、食品など、様々なものに含まれています。例えば、プラスチック容器に含まれるビスフェノールAや、缶詰の内側のコーティングに使われるビスフェノールSなどは代表的な環境ホルモンとして知られています。また、農薬や殺虫剤にも環境ホルモンが含まれている場合があります。 これらの物質は、口から摂取するものだけでなく、皮膚を通して吸収されたり、空気中に含まれるものを吸い込んだりすることでも体内に取り込まれます。知らず知らずのうちに環境ホルモンにさらされている可能性があるため、日頃から製品の成分表示を確認するなど、意識的に対策を行うことが大切です。特に、成長過程にある子供は環境ホルモンの影響を受けやすいため、より注意が必要です。家族の健康を守るためにも、環境ホルモンについて正しい知識を持ち、できることから対策を始めましょう。
エコ

ダイオキシン:発生源と対策

ダイオキシンとは、国際純正・応用化学連合(IUPAC)によって名付けられた有機化合物の総称です。基本的には炭素、水素、酸素、塩素の原子からできており、その組み合わせによって非常に多くの種類が存在します。自然界にはほとんど存在せず、主に人間の活動に伴って発生します。 ダイオキシン類の中でも、特に毒性の強いものが問題となっており、ごく微量であっても人体に悪い影響を与える可能性があります。発がん性や、生殖機能への悪影響、免疫機能への悪影響などが指摘されており、地球環境の問題の一つとして世界中で注目されています。 ダイオキシンは水に溶けにくく、油に溶けやすいという性質を持っています。さらに、分解されにくいため、環境の中に長期間留まり続ける傾向があります。土壌などに長く留まるだけでなく、食物連鎖によって動植物の体内に蓄積されていきます。食物連鎖の上位に位置するほど、高濃度になるため、人の健康への影響が心配されています。 焼却炉や製紙工場、金属精錬など、様々な発生源が知られています。日常生活における発生源としては、ごみ焼却が代表的です。適切な処理を行わないと、ダイオキシンが発生し、大気や土壌、水質を汚染する可能性があります。そのため、ごみの分別やリサイクルなど、一人ひとりが環境への負担を減らす行動を心がけることが重要です。また、国や地方自治体による排出規制や監視体制の強化も必要です。ダイオキシンによる環境汚染を防ぎ、健康を守っていくためには、社会全体での取り組みが欠かせません。