RC構造:強さと安心の家づくり
鉄筋コンクリート造、略してRC造は、字の通り鉄筋とコンクリートを組み合わせた建物の構造です。コンクリートは上から押しつぶされる力には強いのですが、引っ張られる力には弱いという性質があります。反対に鉄筋は引っ張られる力に強い材料です。この相反する性質を持つ二つの材料を組み合わせることで、お互いの弱点を補い、非常に丈夫な構造を作り出すことができます。
鉄筋コンクリート造の建物は、まず鉄筋で建物の骨組みを組み立てます。その骨組みにコンクリートを流し込んで固めることで、一体化した構造体となります。コンクリートは火にも強く、火事の際にも建物の倒壊を防ぎ、延焼を遅らせる効果があります。また、設計の自由度が高いことも大きな特徴です。コンクリートは型枠に流し込んで固めるため、様々な形を作り出すことができます。そのため、曲線や複雑な形状の建物も容易に実現できます。
耐久性も鉄筋コンクリート造の建物の大きな魅力です。適切な手入れを続けることで、非常に長い期間、建物を使い続けることが可能です。風雨や地震などの自然災害にも強く、安全性にも優れています。そのため、住宅だけでなく、事務所ビル、学校、病院、マンションなど、様々な種類の建物に利用されています。鉄筋コンクリート造は、建物の強度、耐火性、耐久性、設計の自由度を高い水準で実現できるため、現代社会において欠かせない建築工法と言えるでしょう。