壁掛エアコン:快適な空間を作る
リフォームを知りたい
『壁掛形』エアコンって、壁に取り付ける以外に設置する方法ってないんですか?
リフォーム研究家
いい質問だね。壁掛形は、その名前の通り壁の高い位置に取り付けるのが一般的だけど、稀に天井に近い高い位置の壁に取り付けることもあるよ。天井に直接取り付けるタイプの『天井吊形』や、床に置いて使う『床置形』とは設置場所が違うんだ。
リフォームを知りたい
なるほど。じゃあ、壁掛形エアコンを設置するのに、特別な壁が必要なんですか?
リフォーム研究家
特別な壁は必要ないよ。ほとんどの住宅の壁に取り付けられるように設計されているんだ。ただし、エアコンの重さに耐えられる強度の壁であることは必要だよ。それと、室外機との接続や電源の確保など、設置場所によっては追加工事が必要になる場合もあるからね。
壁掛形とは。
壁に取り付けるタイプのエアコンについて説明します。これは壁掛け式とも呼ばれ、最もよく見られる設置方法です。特に冷房を使う際に効果的です。
設置場所の選び方
壁掛け式の冷暖房機を取り付ける際には、設置場所を適切に選ぶことがとても大切です。設置場所次第で冷暖房の効き具合が大きく変わるため、じっくりと検討する必要があります。
一般的には、日当たりの良い窓辺など、外の空気の影響を受けやすい場所に設置するのが良いでしょう。ただし、長時間直射日光が当たる場所は、冷暖房機本体の温度が上がって故障の原因となることがあるので避けるべきです。また、冷暖房機の風が部屋全体に行き渡るように、家具やカーテンなどで風の通り道を塞がないように配置しましょう。加えて、室外機とつなぐ管の長さを考え、室外機を置ける場所も確保しておく必要があります。
設置する高さも大切です。冷房を使うときは冷たい空気が下に流れるので、高すぎると効果が薄くなります。暖房を使うときは温かい空気が上に流れるので、低すぎると足元が温まりにくくなります。最適な高さは、天井から数十センチメートル離れた位置です。
設置場所の周りには、十分な空間を確保することで、空気の流れが良くなり、冷暖房の効果がより高まります。例えば、冷暖房機の前面には、空気を吸い込むために、ある程度の空間が必要です。また、背面にも、温かい空気や冷たい空気を排出するために、空間が必要です。同様に、左右にも空間を設けることで、空気の循環がスムーズになります。
設置場所を適切に選ぶことで、快適な部屋を実現し、エネルギーの節約にも繋がります。冷暖房機の能力を最大限に活かすためにも、設置場所には十分に注意を払いましょう。
設置場所のポイント | 詳細 |
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設置場所 |
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設置高さ |
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周囲の空間 |
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工事の注意点
壁掛け式の冷房装置を取り付ける工事は、専門の業者にお願いすることが大切です。冷房装置は電気の配線や冷媒を運ぶ管など、専門的な知識と技術が必要となる部分が多いため、自分で行うのは危険です。資格を持った業者にお願いすることで、安全かつ確実に取り付けてもらうことができます。
工事の前には、業者としっかり話し合い、設置する場所や配線の通り道などを確認しておくことも大切です。家の構造によっては、設置が難しい場合や追加の工事が必要となる場合もあります。前もって確認することで、困りごとをあらかじめ防ぐことができます。例えば、配線の通り道が壁の中を通る場合、壁の構造によっては工事が難しくなることがあります。また、設置場所によっては追加の配管が必要になる場合もあります。このような点を事前に確認することで、追加費用が発生したり、工期が延びたりするのを防ぐことができます。
冷房装置を設置する場所の近くに、電気のコンセントがあるかどうかも確認しましょう。コンセントがない場合は、新たに設置する必要があります。コンセントの位置によっては、延長コードが必要になる場合もあります。また、冷房装置の室外機を設置する場所も確認しましょう。室外機は、風通しが良く、直射日光があたらない場所に設置するのが理想です。
工事の後には、試しに動かして、きちんと動くかを確認しましょう。冷房や暖房の効き具合や変な音、水漏れなどがないか調べ、問題があればすぐに業者に連絡しましょう。保証の期間や工事後のサービスについても確認しておくと安心です。
適切な設置工事と定期的なお手入れを行うことで、冷房装置を長く安全に使い続けることができます。定期的なお手入れには、フィルターの掃除や冷媒の補充などがあります。業者に依頼して定期点検を行うのも良いでしょう。また、取扱説明書をよく読んで、正しい使い方をすることも大切です。
工事段階 | 注意点 | 詳細 |
---|---|---|
依頼 | 専門業者に依頼 | 電気配線、冷媒管など専門知識が必要なため。資格を持った業者に依頼することで安全を確保。 |
事前確認 | 業者と綿密な打ち合わせ | 設置場所、配線経路の確認。家の構造によっては設置困難な場合や追加工事が必要な場合も。配線経路が壁の中を通る場合、壁の構造によっては工事困難な場合も。設置場所によっては追加配管が必要な場合も。 |
事前確認 | 電源の確認 | 設置場所近くにコンセントがあるか確認。コンセントがない場合は新設が必要。コンセントの位置によっては延長コードが必要な場合も。室外機の設置場所も確認(風通しが良い、直射日光が当たらない場所が理想)。 |
工事後 | 動作確認 | 冷暖房の効き具合、異音、水漏れなどを確認。問題があればすぐに業者に連絡。保証期間、工事後のサービスも確認。 |
メンテナンス | 定期的なお手入れ | フィルター掃除、冷媒補充など。業者に定期点検を依頼するのも良い。取扱説明書をよく読んで正しい使い方をする。 |
お手入れの仕方
壁掛け式の冷暖房機を長く大切に使うためには、こまめなお手入れが欠かせません。まるで人間の体と同じように、定期的なお手入れをしてあげることで、より長く快適に使えるようになります。まず、フィルターのお掃除は月に1~2回を目安に行いましょう。フィルターは空気中のちりやほこりを吸着するため、放っておくとフィルターが目詰まりを起こし、冷暖房の効率が落ちてしまいます。結果として、設定温度に達するまでに時間がかかり、無駄な電気代がかかってしまうことになります。掃除機でほこりを吸い取ったり、水で丁寧に洗い流したりして、常に清潔な状態を保ちましょう。
フィルター以外にも、冷暖房機内部の掃除も大切です。冷暖房機の内部は湿気がたまりやすく、カビや細菌が繁殖しやすい環境です。そのままにしておくと、アレルギーの原因となるばかりか、健康にも悪影響を及ぼす可能性があります。冷暖房機内部の掃除は、自分でおこなうのは難しいため、専門の業者に依頼することをお勧めします。専門の業者は、高圧洗浄機などの専用の道具を使って、内部の隅々まで徹底的に洗浄してくれます。そのため、自分では届かない部分のカビや汚れもきれいに除去でき、清潔な状態を保つことができます。
さらに、室外機周辺の掃除も忘れずに行いましょう。室外機は、冷暖房機が作り出した熱を外に排出する役割を担っています。室外機周辺に落ち葉やごみがたまっていると、排熱がうまくいかなくなり、冷暖房機の故障につながるおそれがあります。また、室外機に直射日光が当たり続けると、冷暖房効率が低下する原因にもなります。そのため、定期的に周囲の落ち葉やごみを取り除き、風通しを良くしておくことが大切です。
このように、フィルター掃除、内部の掃除、室外機周辺の掃除を定期的に行うことで、冷暖房機を良い状態で長く使い続けることができます。快適な室内環境を保ち、電気代の節約にもつながるので、ぜひこまめなお手入れを心がけてください。
お手入れ箇所 | 頻度 | 方法 | 効果 |
---|---|---|---|
フィルター | 月1~2回 | 掃除機でほこりを吸い取る、水洗い | 冷暖房効率の維持、電気代の節約 |
冷暖房機内部 | 定期的に (頻度は不明だが、専門業者依頼推奨) |
専門業者に依頼し、高圧洗浄機などで洗浄 | カビや細菌の繁殖抑制、アレルギー予防、健康維持 |
室外機周辺 | 定期的に (頻度は不明) |
落ち葉やごみを取り除き、風通しを良くする。 直射日光対策 |
冷暖房機の故障防止、冷暖房効率の低下防止 |
機種の選び方
お部屋にぴったりの壁掛け式冷暖房機を選ぶには、お部屋の広さに合ったパワーを持つ機種を選ぶことがとても大切です。パワーが足りないと、しっかりと冷やしたり温めたりすることができません。逆に、パワーが大きすぎると、電気代が無駄にかかってしまいます。
お部屋の広さだけでなく、断熱性も考慮しながら、適切なパワーの機種を選びましょう。例えば、同じ広さでも断熱性の高いお部屋と低いお部屋では、必要な冷暖房能力が違ってきます。断熱性が低いお部屋の場合は、よりパワーのある機種が必要になるでしょう。
省エネルギー性能も重要な点です。エネルギーを効率的に使える機種を選ぶことで、電気代の節約につながります。消費電力や省エネ表示などを参考に、省エネルギー性能をしっかりと確認しましょう。
空気清浄機能やお掃除機能など、様々な機能が付いた機種があります。ご自身の生活スタイルや好みに合わせて、必要な機能を選びましょう。本当に必要な機能だけを選ぶことで、費用を抑えることができます。例えば、空気清浄機を既に持っている場合は、冷暖房機に空気清浄機能は必要ないかもしれません。
購入価格だけで判断するのではなく、長い目で見て、維持費用も考えることが大切です。省エネ性能の高い機種は初期費用は高いかもしれませんが、長い目で見ると電気代を抑えることができ、結果的にお得になることもあります。
最適な機種を選ぶためには、販売員に相談してみるのも良いでしょう。お部屋の広さや断熱性などを伝えれば、適切な機種を提案してくれます。じっくりと比較検討し、ご自身にぴったりの一台を見つけてください。
項目 | 詳細 |
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部屋の広さ | 部屋の広さに合ったパワーの機種を選ぶ |
断熱性 | 断熱性が高い部屋と低い部屋では必要な冷暖房能力が異なる |
省エネ性能 | 消費電力や省エネ表示などを参考に、省エネルギー性能の高い機種を選ぶ |
機能 | 空気清浄機能やお掃除機能など、生活スタイルや好みに合わせて必要な機能を選ぶ |
費用 | 購入価格だけでなく、維持費用(電気代など)も考慮する |
相談 | 販売員に相談して適切な機種を提案してもらう |
メリットとデメリット
壁掛け式の冷暖房機には、設置面積が小さくて済むという利点があります。壁に取り付けるため、床のスペースを取らず、狭い部屋にも設置できます。床置き型のような置き場所に困ることもありません。部屋を広く使えるので、家具の配置もしやすくなります。さらに、設置費用が比較的安いこともメリットです。他の種類の冷暖房機と比べて設置工事が簡単なので、費用を抑えられます。専門業者に依頼する場合でも、工事費用が安く済むことが多いでしょう。加えて、冷暖房の能力が高いことも大きな利点です。冷房時は冷たい空気を下向きに、暖房時は温かい空気を上向きに送風するため、効果的に部屋を冷暖房できます。部屋全体がすばやく快適な温度になるので、過ごしやすさが向上します。
一方で、壁掛け式には風の向きが固定されているという欠点があります。そのため、部屋全体に均一に冷暖房の効果が届きにくい場合があります。特に広い部屋や間仕切りの多い部屋では、温度ムラが生じやすいので注意が必要です。冷暖房の効きにくい場所が生じる可能性があります。また、冷暖房機本体が目立ちやすいことも欠点です。壁に設置するため、どうしても存在感が大きく、部屋の雰囲気に影響を与える可能性があります。インテリアにこだわりがある場合は、デザインや色合いをよく検討する必要があります。場合によっては、設置場所を工夫する必要があるかもしれません。さらに、配管が目立つこともあるので注意が必要です。設置場所によっては、配管を隠すのが難しい場合があります。配管の見た目も考慮して設置場所を選ぶ必要があります。これらの利点と欠点をよく理解し、自分の家に合った冷暖房機を選ぶことが大切です。設置場所や部屋の広さ、インテリアなどを考慮して最適な機種を選びましょう。
メリット | デメリット |
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設置面積が小さくて済む 床のスペースを取らない 狭い部屋にも設置できる 部屋を広く使える 家具の配置がしやすい |
風の向きが固定されている 部屋全体に均一に冷暖房の効果が届きにくい 広い部屋や間仕切りの多い部屋では、温度ムラが生じやすい |
設置費用が比較的安い 設置工事が簡単 専門業者に依頼する場合でも、工事費用が安く済む |
冷暖房機本体が目立ちやすい 部屋の雰囲気に影響を与える デザインや色合いをよく検討する必要がある |
冷暖房の能力が高い 冷房時は冷たい空気を下向きに、暖房時は温かい空気を上向きに送風 効果的に部屋を冷暖房 部屋全体がすばやく快適な温度になる |
配管が目立つ 設置場所によっては、配管を隠すのが難しい |