竣工検査:家の完成を確認

竣工検査:家の完成を確認

リフォームを知りたい

先生、『竣工検査』って、工事の責任者が検査した後に、私たちも検査するんですよね?二度手間じゃないんですか?

リフォーム研究家

たしかに二度手間のように感じるかもしれませんね。工事の責任者が検査するのは、自分たちの仕事にミスがないかを確認するためです。私たち施主は、自分たちがこれから住む家が、図面通りに作られているか、不具合がないか、自分たちの目で確認するために検査するのです。

リフォームを知りたい

なるほど。でも、私たち素人が見ても、細かいところまでわかるか不安です…

リフォーム研究家

そうですね。図面と照らし合わせたり、気になることは質問したり、遠慮なく指摘することが大切です。専門家ではないので、細かい部分まで全てを理解する必要はありません。自分たちが生活する上で、不都合がないか、納得できるかを基準に確認すれば良いのですよ。

竣工検査とは。

家づくりや改修工事でよく聞く『竣工検査』について説明します。

竣工検査とは、工事がほぼ終わった段階で、出来上がり具合を確かめる検査のことです。

まず、工事に関わった会社や設計した人、工事の責任者などが検査を行います。その後、家を建てる(またはリフォームする)施主も立ち合って検査を行います。施主が行う検査は『施主検査』と呼ばれることもあります。

この検査で不具合が見つかった場合は、手直しを行います。手直しが終わり、きちんと出来上がっているかを確認し、掃除なども済んでから、家が施主に引き渡されます。

竣工検査とは

竣工検査とは

家は一生に一度の大きな買い物とも言われます。だからこそ、完成した家の品質をしっかりと確認する「竣工検査」は大変重要です。竣工検査とは、新築やリフォーム工事が終わった段階で、設計図通りに工事が行われ、問題なく家が完成しているかを確認する最終チェックのことです。

この検査は、主に工事を行った施工会社自身が行います。自分たちで施工した家の品質に責任を持つという意味で、自主検査としての側面があります。同時に、施主に完成した家の状態を説明し、納得してもらうための確認作業という意味合いもあります。

竣工検査では、図面と照らし合わせながら、家の大きさや間取り、設備などが正しく設置されているかを確認します。ドアや窓の開閉はスムーズか、床や壁に傷や歪みはないか、水道や電気、ガスなどの設備はきちんと機能するかなど、細かな点までチェックします。また、家の性能に関わる検査も行います。断熱材が正しく施工されているか、雨漏りの心配はないかなども確認項目に含まれます。

もし竣工検査で問題が見つかった場合は、施工会社が手直し工事を行い、再度検査を受けます。問題がすべて解消され、施主が納得するまで、このプロセスは繰り返されます。家が完成し、いよいよ新生活が始まるという喜びの直前に、このような検査を行うのは煩わしいと感じる方もいるかもしれません。しかし、竣工検査を丁寧に行うことで、後々のトラブルを防ぎ、安心して新しい家で暮らすことができるのです。家の品質を保証する重要な手続きとして、竣工検査の意味をしっかりと理解し、積極的に参加することが大切です。

竣工検査とは

検査のポイント

検査のポイント

家は一生に一度の高い買い物となることが多いため、完成した家の状態を隅々まで確認する竣工検査はとても重要です。竣工検査では、図面通りに工事が行われているか、傷や不具合がないかなどを確認します。具体的には、建物の内外装、設備機器、機能など、様々な項目をチェックします。

まず、内装では、壁や床の仕上げ、建具の開閉などを確認します。壁のクロスに隙間や剥がれがないか、床に傷や段差がないか、建具はスムーズに開閉するか、寸法は図面通りかなどを細かく調べます。また、コンセントやスイッチの位置や数も確認しておきましょう。

次に、外装では、外壁の仕上げ、屋根の状態、雨樋の取り付けなどを確認します。外壁にひび割れや汚れがないか、屋根材が正しく取り付けられているか、雨樋に詰まりがないかなどを調べます。

水回りの設備では、キッチン、浴室、トイレ、洗面所など、実際に水を出して確認します。蛇口やシャワーの水の出方、排水の流れ、給湯器の動作などをチェックします。水漏れや排水不良がないかしっかりと確認することが大切です。

電気設備では、照明器具の点灯、コンセントの使用、ブレーカーの動作などを確認します。全ての照明が点灯するか、コンセントに電気が来ているか、ブレーカーが正常に機能するかなどを調べます。

換気設備も重要な確認事項です。換気扇や換気口の動作、換気量などをチェックします。きちんと換気されているか、異音がしないかなどを確認することで、室内の空気環境を良好に保つことができます。

外構工事についても確認が必要です。門扉や塀、植栽などが計画通りに施工されているか、寸法や仕上げに問題がないかなどを調べます。

これらの検査項目を一つずつ丁寧に確認することで、後々のトラブルを避けることができます。もし不具合が見つかった場合は、遠慮なく担当者に伝え、修正してもらうことが大切です。

検査項目 チェックポイント
内装 壁や床の仕上げ、建具の開閉、コンセントやスイッチの位置や数
外装 外壁の仕上げ、屋根の状態、雨樋の取り付け
水回り キッチン、浴室、トイレ、洗面所など、蛇口やシャワーの水の出方、排水の流れ、給湯器の動作
電気設備 照明器具の点灯、コンセントの使用、ブレーカーの動作
換気設備 換気扇や換気口の動作、換気量
外構工事 門扉や塀、植栽など

施主検査の重要性

施主検査の重要性

家は人生における大きな買い物であり、完成した我が家を初めて隅々まで確認できる貴重な機会が施主検査です。これは、施工業者による竣工検査とは別に、施主の視点で建物の仕上がり具合を確認するための大切な工程です。

施主検査では、施工業者や設計者と共に、図面や契約内容と照らし合わせながら、建物の内外装、設備機器、機能などを細かくチェックします。具体的には、壁や床の傷や汚れ、建具の開閉、水回りの水漏れ、電気設備の動作確認など、多岐にわたります。竣工検査では見落とされてしまうような小さな不具合でも、生活が始まると大きな問題になる可能性があります。例えば、わずかな隙間風や床鳴りは、住み始めてから気になり始め、快適な生活を妨げるかもしれません。

施主検査の際に少しでも気になる点があれば、遠慮なく指摘し、記録に残すことが大切です。写真や動画を撮影しておくと、後々のトラブル防止にも役立ちます。施工業者も人間ですので、ミスが生じることもあります。そのミスを引き渡し前に修正してもらうことで、後々の面倒を避けることができます。引き渡し後に不具合が見つかった場合、対応が難しくなったり、費用が発生したりする可能性もあります。

施主検査は、単なる確認作業ではなく、快適な新生活をスタートさせるための第一歩です。疑問や不安を解消し、納得のいく形で家を受け取るために、施主検査には真剣に取り組みましょう。新居での夢を叶えるためにも、この機会を最大限に活用することが重要です。

施主検査の重要性 施主検査の内容 施主検査のポイント
完成した我が家を隅々まで確認できる貴重な機会であり、快適な新生活をスタートさせるための第一歩 図面や契約内容と照らし合わせ、内外装、設備機器、機能などを細かくチェック(壁や床の傷や汚れ、建具の開閉、水回りの水漏れ、電気設備の動作確認など) 少しでも気になる点があれば、遠慮なく指摘し、記録に残す(写真や動画の撮影)。引き渡し前に修正してもらう。

検査後の流れ

検査後の流れ

建物の完成検査後に行われる検査には、大きく分けて二つの段階があります。まず、施工業者自身が行う竣工検査と、施主が立ち会い行う施主検査です。竣工検査では、図面通りに工事が行われているか、建物の性能や機能に問題がないかなどを、専門家が細かくチェックします。続いて施主検査では、実際に生活する立場から、使い勝手や設備の動作確認、傷や汚れなどを確認します。

これらの検査で指摘された不具合箇所は、引き渡し前に全て修正されます。施工業者は、指摘事項をリスト化し、一つずつ丁寧に手直し工事を行います。手直し工事が完了したら、再度確認を行います。竣工検査と施主検査の両方で指摘された不具合が全て解消されていることを確認し、問題がなければ、いよいよ建物の引き渡しとなります。

引き渡し時には、建物の鍵、保証書、設備機器の取扱説明書などを受け取ります。鍵の種類や数、保証の内容、各設備の操作方法などについて、担当者から説明を受けます。住宅設備機器の使い方については、実際に操作しながら説明を受けることで、より理解を深めることができます。また、この時に確認しておきたい事項や不明点があれば、遠慮なく質問しましょう。

建物の引き渡し後も、保証期間中は施工業者が責任を持って対応してくれます。保証期間は、一般的に10年間です。この期間内に発生した不具合については、無償で修理や交換などの対応を受けられます。また、定期点検も実施されます。定期点検では、専門家が建物の状態をチェックし、早期に問題を発見することで、大きなトラブルを防ぎます。建物の引き渡し後も、施工業者と良好な関係を築くことで、安心して快適な暮らしを送ることができます。

万が一、生活の中で不具合が発生した場合は、速やかに施工業者に連絡しましょう。連絡は電話やメールなど、都合の良い方法で構いません。小さな不具合でも放置せずに、早めに連絡することで、大きな問題に発展するのを防ぐことができます。また、連絡時には、不具合の内容をできるだけ具体的に伝えることが大切です。写真や動画などを添えて説明することで、よりスムーズな対応を期待できます。

検査後の流れ

準備と心構え

準備と心構え

いよいよ待ちに待った新居の完成間近。竣工検査と施主検査は、夢のマイホームを実現するための大切な最終段階です。 快適な暮らしをスタートさせるためにも、事前の準備と心構えをしっかりとして臨みましょう。

まず、契約時の図面や仕様書をもう一度じっくりと確認しましょう。 「あれ?ここにコンセントはなかったっけ?」「この棚の高さはこれで合っているかな?」など、少しでも疑問に思ったことはメモしておきます。 頭の中だけで覚えておかないように、リストにまとめておくと、検査当日にスムーズに確認作業を進められます。

次に、検査当日に持っていくものを準備します。建物の隅々までしっかりと確認するために、カメラは必需品です。写真や動画を撮っておけば、後から見返すこともできます。 寸法を確認するための巻き尺、メモを取るための筆記用具なども忘れずに持っていきましょう。 スマートフォンで写真を撮る方も多いと思いますが、充電も忘れずにしておきましょう。

検査当日は、時間に余裕を持って、焦らず丁寧に確認することが大切です。 小さな傷や汚れ、設備の動作確認など、一つ一つ注意深く見ていきましょう。 施工業者も人間ですので、ミスがないとは言い切れません。自分たちの目でしっかりと確認することで、後々のトラブルを防ぐことができます。

もし疑問点があれば、遠慮せずにその場で質問しましょう。 納得できるまで説明を求めることが大切です。 専門用語で説明されても分かりにくい場合は、分かりやすい言葉で説明してもらうようにお願いしましょう。 施主検査は、新居に安心して暮らすための大切な機会です。 遠慮なく、積極的に参加しましょう。

項目 内容
事前準備
  • 契約時の図面や仕様書を再確認し、疑問点をメモする
  • メモはリスト化して、検査当日にスムーズに確認できるよう準備する
持ち物
  • カメラ(写真・動画撮影用)
  • 巻き尺(寸法確認用)
  • 筆記用具
  • スマートフォン(充電済)
検査当日
  • 時間に余裕を持つ
  • 傷、汚れ、設備の動作などを丁寧に確認する
  • 疑問点は遠慮なく質問し、納得できるまで説明を求める
  • 専門用語は分かりやすい言葉で説明してもらう