シックハウス症候群を防ぐ家づくり

シックハウス症候群を防ぐ家づくり

リフォームを知りたい

先生、『シックハウス』って、新しい家に引っ越したら誰でもなるんですか?

リフォーム研究家

いいえ、誰でもなるわけではないよ。新しい家や家具に使われている、接着剤や塗料などに含まれる化学物質が原因で、めまいや頭痛などの症状が出るんだ。つまり、家の空気の質が悪いことが原因の一つと考えられているんだよ。

リフォームを知りたい

じゃあ、古い家では起こらないんですか?

リフォーム研究家

古い家でも、リフォームなどで新しい建材を使うと、シックハウスになる可能性はあるよ。だから、リフォームするときも、使われている材料などに気を付けることが大切なんだ。

シックハウスとは。

新しく建てた家やリフォームした家で、だるさ、めまい、頭痛、湿疹、のどの痛み、息苦しさといった体の不調が起こることがあります。これは「シックハウス」と呼ばれるものです。家の中の空気の質が悪いために起こることが多く、その原因の一つとして、家を建てたり家具を作ったりする時に使う接着剤や塗料に含まれる有機溶剤や、木材を虫やシロアリから守るための薬剤など、揮発しやすい化学物質が挙げられます。

シックハウス症候群とは

シックハウス症候群とは

シックハウス症候群とは、新しく家を建てたり、改修したりした後に、室内空気の汚れが原因で起こる様々な体の不調のことです。具体的には、だるさやめまい、頭が痛い、湿疹が出る、のどが痛い、息苦しいといった症状が現れます。これらの症状は、目には見えない空気中の化学物質によって引き起こされます

新築やリフォームで使われる建材や家具、接着剤、塗料などからは、ホルムアルデヒドやトルエン、キシレンといった揮発性有機化合物(VOC)と呼ばれる化学物質が放出されます。これらの物質が室内に充満することで、そこに住む人の健康に様々な悪影響を及ぼすのです。症状の重さや種類は人によって異なり、アレルギー体質の方や、小さなお子さん、お年寄りの方は特に注意が必要です。

シックハウス症候群を予防するためには、家づくりやリフォームの段階から対策を講じることが重要です。使用する建材や塗料は、VOCの放出量が少ないものを選びましょう。また、施工中はもちろん、入居後もこまめな換気を心がけ、室内の空気をきれいに保つことが大切です。家具を選ぶ際も、VOCの放出量が少ないものを選ぶと良いでしょう。

さらに、空気清浄機や換気システムの導入も有効な手段です。高性能な空気清浄機は、空気中の化学物質や微粒子を除去するのに役立ちます。また、24時間換気システムは、常に新鮮な外気を取り込み、室内の空気を入れ替えてくれます。快適な住まいを実現するためにも、シックハウス症候群への対策は決して軽視できるものではありません。家族の健康を守るためにも、家づくりやリフォームの際には、シックハウス症候群についてよく調べて、適切な対策をしっかりと行いましょう。

シックハウス症候群とは

原因物質を知る

原因物質を知る

新しい住まいやリフォーム後の住まいで、なんだか体調が優れない。もしかしたら、それは「シックハウス症候群」かもしれません。シックハウス症候群は、建材や家具から出る化学物質が原因で起こる様々な症状の総称です。主な原因物質は、揮発性有機化合物、いわゆるVOCです。

VOCは、接着剤や塗料、木材の防腐剤など、様々なものに含まれています。新築やリフォーム直後は、これらの物質が多く放出されるため、特に注意が必要です。VOCは目に見えない小さな粒子の形で空気中に漂い、呼吸をすることで体内に取り込まれます。微量であれば大きな影響はありませんが、高濃度のVOCに長時間さらされると、頭痛やめまい、吐き気、呼吸器系の症状など、様々な健康被害を引き起こす可能性があります。

家づくりやリフォームを計画する際には、使用する建材に含まれる化学物質の種類と量をしっかりと確認することが大切です。VOCの放出量が少ない、あるいはVOCを含まない材料を選ぶことで、シックハウス症候群のリスクを減らすことができます。例えば、天然素材の塗料や接着剤、VOCの放散基準を満たした建材を選ぶ、家具は完成品ではなく組み立て式を選ぶことで、VOCの発生を抑える対策がとれます。

また、シックハウス対策として、換気も非常に重要です。窓を開けて定期的に換気を行うことで、室内のVOC濃度を下げ、健康への影響を最小限に抑えることができます。新築やリフォーム直後は特に念入りに換気を心掛けましょう。家具や建材から発生するVOCの量は時間とともに減少していきますが、換気を継続することで、より早く、より安全な住環境を作ることができます。家族の健康を守るためにも、家づくりやリフォームの際は、VOCへの対策をしっかりと考えていきましょう。

シックハウス症候群の原因 症状 対策
建材や家具から出る化学物質(VOC:揮発性有機化合物)
例:接着剤、塗料、木材の防腐剤など
頭痛、めまい、吐き気、呼吸器系の症状など
  • VOCの放出量が少ない、あるいはVOCを含まない材料を選ぶ(天然素材の塗料や接着剤、VOCの放散基準を満たした建材など)
  • 家具は完成品ではなく組み立て式を選ぶ
  • 換気を十分に行う

対策と予防策

対策と予防策

シックハウス症候群は、建材や家具などから出る化学物質によって、頭痛やめまい、吐き気などの様々な症状を引き起こす、現代の住まいにおける深刻な問題です。しかし、正しい知識を持って対策や予防を行うことで、健康的な住環境を守ることができます。

シックハウス症候群対策として最も手軽で効果的なのが、換気です。窓を開けて新鮮な空気を室内に取り込むことで、化学物質の濃度を薄めることができます。特に、朝起きた時や帰宅時などには、積極的に換気を行いましょう。また、風の通り道を作るために、複数の窓を同時に開けると、より効果的に換気ができます。

換気と併せて、空気清浄機の使用も効果的です。空気清浄機は、空気中の化学物質や微粒子を除去し、よりきれいな空気を保つのに役立ちます。高性能なフィルターを搭載した機種を選ぶことで、より効果的に化学物質を除去できます。定期的なフィルター交換も忘れずに行いましょう。

家づくりやリフォームを行う際には、建材や家具選びが重要です。化学物質の放出量が少ない、あるいは全く含まない天然素材や低化学物質製品を選ぶことで、シックハウス症候群のリスクを大幅に減らすことができます。木材を選ぶ際は、塗料や接着剤にも注意を払い、化学物質の少ないものを選びましょう。また、家具も同様で、天然木のものや、化学物質の放出基準を満たした製品を選びましょう。

シックハウス症候群は、適切な対策によって予防できるものです。快適で健康的な住まいを実現するために、日頃から換気を心がけ、空気清浄機を活用しましょう。新築やリフォームの際は、建材や家具の選び方に注意し、シックハウス対策をしっかりと行うことで、安心で健康的な暮らしを送ることができます。

対策 詳細
換気
  • 窓を開けて新鮮な空気を取り込み、化学物質の濃度を薄める
  • 朝起きた時や帰宅時に積極的に換気
  • 複数の窓を同時に開けて風の通り道を作る
空気清浄機
  • 空気中の化学物質や微粒子を除去
  • 高性能フィルター搭載機種を選ぶ
  • 定期的なフィルター交換
建材・家具選び
  • 化学物質放出量が少ないor含まない天然素材・低化学物質製品を選ぶ
  • 木材の塗料・接着剤は化学物質が少ないものを選択
  • 家具も天然木、化学物質放出基準を満たした製品を選ぶ

自然素材の活用

自然素材の活用

住まいの健康を考える上で、シックハウス症候群対策は欠かせません。 その有効な手段として、自然素材の活用が注目されています。自然素材は化学物質の放出が少ないだけでなく、様々な機能性も持ち合わせているため、快適で健康的な住まいづくりに大きく貢献します。

まず、木材は優れた調湿効果を持つため、室内を快適な湿度に保つことができます。梅雨の時期には余分な湿気を吸収し、乾燥する冬には水分を放出することで、一年を通して過ごしやすい環境を作り出します。また、木の温もりは視覚的にも心理的にもリラックス効果をもたらし、安らぎの空間を演出します。

次に、珪藻土は高い吸湿性を持つ壁材として知られています。湿気を吸収することで、カビやダニの発生を抑制し、アレルギー対策にも効果的です。さらに、珪藻土は臭いを吸着する消臭効果も持ち合わせているため、常に清潔で快適な室内環境を維持することができます。独特の風合いも魅力的で、様々なデザインに調和します。

最後に、漆喰は古くから使われている壁材で、優れた抗菌作用や防臭作用があります。そのため、室内の空気をきれいに保ち、健康的な住環境を実現します。また、漆喰は防火性にも優れているため、安全性も高く評価されています。独特の質感は高級感を与え、様々なインテリアスタイルにマッチします。

このように、木材、珪藻土、漆喰といった自然素材は、シックハウス症候群の予防だけでなく、快適性や機能性も向上させます。健康に配慮した家づくりをする際には、これらの自然素材を積極的に取り入れることをおすすめします。

自然素材 特徴 効果
木材 調湿効果、木の温もり 快適な湿度維持、リラックス効果
珪藻土 高吸湿性、消臭効果 カビ・ダニ抑制、アレルギー対策、清潔な室内環境
漆喰 抗菌作用、防臭作用、防火性 きれいな空気、健康的な住環境、安全性向上

専門家との相談

専門家との相談

住まいを新しく建てる、あるいはリフォームする際に、シックハウス症候群への対策は欠かせません。目には見えない化学物質の影響で、頭痛やめまい、吐き気など、様々な体調不良を引き起こす可能性があるからです。このような事態を避けるためには、建築士や工務店、リフォーム業者といった住宅のプロフェッショナルに相談することが非常に大切です。

専門家は、豊富な知識と経験に基づいて、適切な対策を提案してくれます。例えば、家具や建材を選ぶ際に、ホルムアルデヒドなどの化学物質の放散量が少ないものを選ぶようアドバイスをもらえます。具体的には、天然素材を多く使った建材や、化学物質の放散を抑える加工が施された建材などを紹介してもらえます。また、接着剤や塗料も、化学物質の放散量が少ないものを選ぶことが重要です。専門家は、これらの建材に関する幅広い知識を持っていますので、安心して相談できます。

施工方法も、シックハウス症候群対策において重要な要素です。専門家は、適切な換気システムの設置や、化学物質の発生源を適切に処理する方法などをアドバイスしてくれます。例えば、建材を施工する際には、適切な換気を行い、化学物質が室内にこもらないようにする必要があります。また、施工後も定期的な換気を心がけることで、シックハウス症候群のリスクを低減できます。これらの適切な施工方法は、専門家でなければ分かりにくい部分も多いため、相談することで大きな安心感を得られます。

さらに、シックハウス症候群に関する情報は常に更新されています。専門家は常に最新の情報を把握しているため、より効果的な対策方法を提案してくれます。新しい技術や建材の情報も教えてもらえるので、より安全で快適な住まいづくりが可能になります。健康で快適な住まいを実現するためには、家づくりやリフォームの初期段階から専門家と密に連携し、相談を重ねることが不可欠です。

専門家との相談