ロータンク式トイレ:設置のメリットと種類
リフォームを知りたい
先生、「ロータンク」って何ですか?トイレの水を流すところ?
リフォーム研究家
そうだね、トイレで水を流す時に使う、水を入れる箱のことだよ。便器の上の方についているよね。高いところについている「ハイタンク」と違って、低い位置についているから「ロータンク」って呼ばれているんだよ。
リフォームを知りたい
じゃあ、高いところについているのと何が違うんですか?
リフォーム研究家
低い位置にあるから、水を流す音も静かだし、修理もしやすいんだ。それに、日本ではロータンクの上で手を洗えるものもあるんだよ。別に手洗い場を作らなくていいから、場所もとらないね。
ロータンクとは。
水洗トイレの水をためる箱のことを『ロータンク』と言います。この箱は、便器の床からの高さが40cmくらいに設置されています。高い位置に取り付ける『ハイタンク』と比べると、音が静かで、修理もしやすいという利点があります。ロータンクには、上に蓋があるタイプと、ロータンクに流れ込む水を手洗いにも使えるタイプがあります。特に、手洗いにも使えるタイプは日本独特のもので、水を節約できる効果もあります。また、別に手洗い場を作る必要がないので、場所を取らないのも良い点です。取り付け方としては、壁に取り付けるタイプと、便器の上に直接載せる『密結タイプ』がありますが、振動が伝わりにくく、修理もしやすい『密結タイプ』が今は主流となっています。和式トイレの場合は、上に『ロータンク』を設置できないため、壁の隅に取り付けます。
ロータンクとは
水洗式便所には欠かせないロータンク。一体どのようなものか、詳しく見ていきましょう。ロータンクとは、便器を洗い流すために必要な水をためておく水槽のことです。その名前は、便器との位置関係から来ています。便器の設置されている床からの高さがおよそ40cm程度と、低い位置にあることから「ロータンク」と呼ばれています。
ロータンク式の便所は、現代の住宅で主流となっています。なぜなら、他の方式と比べて静かで、維持管理がしやすいからです。例えば、ハイタンクと呼ばれる高い位置に水槽を設置する方式もありますが、ロータンクは水の流れる音が静かです。集合住宅など、音が気になる環境でも安心して使うことができます。また、タンクの位置が低いことで、部品交換や修理などの作業がしやすくなっています。何かトラブルがあった際にも、対応が容易であることは大きなメリットです。
ロータンクの中には、いくつかの重要な部品があります。例えば、水をためるための弁や、水を流すためのレバー、そして水位を調整するための装置などです。これらの部品が連携して、ロータンクの機能を維持しています。定期的な点検や清掃を行うことで、これらの部品の寿命を延ばし、快適なトイレ環境を長く保つことができます。日頃から、ロータンク内の水位や水漏れなどをチェックし、異常に気付いたら早めに専門業者に相談することをお勧めします。快適な生活を送る上で、ロータンクの仕組みを理解し、適切に管理することは重要です。
項目 | 内容 |
---|---|
ロータンクとは | 便器を洗い流すために必要な水をためておく水槽。床からの高さが低いため「ロータンク」と呼ばれる。 |
メリット | 静かで、維持管理がしやすい。部品交換や修理などの作業が容易。 |
構成部品 | 水をためるための弁、水を流すためのレバー、水位を調整するための装置など。 |
メンテナンス | 定期的な点検や清掃で部品の寿命を延ばし、快適なトイレ環境を長く保つことができる。水位や水漏れなどをチェックし、異常に気付いたら専門業者に相談。 |
ロータンクの種類
トイレの貯水槽であるロータンクには、大きく分けて二つの種類があります。一つは、タンクの上部に蓋が付いている一般的なタイプです。このタイプは、シンプルで広く普及しており、様々なメーカーから多様なデザインのものが販売されています。蓋があるため、タンク内部の部品や水が直接見えることがなく、すっきりとした印象を与えます。また、価格も比較的安価なものが多く、交換や修理も容易であるため、維持管理の手間も少ないというメリットがあります。
もう一つは、タンク上面に給水される水を手洗いにも利用できるタイプです。これは、主に日本で普及している仕様で、手洗い器とロータンクが一体化しているため「手洗い付きロータンク」とも呼ばれています。このタイプ最大のメリットは節水効果です。手洗いのための水を別に流す必要がないため、従来のトイレに比べて水の使用量を大幅に削減できます。また、個別に手洗い場を設置する必要がないため、限られた空間を有効活用できるという点も大きなメリットです。特に、洗面所やトイレのスペースが狭い住宅の場合、このタイプを選ぶことで空間を広く使うことができます。マンションやアパートなどの集合住宅で広く採用されている理由もここにあります。
手洗い付きロータンクには、さらにいくつかの種類があります。例えば、タンクの側面にレバーが付いているタイプや、タンクの上部にボタンが付いているタイプなどです。レバーやボタンを押すことで、タンクに貯められた水が手洗い器に流れ落ちます。最近では、自動で水が流れるセンサー式のものも登場しており、より衛生的に使用することができます。このように、ロータンクには様々な種類がありますので、設置場所の広さや使い勝手、予算などを考慮して最適なものを選びましょう。
種類 | 特徴 | メリット | デメリット |
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一般的なロータンク(蓋付き) | タンク上部に蓋があるシンプルなタイプ。様々なデザイン・メーカーから販売。 |
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特に記載なし |
手洗い付きロータンク | タンク上面を 手洗いにも利用できる。 主に日本で普及。 |
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特に記載なし |
手洗い付きロータンク (レバー・ボタン式) |
タンク側面にレバー、 または上部にボタンがある。 |
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手洗い付きロータンク (センサー式) |
自動で水が流れるセンサー式。 |
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設置方法の違い
水洗トイレの貯水槽の設置方法には、大きく分けて二つの種類があります。一つは、貯水槽を壁に据え付ける方法です。もう一つは、便器の上に直接貯水槽を載せる方法で、一体型とも呼ばれます。
壁に据え付ける方法は、かつて主流でしたが、近年ではあまり見かけなくなりました。この方法は、和式便器など、便器の上に貯水槽を設置するスペースがない場合に採用されます。また、設置の際に、壁内部に給水管を通すための工事が必要となる場合があり、手間がかかることがあります。加えて、貯水槽と便器が離れているため、洗浄時に水が流れる音が大きく響くことがあるのも難点です。
一方、一体型は、貯水槽と便器が一体となっているため、見た目がすっきりとしています。また、洗浄時の水の流れも静かです。さらに、貯水槽と便器の隙間がないため、ほこりが溜まりにくく、掃除がしやすいという利点もあります。最近では、これらの利点から一体型が主流となっています。
このように、それぞれの設置方法には利点と欠点があります。設置場所の状況や、使い勝手、清掃性などを考慮して、最適な設置方法を選びましょう。最近では一体型が主流ですが、場合によっては壁に据え付ける方法が適している場合もありますので、専門業者に相談し、設置場所の状況を確認してもらうことが大切です。
設置方法 | メリット | デメリット | その他 |
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壁据え付け型 | 和式便器など、便器の上に貯水槽を設置するスペースがない場合に採用できる |
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かつて主流 |
一体型 |
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近年主流 |
和式トイレへの設置
和式便器の場合、その独特の形から、水をためておく箱であるロータンクを便器の上部に取り付けることができません。洋式便器のように一体型にすることが難しいのです。そのため、ロータンクはトイレの壁の隅など、便器とは別の場所に設置されることになります。
和式便器にロータンクを設置する際には、水道管などの配管工事が必要になるケースがしばしばあります。既存の配管の位置によっては、新たな配管を敷設したり、既存の配管を延長したりする必要があるかもしれません。また、ロータンクを設置するための十分なスペースが確保できるかどうかも重要なポイントです。ロータンク自体の大きさだけでなく、配管のためのスペースも考慮しなければなりません。限られた空間での設置を検討する場合は、特に注意が必要です。
これらの作業は専門的な知識と技術を必要とするため、設置を検討する際は、必ず専門の業者に相談することを強くおすすめします。業者に相談することで、設置場所の選定や配管経路の設計、必要な部材の選定などを適切に行ってもらうことができます。また、費用についても事前に見積もりを取得することで、安心して工事を進めることができます。
近年では、和式便器の使いにくさから、洋式便器へのリフォームと同時にロータンクを設置するケースが増えています。和式便器から洋式便器への変更は、快適性の大幅な向上につながります。段差解消や手すりの設置なども併せて行うことで、より安全で使いやすいトイレを実現することができます。
快適なトイレ環境を実現するためには、専門家のアドバイスを受けることが重要です。専門家は、利用者の状況や住宅の構造に合わせて最適なプランを提案してくれます。費用面についても、予算に合わせて最適な方法を検討してくれるので、まずは気軽に相談してみましょう。
項目 | 説明 |
---|---|
ロータンクの設置場所 | 和式便器とは別の場所(トイレの壁の隅など)に設置。 |
配管工事 | 水道管などの配管工事が必要になる場合が多い。 |
設置スペース | ロータンクと配管のための十分なスペースが必要。 |
専門業者への相談 | 設置場所の選定、配管経路の設計、部材選定、費用見積もり等、必ず専門業者に相談が必要。 |
洋式便器へのリフォーム | 近年、和式便器から洋式便器へのリフォームと同時にロータンクを設置するケースが増加。 |
選び方のポイント
お手洗いの模様替えや新築で、水をためる箱、つまりロータンクを選ぶのは、意外と難しいものです。なにしろ、種類がたくさんありますし、それぞれに特徴がありますから。そこで、失敗しない選び方のポイントをいくつかご紹介します。
まず、お手洗いの広さに合った大きさのものを選びましょう。小さなお手洗いに大きなロータンクを設置すると、圧迫感が出てしまいますし、使い勝手も悪くなってしまいます。逆に、広々としたお手洗いには、少し大きめのロータンクの方がバランスが良いでしょう。お手洗いの形も大切です。角にあるお手洗いには、角に収まるような形のロータンクを選ぶと、空間を有効活用できます。
次に、どのような機能が欲しいのか、よく考えましょう。手を洗う場所が別にない場合は、ロータンクに手洗い機能が付いているものが便利です。また、水洗レバーの位置や形も、使いやすいものを選びましょう。最近は、水を流す量を調節できるものも増えてきました。水道代を節約するためにも、節水型のロータンクを選ぶことをおすすめします。最近では、従来型よりもさらに水を節約できるタイプも出てきています。
見た目も大切です。お手洗いの全体の雰囲気に合った色や形を選びましょう。シンプルなもの、かわいらしいもの、和風のもの、洋風のものなど、様々なデザインがあります。壁の色や床の模様、他の設備との組み合わせも考えて、調和のとれた空間を作りましょう。
価格も重要な要素です。ロータンク本体の値段だけでなく、設置工事にかかる費用も忘れずに確認しましょう。専門の業者に依頼する場合、工事費用が別途かかることがあります。予算に合わせて、無理なく購入できるものを選びましょう。
大きさ、機能、見た目、価格。この4つのポイントを踏まえ、じっくりと比較検討することで、きっと満足のいくロータンクが見つかるはずです。快適なお手洗いを実現するために、妥協せずに選びましょう。
ポイント | 詳細 |
---|---|
大きさ | お手洗いの広さ、形に合ったものを選ぶ。小さなお手洗いには小さなロータンク、広々としたお手洗いには大きめのロータンク。角にあるお手洗いには角に収まる形のものを。 |
機能 | 手洗い機能の有無、水洗レバーの位置や形、節水機能の有無、従来型よりも節水できるタイプも。 |
見た目 | お手洗いの全体の雰囲気に合った色や形を選ぶ。シンプルなもの、かわいらしいもの、和風、洋風など。壁の色、床の模様、他の設備との組み合わせも考慮。 |
価格 | ロータンク本体の価格だけでなく、設置工事費も確認。専門業者に依頼する場合、工事費が別途かかる場合も。予算に合わせて無理なく購入できるものを。 |
まとめ
水洗トイレには欠かせないロータンク。その種類や設置方法によって、使い勝手や水の節約効果、さらにはトイレ空間全体の印象まで大きく変わってきます。快適なトイレ空間を実現するためには、ロータンク選びが重要なポイントとなります。
まず、ロータンクの種類についてですが、大きく分けて手洗い付きと手洗いなしの二種類があります。手洗い付きは、その名の通りタンク上に手洗いが設置されているタイプで、限られた空間でも手洗いが設置できるため、人気があります。一方、手洗いなしは、タンク部分がコンパクトなため、トイレ空間を広く見せる効果があります。ご自身の生活様式やトイレの広さに合わせて選びましょう。
設置方法にも種類があり、壁掛け式、床置き式などがあります。壁掛け式は、タンクが壁に取り付けられているため、トイレの床面積を広く使うことができ、掃除もしやすいため人気です。床置き式は、タンクが床に設置されている一般的なタイプで、安定感があり、設置工事も比較的簡単です。
ロータンクを選ぶ際には、水の使用量にも注目しましょう。少ない水量で洗浄できる節水型のロータンクを選ぶことで、水道料金の節約につながります。最近では、従来よりもさらに少ない水量で洗浄できる超節水型のロータンクも登場しています。環境にも家計にも優しい節水型のロータンクを積極的に検討してみましょう。
リフォームや新築の際には、専門の業者に相談することをお勧めします。ご自身の希望や状況に合わせて、最適なロータンクの種類や設置方法、機能などを提案してもらうことができます。また、設置後の修理や点検などのアフターサービスについても確認しておきましょう。信頼できる業者を選ぶことで、安心して長く快適なトイレ空間を維持できます。ロータンク選びは、快適なトイレ空間作りの第一歩です。しっかりと情報収集を行い、ご自身のニーズに合ったロータンクを選びましょう。
項目 | 種類 | メリット | デメリット |
---|---|---|---|
種類 | 手洗い付き | 限られた空間でも手洗いが設置できる | タンク部分が大きいため、トイレ空間が狭く見える場合がある |
手洗いなし | タンク部分がコンパクトなため、トイレ空間を広く見せる効果がある | 別途手洗いを設置する必要がある | |
設置方法 | 壁掛け式 | トイレの床面積を広く使える、掃除しやすい | 設置工事が複雑な場合がある |
床置き式 | 安定感がある、設置工事が比較的簡単 | 床面積を占有する | |
水の使用量 | 節水型 | 水道料金の節約 | – |
超節水型 | さらに水道料金を節約できる | – |