空間活用術!吊り戸棚の魅力

空間活用術!吊り戸棚の魅力

リフォームを知りたい

先生、「吊り戸棚」って、リフォームでよく聞く言葉だけど、家造りの時にも関係ありますか?

リフォーム研究家

もちろん関係あるよ。家造りの段階で、キッチンの配置や使い勝手を考える際に、吊り戸棚を設置するかどうか、どこに設置するか、どんな大きさにするかなどを決めるんだ。

リフォームを知りたい

なるほど。リフォームの場合は、既存の吊り戸棚を交換したり、新しく設置したりするんですよね?

リフォーム研究家

その通り。リフォームの場合は、今のキッチンの使い勝手を良くするために、吊り戸棚の位置を変えたり、高さを調整したり、あるいは収納力を上げるために新しい吊り戸棚を設置したりするケースが多いね。

吊り戸棚とは。

台所などでよく見かける、天井や壁に取り付ける扉付きの棚について説明します。この棚は、吊り戸棚と呼ばれ、上の空いている場所を収納として無駄なく使うことができます。

吊り戸棚とは

吊り戸棚とは

吊り戸棚とは、天井から吊り下げるか、壁の高い位置に据え付ける収納棚のことです。床に置くタイプの棚とは違い、空間の上部を使うため、限られた床面積を有効に活用できます。そのため、特に収納スペースが不足しがちなキッチンや洗面所、トイレなど、様々な場所で重宝されています。

キッチンでは、食器や調理器具、調味料などを収納するのに最適です。扉付きのものが多く、中身を隠してスッキリと見せることができます。また、棚の高さや奥行きも様々なので、収納するものに合わせて最適なものを選ぶことができます。例えば、大きな鍋や頻繁に使う食器は出し入れしやすい位置に、使用頻度の低いものは奥にしまうなど、工夫次第でより使いやすくなります。

洗面所やトイレでは、タオルや洗剤、トイレットペーパーなどを収納するのに便利です。水回りで床に物を置くと掃除がしにくくなりますが、吊り戸棚なら床を広く使えるので掃除も楽になります。また、小さなお子さんやペットがいる家庭では、手の届かない場所に洗剤などを収納することで、誤飲などの事故を防ぐ効果も期待できます。

近年では、リビングにも吊り戸棚を設置する例が増えています。書籍や雑貨、書類などを収納するだけでなく、飾り棚としてインテリアの一部としても活用できます。おしゃれなデザインの吊り戸棚も多く、部屋の雰囲気に合わせて選ぶことで、空間をより魅力的に演出できます。

吊り戸棚を選ぶ際には、設置場所の広さや収納したい物の量、そして部屋全体の雰囲気を考慮することが大切です。素材や色、デザインも多様化しているので、自分の好みに合った吊り戸棚を見つけて、快適な住まいを実現しましょう。

設置場所 メリット 収納例
キッチン 床面積を有効活用
中身を隠してスッキリ
高さや奥行きも様々
食器、調理器具、調味料
洗面所・トイレ 床を広く使えるので掃除が楽
誤飲などの事故防止
タオル、洗剤、トイレットペーパー
リビング 飾り棚としてインテリアの一部 書籍、雑貨、書類

吊り戸棚を選ぶ際のポイント:設置場所の広さ、収納したい物の量、部屋全体の雰囲気、素材、色、デザイン

吊り戸棚のメリット

吊り戸棚のメリット

吊り戸棚を取り付ける一番の利点は、天井近くの使われていない空間をうまく使えることです。普段は届きにくい高い場所も、収納として活用することで、限られた空間を最大限に利用できます。床に物を置かずに済むので、部屋全体が広く感じられるという効果も期待できます。

また、地震のような災害時に、高いところから物が落ちてくる危険性を減らせることも大きな利点です。食器棚のように割れやすいものが床に置いてあると、地震の際に落下して危険なだけでなく、床に散らばって片付けも大変です。吊り戸棚に収納しておけば、そのような心配を減らすことができます。小さなお子さんやペットがいる家庭では、手の届かない場所に危険な物をしまえるので、安全性も高まります。例えば、洗剤や薬品、刃物などを吊り戸棚に収納すれば、小さなお子さんやペットが誤って触ってしまう事故を防ぐことができます。

さらに、収納スペースが増えることで、整理整頓がしやすくなり、部屋を清潔に保てます。物が散らかりにくくなるため、掃除もしやすくなり、清潔な状態を保ちやすくなります。見た目にもすっきりとした印象になり、より快適な空間を作ることができるでしょう。吊り戸棚は、空間の有効活用だけでなく、安全性や清潔さの向上にも繋がる、大変便利な設備と言えるでしょう。

メリット 説明
空間の有効活用 天井近くのデッドスペースを収納に活用し、部屋を広く使える。
安全性の向上
  • 地震時の落下物の危険性を軽減
  • 子供やペットの手の届かない場所に危険物を収納可能
整理整頓・清潔さの向上 収納スペース増加で整理整頓がしやすくなり、掃除も容易に。清潔な空間を保てる。

吊り戸棚のデメリット

吊り戸棚のデメリット

吊り戸棚は、台所の収納力を大きく増やす便利な設備ですが、設置する際にはいくつか注意すべき点があります。その最大の点は、高い位置にあるために起こる不便さです。背の低い方にとっては、棚の上段に手が届かず、物を取り出すのに苦労することがあります。椅子や踏み台を使う必要があり、毎日使う物を入れるには不便です。また、頻繁に出し入れする場合には、大きな負担になることもあります。

さらに、奥行きにも注意が必要です。収納スペースを広く確保しようと、奥行きが深い吊り戸棚を選ぶ方もいますが、奥行きが深すぎると、奥に入れた物が取り出しにくくなってしまいます。特に背の低い方の場合、奥まで腕を伸ばすのが難しく、必要な物を取り出すのに苦労するでしょう。結果として、奥のスペースがデッドスペースになり、収納効率が落ちてしまうこともあります。収納する物のサイズや種類を考慮し、適切な奥行きを選ぶことが大切です。

また、安全性という面でも考慮すべき点があります。地震の際、吊り戸棚の扉が開いて中の物が落下し、ケガをする危険性があります。食器などが落ちて割れ、床を散らかすだけでなく、破片で足をケガする可能性も考えられます。耐震ラッチの設置や、扉が開かないように固定するなど、安全対策をしっかりと行う必要があります。

吊り戸棚を設置する際は、これらのデメリットを踏まえ、ご自身の身長や収納する物の種類、そして安全対策についてしっかりと検討することが大切です。使い勝手の良い吊り戸棚を選ぶことで、快適な台所を実現できるでしょう。

メリット デメリット 対策
収納力が増える 背の低い人は上段に手が届きにくい
奥行きが深すぎると奥の物が取り出しにくい 収納する物のサイズや種類を考慮し適切な奥行きを選ぶ
地震の際、扉が開いて中の物が落下する危険性がある 耐震ラッチの設置、扉が開かないように固定する

吊り戸棚の種類

吊り戸棚の種類

台所の収納で重要な役割を果たす吊り戸棚。実は様々な種類があり、それぞれに特徴があります。扉の開閉方式に着目すると、大きく分けて開き戸、引き戸、跳ね上げ戸の三種類に分類できます。

まず、最も広く普及しているのが開き戸タイプです。扉が大きく開くため、戸棚の中の物が一目瞭然で見渡しやすいのが最大の利点です。奥にしまった物でも簡単に取り出せるため、使い勝手が良いと言えるでしょう。しかし、扉を開けるための空間が必要となるため、設置場所によっては作業の邪魔になることもあります。

次に、引き戸タイプは、扉が左右にスライドするタイプです。開き戸のように扉を開くための空間を必要としないため、通路が狭かったり、作業スペースが限られている場所に最適です。扉の開閉もスムーズで、静かに開け閉めできます。ただし、片方の扉で隠れてしまう部分が生じるため、収納した物の全体像を把握しづらいという側面もあります。

最後に、跳ね上げ戸タイプは、扉が上方向に開くタイプです。扉を開けた際に視界を遮ることがなく、中の物をスムーズに取り出すことができます。また、開いた扉が邪魔にならないため、作業効率も向上します。一方で、跳ね上げ戸は他のタイプに比べて強度が求められるため、比較的高価になる傾向があります。

さらに、吊り戸棚は素材も木製、金属製、ガラス製など多種多様です。木製の吊り戸棚は温かみのある雰囲気を演出し、金属製は洗練された印象を与えます。ガラス製は中身が見えるため、お気に入りの食器などを飾るショーケースとしても活用できます。最近では、棚板の高さを自由に調節できる可動棚タイプも人気を集めています。収納する物に合わせて棚の高さを変えられるため、空間を効率的に活用できます。

種類 メリット デメリット その他
開き戸
  • 中の物が一目瞭然
  • 奥の物も簡単に取り出せる
  • 使い勝手が良い
扉を開けるための空間が必要 最も広く普及している
引き戸
  • 扉を開ける空間が不要
  • 通路が狭い、作業スペースが限られている場所に最適
  • 開閉がスムーズで静か
片方の扉で隠れてしまう部分が生じる
跳ね上げ戸
  • 扉を開けた際に視界を遮らない
  • 中の物をスムーズに取り出せる
  • 開いた扉が邪魔にならない
  • 作業効率向上
比較的高価

素材 特徴
木製 温かみのある雰囲気
金属製 洗練された印象
ガラス製 中身が見える、ショーケースとして活用可能

その他:棚板の高さを自由に調節できる可動棚タイプも人気

吊り戸棚を選ぶポイント

吊り戸棚を選ぶポイント

吊り戸棚は、収納力を高め、空間を有効に使うために欠かせない設備です。しかし、設置後に「使いにくい」「思ったのと違う」とならないよう、事前にしっかりと計画を立て、適切な吊り戸棚を選びましょう。

まず、設置場所の寸法を測ることが非常に重要です。天井までの高さだけでなく、設置する壁の幅や奥行きも正確に測りましょう。設置場所の近くに窓やコンセント、換気扇などがある場合は、それらとの位置関係も考慮する必要があります。また、壁の強度も確認しておきましょう。重い物を収納する場合は、特に注意が必要です。

次に、収納する物に合わせて棚のサイズや奥行き、棚板の枚数を決めましょう。食器や調理器具、食品ストックなど、何を収納したいのか、どのくらいの量を収納したいのかを具体的にリストアップすると、必要な収納スペースを把握しやすくなります。よく使う物は、使いやすい高さに設置することが大切です。家族構成や身長も考慮し、無理なく出し入れできる高さを検討しましょう。頻繁に使う物を高い場所に設置すると、踏み台が必要になり不便です。

吊り戸棚のデザインは、部屋全体の雰囲気を大きく左右します。そのため、キッチンの全体的な色合いや、他の家具との調和を考えて選びましょう。木目調の温かみのある雰囲気にしたいのか、光沢のある素材で洗練された印象にしたいのかなど、自分の好みや理想の空間をイメージしながら、素材や色、扉のデザインを選びましょう。扉は、開き戸、引き戸、折り戸など様々な種類があります。それぞれの特徴を理解し、使い勝手や空間に合ったものを選びましょう。

最後に、安全性も重要な要素です。地震の際に扉が開いて中の物が落下すると大変危険です。そのため、耐震ラッチの設置を検討しましょう。耐震ラッチは、地震の揺れを感知して扉をロックする機能があり、食器などの落下を防ぎます。また、耐荷重も必ず確認し、収納する物の重さに耐えられる吊り戸棚を選びましょう。

項目 詳細
設置場所 寸法(高さ、幅、奥行き)、窓・コンセント・換気扇との位置関係、壁の強度
収納 収納物(種類、量)、棚のサイズ・奥行き・棚板枚数、使いやすい高さ(家族構成、身長)
デザイン 部屋全体の雰囲気、キッチン全体の色合い、他の家具との調和、素材・色・扉のデザイン(開き戸、引き戸、折り戸)
安全性 耐震ラッチの設置、耐荷重

まとめ

まとめ

天井近くの空間をうまく使って収納力を高める吊り戸棚。キッチンや洗面所など、限られた空間でたくさんの物をしまいたい時に役立ちます。吊り戸棚を取り入れる際には、メリットだけでなくデメリットも知っておくことが大切です。吊り戸棚の大きな利点は、デッドスペースになりがちな高い場所を収納に活用できることです。床に物を置かずに済むため、部屋を広々と使え、掃除もしやすくなります。また、地震の際に物が落下するリスクがあることは吊り戸棚のデメリットとして挙げられます。そのため、耐震ラッチの設置など、落下防止対策をしっかり行う必要があります。

吊り戸棚を選ぶ際には、設置場所や収納する物、使う人の身長なども考慮しましょう。キッチンに設置する場合、よく使う食器や調味料を収納するのに便利です。頻繁に使う物は、取り出しやすい位置に設置することを心がけましょう。また、使う人の身長に合わせて高さを調整することも重要です。背の低い人が高い位置の戸棚を使うのは不便ですし、逆に高い人が低い位置の戸棚を使うと頭をぶつけてしまうかもしれません。

吊り戸棚の種類も様々です。扉の開閉方法には、開き戸、引き戸、フラップ式などがあります。開き戸はシンプルな構造で安価ですが、扉を開けるスペースが必要になります。引き戸は扉の開閉スペースが不要ですが、収納スペースが狭くなる場合があります。フラップ式は扉が上に開くため、中の物が取り出しやすいというメリットがあります。デザインも様々なので、部屋の雰囲気に合わせて選ぶことができます。

このように、吊り戸棚は設置場所や収納する物、使う人の身長、そして安全対策をしっかりと考えることで、より快適な暮らしを実現する上で役立つ収納家具となります。様々な種類の中から、ご自身の生活スタイルや好みに合った吊り戸棚を選び、空間を有効活用しましょう。

メリット デメリット 設置場所の検討事項 種類
デッドスペースの活用
部屋を広く使える
掃除しやすい
地震時の落下リスク よく使う物の収納場所
取り出しやすい位置
使う人の身長に合わせた高さ調整
開き戸:シンプル、安価、開閉スペース必要
引き戸:開閉スペース不要、収納スペース狭くなる場合あり
フラップ式:取り出しやすい