こだわりの引手金物で住まいを彩る

こだわりの引手金物で住まいを彩る

リフォームを知りたい

先生、『引手金物』って、どんなものですか? リフォームで交換することもあるんですか?

リフォーム研究家

『引手金物』は、襖や障子、板戸といった引き戸を開け閉めする時に、手をかけるための金物のことを指します。開き戸の取手と同じような役割ですね。リフォームでも、古くなったものや、部屋の雰囲気に合わないものを交換することがありますよ。

リフォームを知りたい

なるほど。じゃあ、家造りの時にも必要になるものなんですか?

リフォーム研究家

もちろんです。家造りの際には、引き戸がある場合は必ず必要になります。デザインや材質も様々なので、家の雰囲気に合わせて選ぶことができます。

引手金物とは。

ふすまや障子、板戸といった引き戸を開け閉めするときに、手をかけるための金具のことを『引手金物』といいます。ちなみに、開戸の開け閉めに使う同じような金具は『取っ手』と呼びます。今回は、家を作り直したり、新しく家を建てたりするときによく出てくるこの『引手金物』について説明します。

引手の役割

引手の役割

襖や障子、板戸といった引戸を開閉する上で、引手はなくてはならない存在です。小さな部品ですが、毎日何度も手に触れる部分だからこそ、住まいの使い勝手や雰囲気に大きな影響を与えます。滑らかに引けるか、手に馴染むかといった使い心地は言うまでもなく、そのデザインや素材が空間全体の印象を左右します。単なる開閉のための道具ではなく、住まいの個性を彩る大切な要素と言えるでしょう。

引手は、まず第一に、扉をスムーズに開閉するための機能を担います。指をかける部分の形状や大きさ、そして素材の滑らかさなどが、使いやすさを大きく左右します。小さすぎたり、角が鋭かったりする引手は、指先に負担がかかり、開閉に苦労するかもしれません。また、素材によっては滑りが悪く、開閉時に力がいる場合もあります。特に、高齢者や子供にとっては、引手の使いやすさが暮らしやすさに直接つながります。握りやすい形状、滑らかな質感の引手を選ぶことで、誰でも楽に扉を開閉することができ、日々の暮らしが快適になります。

さらに、引手は、空間の雰囲気を大きく左右する視覚的な要素でもあります。和風の落ち着いた空間には、木や真鍮といった自然素材の引手がよく合います。一方、モダンな空間には、金属製のシンプルなデザインの引手が調和します。また、可愛らしい模様の入った引手を選べば、子供部屋に遊び心を加えることもできます。このように、引手のデザインや素材を carefully 選ぶことで、住まいの雰囲気をより一層引き立て、こだわりの空間を演出することができます。色や形、素材のバリエーションも豊富なので、自分の好みに合った、あるいは空間に合った引手を選ぶ楽しみも味わえます。

最後に、引手は、建具の寿命にも関係します。しっかりとした作りの引手は、建具への負担を軽減し、長持ちさせることに繋がります。逆に、粗悪な作りの引手は、建具を傷つけたり、歪ませたりする原因となる可能性があります。そのため、価格だけで判断するのではなく、品質にも注目して選ぶことが大切です。長く快適に暮らすためには、小さな部品にも気を配り、適切なものを選ぶことが重要です。

引手の重要性 詳細
機能性 スムーズな開閉を実現。指の形状、大きさ、素材の滑らかさが使いやすさを左右。高齢者や子供にとって特に重要。
デザイン性 空間の雰囲気を左右する視覚的要素。和風、モダン、子供部屋など、空間に合わせたデザイン選びが可能。
耐久性 建具の寿命に関係。しっかりとした作りの引手は建具への負担を軽減。品質に注目して選ぶことが大切。

様々な種類

様々な種類

引手金物は、家の雰囲気を左右する小さな部品ですが、その種類は実に豊富です。大きく分けて形状、素材、大きさの3つの要素で分類することができ、それぞれに様々なバリエーションが存在します。

まず形状ですが、昔ながらの日本家屋によく合う装飾性の高い真鍮製の引手は、職人技が光る繊細な細工が施されているものもあります。一方、現代的なすっきりとしたデザインの家には、シンプルなステンレス製の引手が調和するでしょう。他にも、丸みを帯びたもの、四角いもの、取っ手のように握るタイプのものなど、多種多様な形状があります。

次に素材ですが、金属製の引手は真鍮やステンレス以外にも、鉄、銅、アルミなど様々な金属が使われています。それぞれ独特の光沢や重厚感があり、経年変化による味わいの深まりも楽しめます。金属以外では、温かみのある木製の引手、柔らかな印象の陶器製の引手、涼しげなガラス製の引手など、素材によって全く異なる雰囲気を演出できます。

最後に大きさですが、大きな引手は存在感があり、小さな引手は控えめな印象を与えます。扉の大きさやデザインに合わせて、バランスの良いサイズを選ぶことが大切です。

このように、引手金物は種類が豊富なので、部屋の雰囲気や好みに合わせて最適なものを選ぶことができます。例えば、畳の部屋には木製の引手がよく合い、フローリングの部屋には金属製の引手が合うでしょう。また、子供部屋には角のない丸い形の引手を選ぶなど、使う人や場所に合わせて安全性にも配慮することも重要です。様々な引手金物の中から、こだわって選んだ一品で、家の雰囲気を一層引き立ててみてはいかがでしょうか。

分類 種類 詳細 適した空間
形状 装飾性の高い真鍮製引手 繊細な細工が施されているものもある 昔ながらの日本家屋
シンプルなステンレス製引手 すっきりとしたデザイン 現代的な家
その他 丸いもの、四角いもの、取っ手のように握るタイプのものなど 様々
素材 金属製 真鍮、ステンレス、鉄、銅、アルミなど。それぞれ独特の光沢や重厚感、経年変化を楽しめる。 フローリングの部屋
木製 温かみのある印象 畳の部屋
陶器製 柔らかな印象 様々
ガラス製 涼しげな印象 様々
大きさ 大きな引手 存在感がある 様々
小さな引手 控えめな印象 様々
安全性 角のない丸い形 子供部屋

取手との違い

取手との違い

扉を開け閉めするための金具には、さまざまな種類があります。その中でも、一見似ているようで実は用途が異なるのが「引手」と「取手」です。どちらも扉の開閉を助けるためのものですが、それぞれに適した扉の種類があり、その違いを理解することで、より快適な住まいを実現できます。

まず「引手」は、主に「引戸」と呼ばれる横にスライドさせて開閉する扉に使われます。襖や障子、引き戸式の収納扉などによく見られます。引戸は横に滑らかに動くため、引手は指を掛けて引くのに適した細長い形状が一般的です。材質も木製や金属製、陶器製など様々で、部屋の雰囲気に合わせて選ぶことができます。最近では、取っ手のように握り込む形状のものも見られますが、基本的には指を掛けて引く形状が主流です。

一方、「取手」は、「開き戸」と呼ばれる、手前に引いたり、押したりして開閉する扉に使われます。玄関ドアや室内のドア、開き戸式の収納扉など、私たちの生活で最もよく目にする扉の種類と言えるでしょう。開き戸は、引戸とは異なり、扉を開ける際に握り込む動作が必要となるため、取手は握りやすい形状が求められます。代表的なものとしては、丸い「ノブ型」や、棒状の「レバー型」などがあり、デザインや機能性も多岐にわたります。

このように、引戸には引手、開き戸には取手と、扉の種類に合わせて金具を使い分けることで、スムーズで快適な開閉が可能になります。リフォームや家造りの際には、扉の種類とそれに適した金具を選ぶことで、使い勝手だけでなく、見た目にも美しい空間を作り上げることができるでしょう。また、最近では、ユニバーサルデザインの観点から、握りやすく操作しやすい形状の取手も増えてきており、家族みんなが使いやすい住まいづくりにおいても、金具選びは重要なポイントと言えるでしょう。

項目 引手 取手
用途 引戸(横にスライドする扉) 開き戸(手前に引いたり押したりする扉)
扉の種類 襖、障子、引き戸式の収納扉など 玄関ドア、室内のドア、開き戸式の収納扉など
形状 細長い形状(指を掛けて引く)
近年は握り込む形状も
握りやすい形状(ノブ型、レバー型など)
材質 木製、金属製、陶器製など 金属製、樹脂製など
開閉動作 引く 握って引く/押す

交換で模様替え

交換で模様替え

古くなった引き手を取り換えるだけで、部屋の印象は大きく変わります。長い間使っていると、表面の塗装が剥がれたり、金属の輝きが失われて、何となく古臭い雰囲気になってしまうことがあります。

新しい引き手に交換すれば、扉全体が新しくなったように感じられ、部屋全体が明るく、新鮮な印象になります。交換作業自体は比較的簡単なので、模様替えの手段として気軽に試せるのが魅力です。

ホームセンターなどで様々な種類の引き手が販売されているので、自分の好みに合わせて選ぶことができます。たとえば、シンプルな金属の取っ手、陶器を使った可愛らしい取っ手、アンティーク調の重厚な取っ手など、様々なデザインがあります。

費用を抑えたい場合は、自分で交換作業を行うのも良いでしょう。必要な道具は、ドライバー1本で済む場合が多いです。作業前に、今の引き手の寸法を測っておくことが大切です。新しい引き手を選ぶ際、取り付け穴の位置やサイズが合うかどうか、しっかりと確認しましょう。扉の厚みに合った長さのネジも必要です。短すぎると固定できず、長すぎると扉を傷つける可能性があります。

もし、自分で作業するのが難しい場合は、専門の業者に依頼することもできます。業者に依頼すれば、適切な引き手の選定から取り付けまで、全て任せられますので安心です。

このように、引き手を交換するだけで、手軽に部屋の雰囲気を変えることができます。少しの手間で、空間をより快適に、自分らしく演出してみませんか?

メリット 種類 費用 作業
部屋の印象が大きく変わる
扉全体が新しくなったように感じられる
部屋全体が明るく、新鮮な印象になる
模様替えとして気軽に試せる
シンプルな金属
可愛らしい陶器
アンティーク調
など
既存の引き手の寸法を測り、
取り付け穴の位置やサイズが合うか確認
比較的簡単
ドライバー1本で済む場合が多い
自分で行うor業者に依頼

選び方のポイント

選び方のポイント

引き手金物は、家具や建具の雰囲気を決める大切な要素です。新築やリフォームの際に、どのような引き手を選べばよいか迷ってしまう方も多いのではないでしょうか。そこで、より良い引き手選びのための具体的なポイントをいくつかご紹介します。

まず、お部屋全体の雰囲気との調和を考えてみましょう。和風の落ち着いた空間にしたい場合は、漆塗りや木製の温かみのある引き手がおすすめです。伝統的な模様が施されたものや、素朴な味わいのものなど、様々な種類があります。一方、モダンな雰囲気のお部屋には、金属製のシンプルなデザインの引き手が映えます。真鍮やステンレスなど、素材も様々です。お部屋の雰囲気に合わせて、素材や色、形を選びましょう。

次に、実際に手で触れてみて、使いやすさを確認することも大切です。小さなお子さんやお年寄りのいるご家庭では、握りやすく、滑りにくい形状を選びましょう。角が丸くなっているものや、表面に凹凸のあるものは、安全性も高まります。また、毎日何度も手に触れるものですから、触り心地にもこだわりたいところです。滑らかな質感のものや、手に馴染む形状のものを選ぶと、より快適に過ごせます。

最後に、耐久性も重要なポイントです。頻繁に使うものなので、丈夫で長持ちする素材を選びましょう。良質な素材で作られた引き手は、価格が高くなることもありますが、長く使えるため、結果的に費用対効果は高くなります。また、お手入れのしやすさも考慮すると、長く美しく使い続けることができます。

これらのポイントを踏まえることで、お部屋の雰囲気に調和し、使いやすく、長く愛用できる引き手を見つけることができるでしょう。じっくりと時間をかけて、ご自身にぴったりの一品を選んでください。

ポイント 詳細 具体例
雰囲気との調和 部屋の雰囲気に合った素材やデザインを選ぶ 和風:漆塗り、木製
モダン:金属製(真鍮、ステンレス)
使いやすさ 握りやすく、滑りにくい形状
安全性:角が丸い、表面に凹凸
触り心地:滑らか、手に馴染む形状
耐久性 丈夫で長持ちする素材
費用対効果
お手入れのしやすさ

お手入れ方法

お手入れ方法

引手金物は、扉や引き出しを開閉するための大切な部品です。定期的なお手入れを行うことで、その美観と機能性を長く維持することができます。埃や汚れが溜まると、動きが鈍くなったり、見た目も損なわれてしまいますので、こまめな掃除を心がけましょう。

普段のお手入れは、乾いた柔らかい布で優しく拭き取るだけで十分です。指紋や手垢などの軽い汚れであれば、これで十分に落とすことができます。汚れがひどい場合は、中性洗剤を水で薄めて使用しましょう。薄めた洗剤液を柔らかい布に含ませ、軽く絞ってから拭き取ります。洗剤が残らないように、その後は必ず乾いた布で水気を完全に拭き取り、乾燥させることが大切です。磨き粉などの研磨剤が含まれた洗剤は、引手金物の表面に細かい傷を付けてしまう可能性がありますので、使用は避けましょう。

引手金物の材質によっては、錆が発生しやすいものもあります。特に鉄製のものは湿気に弱いため、錆を防ぐには湿気を避けることが重要です。水拭きをした後は、速やかに乾いた布で水分を完全に拭き取りましょう。また、設置場所の湿度が高い場合は、換気を良くしたり、除湿剤などを活用して湿度を下げる工夫も有効です。

適切なお手入れを継続することで、引手金物はいつまでも美しく、滑らかな動きを保ち続けます。ちょっとした手間をかけることで、住まいの快適さを長く維持できるでしょう。

お手入れ 方法 注意点
普段のお手入れ 乾いた柔らかい布で優しく拭き取る
汚れがひどい場合 中性洗剤を水で薄めて柔らかい布に含ませ、軽く絞ってから拭き取る。その後、乾いた布で水気を完全に拭き取る。 磨き粉などの研磨剤が含まれた洗剤は使用しない。
錆対策 水拭き後は速やかに乾いた布で水分を完全に拭き取る。設置場所の湿度が高い場合は、換気を良くしたり除湿剤を活用する。 鉄製のものは湿気に弱い。