ユニット工法で家を建てるメリット・デメリット
家づくりにおいて、工期と仕上がりの質はどちらも大切な要素です。ユニット工法は、この二つの要素を高い水準で実現する画期的な建築方法です。
ユニット工法の最大の特徴は、住宅の主要な部分を工場であらかじめユニットとして製造することです。浴室や台所、居間といった各部屋を、まるで大きな家具を作るように工場で丁寧に作り上げます。そして、現場ではクレーンなどを用いて、これらのユニットを組み立てるという流れになります。
この工法のメリットの一つは、大幅な工期の短縮です。従来の建築方法では、現場で大工さんが一つ一つ木材を組み立てて壁や屋根を作っていくため、どうしても時間がかかっていました。天候に左右されることも多く、雨の日には作業ができないことも珍しくありませんでした。しかしユニット工法では、工場という天候の影響を受けない環境で作業を進めることができるため、工期を大幅に短縮することが可能です。予定通りに工事が進むことは、施主様にとっても安心材料となるでしょう。
また、ユニット工法は高品質な仕上がりを実現できるというメリットもあります。工場では、熟練の職人たちが専門の機械を使って精密な作業を行います。安定した環境で作業を行うため、品質のばらつきを抑え、高い精度でユニットを製造することができます。これは、近年深刻化している建設業界の職人不足という問題に対する解決策の一つとしても期待されています。
さらに、工場で丁寧に作られたユニットは、気密性や断熱性に優れています。そのため、冷暖房の効率が上がり、省エネルギーにも繋がります。光熱費の節約にもなり、家計にも優しい住まいを実現できるのです。