壁装材:快適な空間を作る様々な素材

壁装材:快適な空間を作る様々な素材

リフォームを知りたい

先生、「壁装材」って壁紙のことですよね?他にどんなものがあるんですか?

リフォーム研究家

そうだよ、壁紙も壁装材の一つだね。壁装材は、壁や天井を仕上げる材料全般を指す言葉なんだ。壁紙以外にも、レンガ、タイル、プラスチック、石、金属板、木質材料、ガラス加工品など、様々な種類があるんだよ。

リフォームを知りたい

へえー、そんなにたくさんあるんですね!じゃあ、壁紙と壁装材は何が違うんですか?

リフォーム研究家

昔はどちらも同じ意味で使われていたんだけど、最近はインテリアが多様化して、壁の仕上げに色々な材料が使われるようになったよね。だから、より広い意味を持つ言葉として「壁装材」という言葉を使うようになったんだ。壁紙は壁装材の一部ということになるね。

壁装材とは。

家の模様替えや新築で使う『壁かざり材』について説明します。『壁かざり材』とは、壁や天井などを仕上げるために、下地となる材料の表面に貼り付けるものです。いわゆる『壁紙』と同じ意味ですが、最近はより広い意味で使われています。昔は『壁紙』といえば紙でできたものが主流でしたが、今ではビニール製、布製、石や金属、木、ガラスなど様々な材料が使われるようになり、『壁かざり材』と呼ばれるようになりました。代表的な『壁紙』の種類としては、ビニール製、紙製、布製、そして石や金属などの無機物でできたものなどがあります。『壁紙』の品質については、ドイツのラル基準、イズム基準、エコマーク、日本の壁紙メーカーが集まって作った安全基準など、いくつかの基準があります。

壁装材とは

壁装材とは

壁装材とは、住宅やビルなどの壁や天井を覆う仕上げ材のことを指します。部屋の雰囲気を大きく左右する重要な要素であり、単に見た目を美しくするだけでなく、様々な機能も担っています。例えば、断熱性を高めて光熱費を抑えたり、遮音性を高めて静かな空間を作ったり、防汚性を高めてお手入れを簡単にしたり、防火性を高めて安全性を確保したりといった効果が期待できます。

壁装材には様々な種類があり、それぞれに特徴があります。まず、ビニル素材は、耐久性、耐水性、耐候性に優れており、水拭き掃除が可能なため、キッチンや洗面所など水回りにも適しています。色柄も豊富で、様々なデザインを楽しめます。次に、紙素材は、通気性や吸湿性に優れており、自然な風合いが魅力です。和室など落ち着いた雰囲気の空間に馴染みます。しかし、ビニル素材に比べると耐久性や耐水性は劣ります。

また、織物は、高級感のある風合いと高い意匠性が特徴です。布ならではの柔らかな質感と温かみのある空間を演出できます。ただし、デリケートな素材のため、汚れが付きやすく、お手入れには注意が必要です。その他にも、無機質素材は、防火性や耐水性、耐久性に優れており、経年劣化が少ないというメリットがあります。石や金属などを使った重厚感のある空間を演出できます。

このように、壁装材は素材によって様々な特徴があります。和風、洋風、現代風、自然風など、部屋の雰囲気や目的に合わせて最適な素材を選ぶことが大切です。壁装材を選ぶ際には、デザイン性だけでなく、機能性や耐久性、お手入れのしやすさなども考慮しましょう。専門業者に相談することで、より適切な選択ができるでしょう。

種類 特徴 メリット デメリット 適した場所
ビニル素材 耐久性、耐水性、耐候性に優れている 水拭き掃除が可能、色柄が豊富 キッチン、洗面所など水回り
紙素材 通気性、吸湿性に優れている、自然な風合い 落ち着いた雰囲気 ビニル素材に比べ耐久性や耐水性が劣る 和室
織物 高級感のある風合い、高い意匠性、柔らかな質感 温かみのある空間 汚れが付きやすい、お手入れに注意が必要
無機質素材 防火性、耐水性、耐久性に優れている 経年劣化が少ない、重厚感のある空間

様々な種類

様々な種類

壁の仕上げ材には、実に様々な種類があります。大きく分けると、壁紙、タイル、石、木、金属、ガラスなどが挙げられます。それぞれに持ち味や使い勝手が違いますので、場所や好みに合わせて選びましょう。

まず、壁紙は手軽に施工できることが大きな利点です。色や柄も豊富なので、模様替えにも最適です。代表的なものに、塩化ビニル樹脂でできた壁紙があります。これは耐久性や耐水性に優れ、汚れも落としやすいので、お手入れが簡単です。一方で、紙でできた壁紙は通気性が良く、自然な風合いが魅力です。部屋の空気を清浄に保ちたい方におすすめです。また、織物でできた壁紙は、高級感があり、独特の質感を演出できます。より上質な空間を演出したい場合は、織物壁紙がおすすめです。

次に、水回りやキッチンによく使われるタイルは、水に強く、掃除もしやすい素材です。色や形も多種多様で、空間に彩りを添えてくれます。天然の石材は、重厚感があり、高級な雰囲気を演出できます。独特の模様や風合いがあり、一つとして同じものがないのも魅力です。床材にも使われることが多く、耐久性にも優れています。

木は、温かみがあり、自然な風合いが魅力です。木の香りはリラックス効果もあると言われています。壁だけでなく、床や天井にも使われ、空間全体に落ち着いた雰囲気をもたらします。金属は、スタイリッシュで現代的な印象を与えます。光沢のある表面は、空間に高級感と洗練さを加えます。また、ガラスは光を反射し、空間を広く見せる効果があります。採光を良くしたい場所や、開放的な空間を演出したい場合に最適です。このように、それぞれの素材にはそれぞれの良さがあります。場所の用途や雰囲気、お手入れのしやすさなどを考慮して、最適な素材を選びましょう。

素材 特徴 メリット デメリット おすすめ場所
壁紙 種類が豊富 手軽に施工できる、模様替えしやすい、色柄が豊富 素材によっては耐久性や耐水性が低い リビング、寝室、子供部屋など
塩化ビニル樹脂壁紙 耐久性、耐水性が高い 汚れが落としやすい、お手入れが簡単 通気性が低い 水回り以外全般
紙壁紙 通気性が良い 自然な風合い、空気を清浄に保つ 耐久性、耐水性が低い 寝室、リビングなど
織物壁紙 高級感がある 独特の質感を演出 高価 リビング、寝室など
タイル 水に強い 掃除しやすい、色や形が豊富 冷たい印象 水回り、キッチン
重厚感がある 高級な雰囲気、耐久性が高い 高価 床、壁
温かみがある 自然な風合い、リラックス効果 傷つきやすい、定期的なメンテナンスが必要 床、壁、天井
金属 スタイリッシュ 高級感、洗練された印象 冷たい印象、傷つきやすい アクセント壁など
ガラス 光を反射する 空間を広く見せる、採光が良い 割れやすい 間仕切り、窓

品質の基準

品質の基準

お部屋の壁を変える際には、見た目だけでなく、質の良さにも目を向けることが大切です。壁装材、特に壁紙を選ぶ際には、いくつかの基準を参考にすると、より安心できるでしょう。まず、ドイツの基準であるRAL(ラル)規格やISM(イズム)規定は、壁紙の質の高さを保証するものです。これらの規格を満たした壁紙は、色落ちしにくかったり、傷つきにくかったりするなど、長持ちする特徴があります。

また、環境への配慮を示すエコマークも、選ぶ上での大切な目安です。エコマークは、生産から廃棄まで、環境への負荷が少ない製品につけられるため、環境保全に関心のある方には特におすすめです。

国内の壁紙メーカーが集まったSV協議会が定めたSV規格も、壁紙の安全性を重視した基準です。この規格は、有害物質の含有量などを厳しくチェックしており、小さなお子さんや、健康に不安のある方でも安心して使える壁紙選びを助けてくれます。

さらに、シックハウス症候群を引き起こす原因物質であるホルムアルデヒドの放散量にも注目しましょう。ホルムアルデヒドは、建材などに含まれる化学物質で、目がチカチカしたり、のどが痛くなったりするなど、健康に悪影響を及ぼす可能性があります。JIS規格やF☆☆☆☆(フォースター)といった基準は、ホルムアルデヒドの放散量が少ない製品であることを示していますので、これらの基準を満たした壁紙を選ぶことで、より安全で快適な空間を作ることができます。

このように、壁紙を選ぶ際には様々な基準があります。これらの基準を理解し、自分の求める条件に合った壁紙を選ぶことで、より満足のいくお部屋作りを実現できるでしょう。

基準 内容 メリット
RAL(ラル)規格
ISM(イズム)規定
ドイツの壁紙品質基準 色落ちしにくい、傷つきにくいなど、高品質で長持ち
エコマーク 生産から廃棄まで環境負荷が少ない製品につくマーク 環境に優しい
SV規格 SV協議会(国内壁紙メーカー)が定めた安全性基準。有害物質含有量などをチェック 小さなお子さんや健康に不安のある方も安心
JIS規格
F☆☆☆☆(フォースター)
ホルムアルデヒド放散量が少ない製品につくマーク シックハウス症候群対策

壁紙と壁装材の違い

壁紙と壁装材の違い

壁の仕上げ材を選ぶ時、「壁紙」と「壁装材」という言葉を見かけることがあります。なんとなく同じ意味で使っている方も多いのではないでしょうか。実は、この二つの言葉には明確な違いがあります。以前はどちらも同じように使われていましたが、近年の住宅事情の変化に伴い、使い分けられるようになってきました。「壁装材」とは、壁の表面を覆う、仕上げに使う全ての材料のことを指します。具体的には、馴染み深い紙や布、ビニルなどを素材とした「壁紙」はもちろんのこと、タイルやレンガ、木材、金属、ガラスなども含まれます。つまり、壁を飾るもの全てが「壁装材」ということになります。一方、「壁紙」は「壁装材」の中の一つの種類です。一般的には、ロール状に巻かれた、紙や布、ビニルなどを素材としたシート状のものを指します。最近では、デザインや機能性の多様化が進み、様々な種類の壁紙が販売されています。例えば、消臭機能や抗菌機能、汚れ防止機能を持つものや、立体的な模様が施されたもの、和紙や織物を使った高級感のあるものなど、部屋の雰囲気や目的に合わせて選ぶことができます。このように、「壁装材」は広い意味での壁の仕上げ材全体を指し、「壁紙」はその中の一つです。家の壁を新しくしたい、リフォームを考えているという方は、「壁装材」と「壁紙」の違いを理解し、それぞれの特性を踏まえて、お部屋に最適な材料選びをしてみてはいかがでしょうか。

壁紙と壁装材の違い

選び方のポイント

選び方のポイント

壁装材を選ぶポイントは、部屋の用途や雰囲気、そして予算を総合的に考えることです。くつろぎの場である居間や寝室には、落ち着いた色合いや自然素材を取り入れると、穏やかな雰囲気を作り出せます。例えば、和紙や織物調の壁装材は、空間に温かみと落ち着きを与え、リラックス効果を高めます。一方、台所や浴室といった水回りでは、機能性を重視することが大切です。水や汚れに強い素材を選ぶことで、清潔で快適な空間を保てます。ビニールクロスやタイルなどは、耐水性・防汚性に優れ、お手入れも簡単です。

子供部屋には、明るく楽しい雰囲気を演出する壁装材がおすすめです。カラフルな色使いや可愛らしい模様を取り入れることで、子供の創造性を育む空間を作り出せます。また、落書きをしても簡単に落とせる素材を選ぶことも、子育て世代にとっては重要なポイントです。

さらに、予算も重要な要素です。費用を抑えたい場合は、比較的安価な壁紙を選び、自分で施工することも可能です。最近は、様々なデザインの壁紙が手軽に手に入るため、DIYで部屋の雰囲気を大きく変えることができます。一方、専門業者に依頼する場合は、高価な素材や複雑な施工にも対応してもらえます。漆喰や珪藻土などの塗り壁は、調湿効果や消臭効果など、機能性に優れた素材です。専門業者による施工は、仕上がりの美しさも期待できます。このように、様々な要素を考慮し、部屋に最適な壁装材を選び、快適な住まいを作り上げましょう。

部屋 ポイント 壁装材の例
居間/寝室 落ち着いた色合い、自然素材、リラックス効果 和紙、織物調
台所/浴室 機能性、耐水性、防汚性、お手入れの簡単さ ビニールクロス、タイル
子供部屋 明るい雰囲気、落書き対応、創造性 カラフルな壁紙、落書きを落とせる素材
全体 予算、DIY、専門業者 壁紙(DIY)、漆喰、珪藻土(専門業者)