快適な暮らしを実現する腰掛けリフォーム
リフォームを知りたい
『腰掛け』って、リフォームでよく聞く言葉だけど、家造りで新しく家を作る時にも使う言葉なんですか?
リフォーム研究家
いい質問だね。家造りの場合にも『腰掛け』は使われるよ。新しく家を建てる時にも、玄関や脱衣所などに腰掛けを最初から設置することを計画に含めることができるんだ。
リフォームを知りたい
なるほど。リフォームで後から付けるんじゃなくて、最初から付けてもらうこともできるんですね。どんな時に設置するのがいいんですか?
リフォーム研究家
そうだね。高齢者や足腰が弱い人がいる家族の場合は、最初から設置しておくと便利だよ。将来、家族構成が変わった時にも役立つし、バリアフリーの観点からも良い選択と言えるだろうね。
腰掛けとは。
「家の改修」と「家づくり」で使われる言葉「腰掛け」について説明します。「腰掛け」はいろいろな意味がありますが、建築では、特に体の不自由な方を助けるための改修で使われることが多く、主に脱衣所や玄関に設置されます。足腰が弱い方が楽に座って作業できるようにするためです。例えば、玄関で靴を脱ぎ履きするときに、座って行うのに便利です。また、腰掛けのついた浴槽なども販売されています。深い浴槽にいきなり入るのではなく、滑り止めのある腰掛けにまず足を下ろし、そこから階段のように浴槽に入ることで、安全に入浴できます。その他にも、日常生活で腰掛けが必要な場所に設置することがあります。「腰掛け」という言葉は、トイレの改修でも「腰掛け便座」として使われます。これは、和式便器の上に設置することで、洋式トイレのように座って用を足せる簡単な改修方法の一つです。
腰掛けの役割
腰掛けは、家の中の色々な場所で、私たちの生活を支える大切な役割を果たします。特に、年齢を重ねるにつれて足腰が弱くなったり、体に不自由がある方にとっては、毎日の暮らしを快適に送るために欠かせないものと言えるでしょう。
例えば、玄関で靴を履いたり脱いだりする時、腰掛けがあればゆっくりと動作を行うことができ、負担を軽くすることができます。かがむ動作が難しくても、楽に靴を履くことができます。また、脱衣所で服を着替えたりする際にも、腰掛けがあると便利です。立ち座りの動作がスムーズになり、転倒のリスクを減らすことができます。
浴室は、濡れて滑りやすく、転倒の危険性が高い場所です。浴室に腰掛けを設置することで、身体を支えながら安定した姿勢で入浴することができます。また、立ったまま髪や体を洗うのが大変な場合でも、腰掛けに座って洗うことができるため、体への負担を軽減することができます。高齢の方だけでなく、小さなお子さんや妊娠中の方にとっても、浴室での腰掛けは安全性を高める上で役立ちます。
さらに、リビングや寝室など、家の中の様々な場所に腰掛けを置くことで、ちょっとした休憩に利用することができます。椅子ほど大きくなく、場所を取らないため、空間を有効活用できます。また、庭仕事や家事の合間に腰掛けで休憩することで、疲れを軽減し、作業を効率的に進めることができます。
このように、腰掛けは単なる休憩場所ではなく、私たちの生活をより快適で安全なものにするための、大切な設備と言えるでしょう。色々な場所に設置することで、暮らしの質を大きく向上させることができます。
場所 | 腰掛けのメリット | 対象者 |
---|---|---|
玄関 | 靴の着脱が楽になる、負担軽減 | 高齢者、足腰が弱い人 |
脱衣所 | 着替えが楽になる、転倒リスク軽減、立ち座りがスムーズ | 高齢者、足腰が弱い人 |
浴室 | 安定した姿勢で入浴できる、身体を支える、負担軽減 | 高齢者、子供、妊娠中の人 |
リビング、寝室など | ちょっとした休憩に利用できる、場所を取らない、空間の有効活用 | 誰でも |
庭、家事の場所 | 休憩により疲れを軽減、作業効率向上 | 誰でも |
設置場所の検討
腰掛けを設置する際には、設置場所を慎重に検討することが大切です。利用者の身体状況や生活動線を考慮することで、より快適で安全な生活を実現できます。
玄関に設置する場合、靴の脱ぎ履きをする際に腰掛けがあると非常に便利です。立ったまま靴を履くのは大変な場合もあるため、少し腰を下ろせる場所があると動作がスムーズになります。玄関ドアの開閉の邪魔にならない位置を選び、靴の脱ぎ履きがしやすい場所に設置しましょう。また、玄関は家の顔とも言える場所です。腰掛けのデザインや色合いにも気を配り、玄関全体の雰囲気に調和するものを選ぶと良いでしょう。
脱衣所での設置も効果的です。着替えやタオルの準備をするときに、腰掛けがあると動作が楽になります。特に高齢の方や足腰の弱い方にとっては、立ったまま服を着替えるのは負担が大きいため、腰掛けの存在は大きな助けとなります。脱衣所の広さによっては、折りたたみ式の腰掛けも便利です。使わない時は折りたたんで収納できるので、場所を取りません。
浴室では、浴槽の出入りの際に滑って転倒する危険性があります。そのため、浴室に腰掛けを設置することは安全対策として非常に重要です。浴槽の縁にしっかりと固定できるタイプや、滑りにくい素材でできた腰掛けを選びましょう。また、浴室は湿気が多いため、カビが発生しにくい素材を選ぶことも大切です。手すりも併設することで、より安全な入浴環境を整えることができます。
このように、それぞれの場所に適した腰掛けを選ぶことで、日常生活の動作をサポートし、安全性を高めることができます。設置場所だけでなく、高さや素材、デザインなども考慮して、利用者に合った最適な腰掛けを選びましょう。
設置場所 | メリット | ポイント |
---|---|---|
玄関 | 靴の脱ぎ履きが楽になる |
|
脱衣所 | 着替えやタオルの準備が楽になる、高齢者や足腰の弱い方の負担軽減 |
|
浴室 | 浴槽の出入りの際の転倒防止 |
|
腰掛けの種類
腰掛けは、ちょっとした休憩や作業に便利なだけでなく、住まいの雰囲気作りにも一役買う大切な家具です。種類も豊富なので、使う場所や目的、お部屋の雰囲気に合わせて最適なものを選びましょう。大きく分けると、据え置き型、折りたたみ型、移動型の三つの種類があります。
据え置き型の腰掛けは、安定感があり、どっしりと腰を落ち着けて休みたい時に最適です。玄関で靴を履く時や、縁側で庭を眺めながらくつろぐ時など、毎日決まった場所で使うのに向いています。素材は木製のものから金属製、樹脂製など様々で、お部屋の雰囲気に合わせたデザインを選べるのも魅力です。和風な空間には木の温もりを感じる木製、モダンな空間には洗練された金属製など、材質によって印象が大きく変わります。
折りたたみ型の腰掛けは、使わない時はコンパクトに収納できるのが最大のメリットです。来客時だけ出したり、普段はしまっておいて必要な時だけ使うなど、限られた空間を有効活用できます。軽くて持ち運びしやすいものも多いので、ベランダや庭に気軽に持ち出して使うこともできます。素材も様々で、布製や樹脂製など、持ち運びしやすい軽量なものが人気です。
移動型の腰掛けは、キャスターが付いているので、掃除の時など簡単に移動できるのが便利です。キッチンで料理中にちょっと腰掛けたり、書斎で作業中に使ったりと、必要に応じて場所を変えて使えるので、一つあると重宝します。高さ調節ができるものもあり、作業内容や使う人に合わせて最適な高さで使うことができます。
腰掛けを選ぶ際には、高さや座面の広さ、素材、デザインなども重要なポイントです。座面の高さは、床に座った時、膝が90度くらいに曲がる高さが理想的です。座面の広さは、ゆったりと座りたい場合は広めのものを、場所を取らずにコンパクトに置きたい場合は小さめのものを選びましょう。また、背もたれが付いていると、よりリラックスして座ることができます。
このように腰掛けには様々な種類があります。それぞれのメリット・デメリット、使う場所や目的、お部屋の雰囲気などを考慮して、最適な腰掛けを選び、快適な暮らしを実現しましょう。
種類 | メリット | デメリット | 用途 | 素材 |
---|---|---|---|---|
据え置き型 | 安定感がある ゆったりと座れる |
移動しにくい 場所を取る |
玄関、縁側など毎日決まった場所 | 木製、金属製、樹脂製など |
折りたたみ型 | 収納しやすい 持ち運びしやすい |
安定感に欠ける | 来客時、ベランダ、庭など | 布製、樹脂製など |
移動型 | 移動しやすい 場所を変えて使える 高さ調節ができるものもある |
収納スペースが必要 | キッチン、書斎など | – |
浴室での活用
お風呂場は、床が濡れて滑りやすく、転倒の危険が高い場所です。特に、お年寄りや足腰の弱い方にとっては、入浴時の安全確保が何よりも大切です。そこで、お風呂場での安全性を高めるための設備として、腰掛けの設置をおすすめします。
腰掛け付きのお風呂は、浴槽の出入りを楽にします。浴槽の縁に腰掛け、足を浴槽内に入れることで、体のバランスを崩しにくく、安全に入浴できます。また、浴槽から出る際も、腰掛けに一度腰を下ろしてから立ち上がることができるため、ふらつきによる転倒を防ぐことができます。
さらに、腰掛けは、浴槽内で座って体を洗う際にも役立ちます。立ったまま体を洗うのは、足腰に負担がかかり、疲れてしまうこともあります。腰掛けに座ることで、体への負担を軽減し、楽な姿勢で体を洗うことができます。
腰掛けは、お年寄りだけでなく、小さなお子さんや妊娠中の方にもおすすめです。小さなお子さんは、まだ足腰がしっかりとしていないため、浴槽内で転倒する危険があります。腰掛けがあれば、安定した姿勢で座って入浴できます。また、妊娠中の方は、お腹が大きくなるにつれて、体のバランスを崩しやすくなります。腰掛けを使うことで、安全に入浴できます。
腰掛けを選ぶ際には、滑り止め加工がされているものを選ぶと、より安全性を高めることができます。また、高さ調節ができるものであれば、それぞれの体の状態に合わせて、最適な高さで使用できます。お風呂場の広さに合わせて、適切な大きさの腰掛けを選ぶことも大切です。
腰掛けを設置することで、家族みんなが安心して快適に入浴を楽しむことができます。毎日の入浴をより安全で快適なものにするために、腰掛けの導入を検討してみてはいかがでしょうか。
メリット | 対象者 |
---|---|
浴槽の出入りの安全確保 体のバランスを崩しにくく、安全に入浴 ふらつきによる転倒防止 |
お年寄り 足腰の弱い方 |
体への負担軽減 楽な姿勢で体を洗う |
全員 |
安定した姿勢での入浴 | 小さなお子さん |
安全な入浴 | 妊娠中の方 |
腰掛けを選ぶポイント
- 滑り止め加工
- 高さ調節機能
- 適切な大きさ
トイレでの活用
ご自宅のトイレが和式で、使い勝手に不便を感じていませんか?特にご高齢の方にとって、和式トイレでの立ち座りは体に負担がかかるものです。そんな時に役立つのが、和式トイレの上に設置する腰掛け便座です。
腰掛け便座は、和式便器の上に置くだけで簡単に設置できるため、大掛かりな工事は必要ありません。つまり、費用を抑えつつ、手軽にトイレ環境を改善できるのです。工事期間も短く済むので、日常生活への影響も最小限に抑えられます。
和式トイレの長所を残しつつ、洋式トイレの快適さも取り入れられる点が、腰掛け便座の大きな魅力です。和式トイレに慣れ親しんだご高齢の方にとって、急に洋式トイレに切り替えるのは大変なことです。腰掛け便座は、和式から洋式への移行期間を設けることで、体に負担をかけることなく、スムーズに新しいトイレ環境に慣れていくことができます。
腰掛け便座の高さは、和式トイレよりも高く設定されているため、立ち座りが格段に楽になります。膝や腰への負担を軽減し、安全に、そして快適に用を足すことができます。足腰への負担が減ることで、高齢者の転倒事故防止にも繋がるという点も見逃せません。
和式トイレの使い勝手が悪い、足腰への負担が気になる、でも大掛かりなリフォームは避けたい、そんな風に思っている方は、腰掛け便座の導入をぜひ検討してみてください。毎日のトイレ時間を快適にするだけでなく、ご家族の健康も守ることに繋がります。
特徴 | メリット |
---|---|
和式トイレの上に設置 | 大掛かりな工事不要、費用抑制、工事期間短縮、日常生活への影響最小限 |
和式トイレの長所を残しつつ、洋式トイレの快適さを実現 | 和式トイレに慣れた高齢者もスムーズに洋式トイレに適応可能 |
和式トイレより高い座面 | 立ち座り楽、膝腰への負担軽減、転倒事故防止、快適なトイレ時間 |
対象者 | 和式トイレの使い勝手が悪い、足腰への負担が気になる、大掛かりなリフォームを避けたい方 |
その他の活用事例
腰掛けは、住まいの様々な場所で、暮らしをより快適にする便利な設備です。玄関や脱衣所、浴室、トイレといった水回りだけでなく、もっと幅広い活用方法があります。
例えば、庭仕事での活用です。庭木の剪定や草むしりなど、庭仕事は意外と体力を消耗します。作業の合間に腰掛けで一息つくことで、体の負担を軽減し、作業効率も向上させることができます。また、ガーデニングを楽しむ際にも、腰掛けは重宝します。花の手入れや水やりなど、しゃがんで作業することが多いガーデニングでは、腰掛けがあると作業姿勢が楽になり、長時間でも快適に作業を続けられます。
さらに、ベランダやバルコニーにも腰掛けを設置することで、開放的な空間でくつろぎの時間を過ごすことができます。天気の良い日に、お茶を飲んだり、読書をしたり、景色を眺めたりと、思い思いの時間を過ごせます。
屋内でも、ちょっとした休憩スペースとして活用できます。例えば、廊下や階段の踊り場に腰掛けを置くことで、少し疲れた時に休む場所ができます。また、寝室に腰掛けを置くことで、着替えの際に便利に使うこともできます。
このように、腰掛けは設置場所や用途に合わせて様々な使い方ができます。素材やデザインも豊富なので、家の雰囲気や好みに合わせて選ぶことができます。腰掛けを上手に活用することで、暮らしの快適性を高め、より豊かな生活を送ることができるでしょう。
設置場所 | 用途・メリット |
---|---|
玄関 | 靴の脱ぎ履きを楽にする |
脱衣所・浴室 | 着替えや身体の清拭をサポート |
トイレ | 高齢者や身体の不自由な方の負担軽減 |
庭 | 庭仕事の休憩、ガーデニングの作業を快適に |
ベランダ・バルコニー | くつろぎの空間 |
廊下・階段の踊り場 | 休憩スペース |
寝室 | 着替えの際に便利 |