パニックハンドル:安心安全な避難経路を確保
地震や火災といった大きな災害、あるいは予期せぬトラブルが発生した時、人々は恐怖に駆られ、出口に一斉に押し寄せようとします。このような混乱状態では、停電によって明かりが消え、あたりが真っ暗になることも珍しくありません。暗闇の中で、出口の場所を確認しようと手探りで進み、ドアの取っ手を探し回るうちに、人々は互いにぶつかり合い、将棋倒しになるなど、二次災害の危険性が急激に高まります。
パニックに陥った人々は冷静さを失い、的確な判断ができなくなります。出口に殺到することで、かえって避難の妨げになるばかりか、将棋倒しなどの危険な事態を引き起こす可能性があります。特に、小さな子供やお年寄りの方、体の不自由な方などは、人混みの中で押しつぶされてしまう危険性が非常に高く、安全な避難経路を確保することが何よりも重要になります。
非常時の混乱を少しでも減らすためには、日頃から避難経路を確認しておくこと、また、家族や職場などで避難訓練を実施しておくことが大切です。避難経路には物を置かないようにし、通路は常に広く確保しておく必要があります。また、懐中電灯などの照明器具をすぐに使える場所に置いておくことも重要です。
さらに、非常口の場所や避難経路を分かりやすく表示することで、混乱時に人々がスムーズに避難できるようにしておくことも大切です。建物の構造や設備をよく理解し、非常時の行動について日頃から考えておくことで、落ち着いて行動できる可能性が高まり、自身や周りの人の安全を守ることにも繋がります。