快適な温水式床暖房で冬を暖かく
リフォームを知りたい
先生、温水式床暖房について教えてください。床を温めるのはわかるのですが、他の暖房器具と比べてどんな利点があるのでしょうか?
リフォーム研究家
いい質問ですね。温水式床暖房の利点はいくつかあります。まず、床全体を温めるので部屋の温度が均一になりやすく、足元から温まるので快適に過ごせます。エアコンのように風が吹かないので、乾燥しにくいのも利点です。また、ほこりが舞い上がりにくいので、アレルギーのある人にもおすすめです。
リフォームを知りたい
なるほど。エアコンとは全然違いますね。他に何かメリットはありますか?
リフォーム研究家
そうですね。安全性も高いです。温水式床暖房は、火を使わないので、火事の心配が少なく、小さなお子さんやペットがいる家庭でも安心して使えます。それに、床に装置を置く必要がないので、部屋のスペースを有効活用できるのもメリットですね。
温水式床暖房とは。
家を新しくしたり、修理したりする際に出てくる言葉で、『温水式床暖房』というものがあります。これは、床の表面を覆っている材料の下に、お湯が通る管を敷き詰めて、床全体を暖める仕組みです。お湯を沸かす機械でお湯を作り、それを床下の管に送って暖めます。お湯を沸かす機械には、電気で動くものもあります。管を敷き詰める方法と、既に管が組み込まれたパネルを敷く方法があります。普通、暖まった空気は天井の方に集まりやすく、床はなかなか暖まりません。だから、部屋の温度計では暖かい温度を示していても、床が冷えていると、靴を脱いで生活する私たちには寒く感じてしまうのです。そこで、床材の下に管を通して温める『温水式床暖房』のような方法で床を直接暖めると、体全体で暖かさを感じられるようになります。『温水式床暖房』は、床全体が均一に暖まりやすく、電気を使うものよりも費用が安く済みます。また、部屋の中に暖房器具を置く必要がないので安全で、掃除も床を拭くだけで簡単です。
温水式床暖房とは
温水式床暖房とは、床下に張り巡らせた管の中にお湯を循環させて、床面から部屋全体を暖める暖房方式です。電気式床暖房のように床下に電熱線などを敷設するのではなく、温水を熱源とするため、穏やかで自然な暖かさが得られます。
床暖房の施工は、床を壊して配管を埋め込むため、どうしても大掛かりな工事になってしまいます。そのため、新築時に導入することが一般的でしたが、近年はリフォームで床暖房を導入する家庭も増えています。
温水式床暖房には、熱源機の種類によって大きく分けて二つの方式があります。一つは、ボイラーで温水を作り、床下の配管に循環させる方式です。もう一つは、エコキュートやヒートポンプ式給湯機で作った温水を床暖房に利用する方式です。後者の方式は、給湯と暖房を同時に賄うことができるため、省エネルギーで環境にも優しいという利点があります。
温水式床暖房のメリットは、ランニングコストが電気式に比べて比較的安いことです。また、温風を吹き出す暖房器具と異なり、ホコリやハウスダストを巻き上げることが少ないため、空気が汚れにくく、アレルギー体質の方や小さなお子さんにも優しい暖房と言えます。さらに、床全体が均一に暖まるため、部屋全体に温度ムラが少ない点も大きな魅力です。足元から暖まることで、冷え性の方にも効果的です。
一方、導入費用は電気式に比べて高額になる傾向があり、設置スペースも必要になります。また、床の構造によっては設置が難しい場合もありますので、事前に専門業者に相談し、適切なアドバイスを受けることが大切です。
項目 | 内容 |
---|---|
温水式床暖房とは | 床下に張り巡らせた管の中にお湯を循環させて、床面から部屋全体を暖める暖房方式 |
特徴 | 穏やかで自然な暖かさ |
施工 | 床を壊して配管を埋め込む大掛かりな工事。新築時が一般的だが、リフォームでの導入も増加 |
種類 | 1. ボイラーで温水を作り、床下の配管に循環させる方式 2. エコキュートやヒートポンプ式給湯機で作った温水を床暖房に利用する方式(給湯と暖房を同時に賄うことができ、省エネ) |
メリット | ランニングコストが電気式より比較的安い、ホコリを巻き上げにくい、部屋全体に温度ムラが少ない、足元から暖まる |
デメリット | 導入費用が高い、設置スペースが必要、床の構造によっては設置が難しい場合も |
その他 | 事前に専門業者に相談 |
温水式床暖房の仕組み
温水式床暖房は、床下に敷設された配管に温水を循環させることで、足元からじんわりと部屋全体を暖める暖房方式です。まるで陽だまりのような暖かさで、快適な冬を過ごすことができます。
まず、熱源機で温水を作ります。この熱源機には、ガス給湯器、石油ボイラー、エコキュート、電気式ヒートポンプなど様々な種類があります。お住まいの状況や、光熱費、環境への配慮などを考慮して最適なものを選びましょう。近年注目を集めているのは、省エネルギー性と環境性能に優れたヒートポンプ式の熱源機です。
熱源機で温められた温水は、ポンプによって床下の配管に送られます。この配管は、住宅の床全体に張り巡らされており、温水がくまなく流れるよう設計されています。配管の中を循環する温水は、床材を通して熱を放出し、部屋全体を暖めます。この熱は、ふく射熱と呼ばれるもので、空気を暖めるのではなく、物体を直接暖めるという特徴があります。そのため、乾燥しにくく、ホコリも舞い上がりにくいので、快適で健康的な暖房環境を実現できます。
配管内を循環した温水は、再び熱源機に戻り、再加熱されます。これを繰り返すことで、設定された温度を一定に保ち、快適な室温を維持します。温水式床暖房は、初期費用は他の暖房方式と比べてやや高めですが、ランニングコストを抑えつつ、快適な暖房を実現できるため、長期的に見ると経済的と言えるでしょう。
温水式床暖房のメリット
温水式床暖房は、足元からじんわりと暖まる快適さが一番の魅力です。まるで陽だまりの中にいるような、穏やかで心地よい暖かさを体感できます。温風による暖房とは異なり、部屋全体がムラなく均一に暖まるため、頭がぼーっとしたり、足元が冷えるといった不快感もありません。
また、温風暖房のように乾燥しにくいのも大きな利点です。空気中の水分が奪われにくいので、お肌や喉の乾燥を防ぎ、風邪やインフルエンザなどの予防にも繋がります。さらに、埃を巻き上げることもないので、アレルギー体質の方や小さなお子さん、ペットがいるご家庭でも安心して使用できます。常に清潔な空気環境を保つことができ、健康面でも優れています。
ランニングコストの面でも温水式床暖房はメリットがあります。温水を利用するため、電気式に比べて燃料費を抑えることができます。初期費用は電気式よりも高額になる場合がありますが、長い目で見れば経済的と言えるでしょう。光熱費の節約を意識している方にもおすすめです。
床下に配管を設置するため、部屋の中に暖房器具を置く必要がなく、空間を有効活用できる点も魅力です。見た目もすっきりとして、部屋を広く見せる効果があります。家具の配置の自由度も高まり、インテリアの幅も広がります。
安全性が高いことも温水式床暖房のメリットです。火を使わないので、火災の心配がありません。小さなお子さんや高齢者がいる家庭でも安心して使用できます。また、表面温度が高くなりすぎないため、やけどの心配も軽減されます。
お手入れが簡単なのも嬉しいポイントです。普段のお掃除は床を掃除機やモップで拭くだけで十分です。特別なメンテナンスもほとんど必要ありません。忙しい方でも手軽に清潔さを保てます。
メリット | 詳細 |
---|---|
快適性 | 足元からじんわり暖まる、陽だまりにいるような穏やかで心地よい暖かさ、部屋全体がムラなく均一に暖まる |
健康 | 温風暖房のように乾燥しにくい、埃を巻き上げない、アレルギー体質の方や小さなお子さん、ペットがいる家庭でも安心 |
費用 | ランニングコストが低い、電気式に比べて燃料費を抑えることができる、長い目で見れば経済的 |
空間 | 床下に配管を設置、部屋の中に暖房器具を置く必要がない、空間を有効活用できる、見た目もすっきり、部屋を広く見せる効果 |
安全性 | 火を使わないので火災の心配がない、表面温度が高くなりすぎないのでやけどの心配も軽減 |
メンテナンス | お手入れ簡単、普段のお掃除は床を掃除機やモップで拭くだけ、特別なメンテナンスはほとんど必要ない |
温水式床暖房のデメリット
温水式床暖房は、足元からじんわりと部屋全体を暖める心地よさで人気を集めていますが、導入前に知っておくべきデメリットも存在します。まず、初期費用が高額になりがちです。床下に温水を循環させるための配管を張り巡らす必要があり、この配管工事は大掛かりなものとなります。そのため、工事費用がかさみ、導入時の負担が大きくなってしまうのです。加えて、温まるまでに時間がかかることもデメリットの一つです。スイッチを入れてから温水を通して床を暖めるまでには一定の時間がかかります。電気式のようにすぐに暖かさを実感できないため、急いで部屋を暖めたいときは物足りないと感じるかもしれません。また、床下に配管を敷設するため、床の厚みが増加します。そのため、天井高が低い住宅や、バリアフリー化を進めている住宅では設置が難しい場合があります。床の高さが変わることで、ドアの開閉に支障が出る可能性もあるため、設置前にしっかり確認しておく必要があります。さらに、配管は床下に埋め込まれているため、万が一、配管に不具合が生じた場合は、床を剥がして修理しなければなりません。この修理には高額な費用がかかる可能性があり、維持費の面でも負担が大きくなることを覚悟しておきましょう。このように、温水式床暖房には快適さと引き換えに、いくつかのデメリットが存在します。導入前にメリット・デメリットをよく理解し、ご自身の住宅環境や生活スタイルに合っているかを慎重に検討することが大切です。
メリット | デメリット |
---|---|
足元からじんわりと部屋全体を暖める | 初期費用が高額 |
配管工事は大掛かり | |
温まるまでに時間がかかる | |
床の厚みが増加 | |
ドアの開閉に支障が出る可能性 | |
配管に不具合が生じた場合は、床を剥がして修理 | |
修理に高額な費用がかかる可能性 |
温水式床暖房と電気式床暖房の比較
床暖房には、大きく分けて温水式と電気式の二種類があります。それぞれに長所と短所があるため、どちらが良いとは一概には言えません。ご自宅の状況や暮らし方、費用などをよく考えて、どちらの方法が合っているかじっくり検討する必要があります。
温水式床暖房は、床下に温水を循環させることで部屋全体を暖める仕組みです。初期費用は高額になりがちですが、ランニングコストが安く済むという大きな利点があります。また、床全体をムラなく均一に暖めることができるため、足元からじんわりと心地よい暖かさを感じられます。広い面積を暖める場合や、長時間暖房を使う家庭には特におすすめです。ただし、設置工事は大掛かりになるため、新築時や大規模なリフォーム時に導入するのが一般的です。ボイラーなどの設備も必要となるため、設置スペースも考慮しなければなりません。
一方、電気式床暖房は、電気によって発熱体を温めることで床を暖める仕組みです。温水式に比べて初期費用が安く、設置工事も比較的簡単です。部分的に暖房を設置したい場合や、マンションなど設置スペースが限られている場合に適しています。また、スイッチを入れてすぐに暖まるため、必要な時にすぐに暖房を使うことができます。しかし、ランニングコストは温水式よりも高くなる傾向があります。さらに、発熱体の真上だけが暖まりやすく、部分的に温度ムラが生じる可能性があります。設置面積や住宅の断熱性能によっては、思ったように暖かくならない場合もあります。
設置面積や住宅の断熱性能も床暖房選びの重要なポイントです。断熱性能が高い住宅では、少ない熱量で効率的に部屋を暖めることができるため、ランニングコストを抑えることができます。設置面積が広い場合は、温水式の方がランニングコストの面で有利になります。反対に、設置面積が狭い場合は、初期費用の安い電気式の方がメリットが大きくなる場合もあります。このように、様々な要素を総合的に判断して、最適な床暖房システムを選びましょう。
項目 | 温水式 | 電気式 |
---|---|---|
初期費用 | 高額 | 安価 |
ランニングコスト | 安価 | 高額 |
暖房効果 | 床全体を均一に暖める | 部分的に温度ムラが生じる可能性あり |
設置工事 | 大掛かり | 比較的簡単 |
設置スペース | 必要 | 少なくて済む |
立ち上がり | 遅い | 速い |
おすすめ | 広い面積、長時間使用 | 部分的設置、マンション等 |
温水式床暖房の設置
温水式床暖房は、足元からじんわりと部屋全体を暖める、快適な暖房設備です。床下に温水を循環させる配管を敷設する必要があり、設置工事は専門の業者に依頼するのが一般的です。専門知識と技術を持った業者による施工は、安全で確実な設置につながります。
新築住宅で温水式床暖房を導入する場合は、設計段階から組み込むのが理想的です。建物の構造や間取りに合わせて最適な配管レイアウトを計画できるため、より効率的な暖房システムを構築できます。また、工事もスムーズに進み、初期費用を抑えることにも繋がります。
一方、リフォームで温水式床暖房を設置する場合は、既存の床材や断熱材の状態を綿密に確認する必要があります。床下のスペースや構造によっては、設置が難しい場合もあります。専門業者による現地調査は必須で、建物の状況に合わせた適切な設置方法を検討してもらうことが大切です。
配管の敷設方法には、主に乾式と湿式の二種類があります。乾式工法は、断熱材の上に設置用のパネルを敷き、その上に配管を固定する方法です。工期が短く、リフォームにも適しているのが特徴です。ただし、湿式工法に比べると熱効率はやや劣ります。湿式工法は、モルタルの中に配管を埋め込む方法です。工期が長く、費用も高額になりますが、熱伝導率が高いため、高い熱効率を実現し、ランニングコストの削減に繋がります。
温水式床暖房は初期費用が比較的高いものの、ランニングコストが抑えられ、快適な室内環境を実現できる人気の暖房設備です。設置する際は、住宅の状況や予算、求める性能などを考慮し、専門業者とよく相談しながら最適な工法を選択しましょう。
項目 | 内容 |
---|---|
特徴 | 足元から部屋全体を暖める快適な暖房設備 |
設置工事 | 専門業者に依頼 |
新築住宅への導入 | 設計段階からの組み込みが理想的。効率的な暖房システム構築、初期費用抑制 |
リフォームへの導入 | 既存の床材や断熱材の状態確認、床下スペースの確認が必要。専門業者による現地調査必須 |
配管敷設方法 | 乾式と湿式 |
乾式工法 | 断熱材の上に設置用パネル、その上に配管。工期短縮、リフォーム向き。熱効率やや劣る。 |
湿式工法 | モルタルの中に配管を埋め込む。工期長、費用高。熱伝導率高、高熱効率、ランニングコスト削減。 |
費用 | 初期費用高、ランニングコスト低 |