味のある乱尺材:自然な風合いを活かす
{乱尺材とは、読んで字のごとく、長さが揃っていない木材のこと}です。 製材された木材は、一般的に決まった長さで売られています。 しかし、乱尺材は、一本一本の長さがバラバラです。そのため、設計図通りにきっちり施工したい場合や、同じサイズで大量に木材が必要な場合には向きません。
一方で、乱尺材を使う大きな利点は、独特の風合いです。 長さが不揃いであることで、規則正しく並んだ木材にはない、自然で素朴な趣が生まれます。 この個性を活かして、味のある空間を作ることができます。 例えば、壁に乱尺材を並べれば、あたたかみのある印象になりますし、床材に乱尺材を使えば、素足で歩いた時の感触が心地よく、見た目にも変化のある仕上がりになります。
また、乱尺材は、環境への配慮という点でも注目されています。 通常、木材を製材する過程では、どうしても端材が出てしまいます。 これらは廃棄されることも多いのですが、乱尺材として活用すれば、木材を無駄なく使うことができます。 限られた資源を大切に使うことは、地球環境を守る上で大切なことです。
さらに、乱尺材は様々な用途で使われています。 一枚板のテーブルは、木目が美しく、存在感のある仕上がりになります。世界に一つだけの、特別なテーブルを手に入れることができます。 また、床材や壁材として使えば、空間に温もりと個性を加えることができます。 そのほか、棚やカウンター、ベンチなど、アイデア次第で様々な家具や建具に利用できます。
このように、乱尺材は、施工に手間がかかるというデメリットもありますが、個性的な空間を演出できること、環境に優しいこと、様々な用途で使えることなど、多くのメリットを持っています。 自然素材ならではの風合いを活かしたい方は、ぜひ乱尺材を検討してみてください。